写真1 ミクロポリスの概観。ファーブルの生家をのぞむ丘の上にあります。
今回のツアーで訪れるミクロポリスは、ファーブルの生誕地サン・レオン村にあります。ファーブルが夢見た昆虫博物館を実現するために、アベロン県が2000年6月にオープンした世界最大の昆虫博物館です。2,400平方メートルに及ぶ展示室に、15の展示コーナーが設けられ、標本ではなく生きた昆虫たちの習性を研究し続けたファーブルにふさわしく、50種以上の生き虫たちが、その生態を観察できるように展示されています。たとえば、透明なドームの中に飼育されたアリの巣から、透明なパイプが館内の通路に伸び広がり、餌を巣にもちかえるアリたちの行進と一緒に館内散策をできるようになっています。
写真2 生きたアリの巣や行進が観察できるようになっています。
写真3 熱帯のチョウが飛ぶ室内温室もあります
写真4 日本では知られていませんが、ミクロポリスは年間8〜10万人の来館者が訪れる観光スポットです
室内だけでなく、建物の外にも昆虫や花々などを観察できるように回遊路が設けられ、その高台ではレヴェズーの山々の美しい風景を楽しむことができます。また、同館にはサン・レオン村の景色が一望できるレストラン「ロンビューズ」が設けられ、地元の食材をつかった家庭的なフランス料理も楽しめます。
写真5 ミクロポリスのレストラン「ロンビューズ」
ツアーでは、ミクロポリス館内の特別ガイドや昆虫飼育室などのバックヤード見学などの特別プログラムだけでなく、レストラン「ロンビューズ」での館長との昼食会も予定しています。また、同館では昆虫の展示だけでなく、サン・レオン村近くの湿地の保全にも取り組んでおり、その湿地も訪問する予定です。湿地に咲く美しい花々やそこを訪れる昆虫たちを観察して、南仏の貴重な自然にもふれることもできるツアーです。
ツアーの出発は2011年9月27日(火曜日)、帰国は10月3日(月曜日)。6泊7日のツアーです。参加費用は29万円(予価)。往復交通費だけでなく、宿泊費や朝夜4回の食事代も含まれています。申し込み締め切りは8月1日まで。ご応募及びお問い合わせは、ひとはく生涯学習課まで、ご連絡ください。私といっしょに、初秋の南仏へ、旅立ちましょう。みなさんのご参加をお待ちしております。
(自然評価研究部 昆虫共生系 橋本佳明)