4月最初の植物調査は、九州、四国、中国地方に出かけました。目指す植物はキジムシロの仲間です。
どのように探すのかと言えば、まず出発前に標本庫に収められている標本を調べ、どのあたりで採集されているかチェックします。
その上で、地図でありそうな場所を探し、ありそうな道を進みます。このあたりは長年の経験と勘が頼りです。
あとはひたすら車を走らせ、周囲に目を配ります。
以前はあったのに、道路の拡張工事でなくなっていることもしばしば。
さらに、今年は春が遅かったようで、標高の高いところでは花がまだ咲いていない様子。
それでも目を凝らし、黄色い花、3枚の小葉を必死に探します。
そして、「あったー」と思ったら、ヘビイチゴ。
「あったー」と思ったら、ジシバリ、タンポポ、キンポウゲ・・・。
と、このように騙され、欺かれながら目指す植物を探します。
そうしてようやく見つけたキジムシロ属のみなさんです。
(キジムシロ、ミツバツチグリ、ヒメツルキジムシロ、テリハキンバイ、オヘビイチゴ)
みなそれぞれ個性ある顔立ちですね。
山本伸子(自然・環境評価研究部)