御影高校と兵庫きのこ研究会による『六甲山のきのこ展2010』が無事オープンしました。なんとか、これまで採集したキノコ181種を並べることができました。オープンと同時に、たくさんのお客さんがご覧になられています。まずは一安心です。
高校生の諸君も、インタープリテーションにも熱が入ります。ちゃんと、お客さんとの間をおいて立ち位置をきめて、『話しかけてくれオ〜ラ』を出すわけです。デパート1階のお姉さんが独特のオーラで話しかけてくるアレと同じです。高校生たちは、もはや立派な営業マンですね、ちゃんとオーラがでてました。総合学習はビジネスにも役立つかも知れません。何かの分野で『オーラ』を出せるってことは、大切なことだと思います。これも、ひとえに皆さんのがんばりが自信に繋がったのだと思います。
懸案だったジオラマも無事完成しました。上の二人が仕上げてくれました(ガラスに脂がつくのでアゴ乗せないで!)
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キノコを土台に刺して、落ち葉などを散らして、その上に『ケープ(整髪スプレー)』をかけます。これは、落ち葉がちょっと湿った感を演出しつつ固定するためです。ケープには、雨や風の日にも1日中がっちりキープと書いてあります。大胆なことが、さらりと書いてありますが・・・。成分をみると、人体の不思議展に出てくる人体標本で使う樹脂と類似の材料がたくさん入ってます。そうなんです、毎日のヘアーセットは『プラスティネーション』だったのです。そう思うと、髪の毛がつんつんしている人、がしっとハードセットしている人とも仲良くできそうです。
話は脱線しましたが、ジオラマづくりにも色んなノウハウがあるので、またブログで紹介してゆきたいと思います。身近な材料に、意外な機能があるんです。
今年は、昨年とはちがって、臭いを体験できる展示もあります。洗びんのなかには、キノコの臭いを蒸溜抽出した液が入っています。こちらは、生ものですので、日持ちしません。定期的に液を足していますが、なかなかたくさん抽出できるものではありませんので、来館された際に『いい香り』が体験できることを保証できませんが、この点はご了承ください。
さらに、今年は兵庫きのこ研究会の皆さんによります美しい写真と水彩画が加わりました。こちらも必見です。実物標本、写真、水彩画、臭い、洒落たポスター、そして研究解析の結果と芸術と科学が融合しております。きのこ展の総支配人である河合先生から、『ルネッサンス』という素晴らしいお言葉を頂きました。
御影高校の皆さんのがんばりももちろんですが、今回そして前回もそうですが、この展示を進めるにあたっての最大の貢献者は、兵庫きのこ研究会の皆さんであることは言うまでもありません。これだけのキノコの鑑定をこなすためには、分類に関する高度な専門知識が不可欠です。しっかりとした基礎研究なしには到底できません。この場を借りて、あらため感謝したいと思います。
この展示をみて、もしきのこに関心をもたれる方が居られましたら、ぜひ『兵庫きのこ研究会』をのぞいてみてください。
ということで、来年度の4月18日まで展示しておりますので、ぜひひとはくへ何度も何度もお越し頂ければと思います。