この10日と11日は風はあるものの,たいへん暖かい日でした.10日の昼に深田公園で虫を探してみました.
博物館の入り口のケヤキは一部の枝が芽吹き始め,そこには定番のアカアシノミゾウムシ(下左)が集まっていました.年によっては多いユアサハナゾウムシ(芽吹き直前の芽にたかる)は今年はぜんぜん見かけません.
昨年末に目を付けておいたヤサイゾウムシ(前記事[ヤサイて!]),食痕は目立って増えた感じはないのに幼虫の体は一回り成長していました.何より頭殻が大きくなっており,たぶんこれで終齢でしょう.これから一気に食いまくるのだろうと思います.気温が高かったためか刺激すると活発に動いていました.葉の上を這い回り,犬のチンチンのようなポーズさえします(上右).
イロハカエデの花が咲き始めていましたが,虫の飛来は今ひとつです.ヒラタハナムグリ(上左),ヒメクロトラカミキリ(上右)のほかオドリバエ科やハバチ類を少し見かけただけでした.ヒラタハナムグリはコバノミツバツツジの花でも見かけました.モチツツジ(前記事[ネトネト地獄])のほうは蕾が大きくなってきた段階です.
アラカシの新芽がエエ感じだったので,カシワクチブトゾウムシなどが居ないか探してみましたが,発見できず.予想外の虫の少なさでした.
今年の春は寒暖の振幅が激しく,植物はともかくタイミングを計り損ねた虫は大打撃を受けそうです.特に春の一時期を狙って出てくる種類にとっては,早く出て全員凍死とか,植物の成長とシンクロできず通常どおりの繁殖できないとか,ありそうです.逆に大発生になる種類もあるかもしれません.わいてる虫は見えますけど,滅んだ虫は見えませんからね,ちょと心配です.
昆虫共生 沢田佳久