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2009年9月アーカイブ

9月27日(日)まで開催されて30万人以上の来場者があったという「恐竜2009 砂漠の奇跡」に出展していた「丹波竜」の産状レプリカが今日、帰ってきました。

渋滞でトラックが遅れて、閉館後もかなり時間がたってからの作業となりました。

トラックから

▲博物館収蔵庫棟に横付けされたトラックから降ろされる「丹波竜」産状レプリカ。ちょうど雨も小降りになってよかったです(^^)

展示室に

▲3階展示室まで運ばれて、慎重に降ろします

レプリカ

▲産状レプリカの4つ目のブロックが運び込まれました

元どおり

▲これで元どおり。明日からご来館の皆さん!迫力ある展示が戻ってきましたよ(^^)

 

はてな?

▲収蔵庫に残された怪しげな木箱!?中身が何かについては、またの機会にご紹介します!!恐竜ファンには見逃せないものかも??

ぜひ、”ひとはく”で戻ってきた丹波の恐竜展示をご覧ください。
そして、10月24日(土)からは、いよいよ「竜と獣の道」展が始まります。お楽しみに!!

(恐竜タスクフォース&生涯学習課長 平松紳一)
 

9月最後の日、今日は雨でした・・・

雨もよう

▲深田公園も雨ではお弁当を広げられません・・・でも、ひとはくは雨天時昼食場所が確保されているので安心です(^^)

わくわくオーケストラで西宮の兵庫県立芸術文化センターに向かう中学生の団体といくつかの小学校が来館されてに館内はにぎやかでした。

  館内で  化石をもって▲館内ではグループで問題を解きながらのスタンプラリーや恐竜化石を持ち上げてみたり?もちろんレプリカですが、本物の化石と同じ重さです!

カエル

▲これ何ガエル?みんなの学校の近くにいるかな?

太田研究員

▲今年着任した太田英利主任研究員の質問に元気よく手を挙げる子どもたち。セミナー室では学校団体向け特注セミナーが繰り広げられていました。

石田研究員

▲こちらは石田宏明研究員の「エドヒガンザクラについて」です。学校の近くにエドヒガンがたくさん見られるのでしょうか?

熱心に▲熱心にメモをとっていました

 

古谷研究員

▲古谷裕主任研究員の「丹波の恐竜化石」と学校周辺の化石?学校の周りは化石だらけ!??昨夜、古谷主任研究員はわざわざ採集に出かけたとか・・・

ひとはくでは団体向けの特注セミナーを充実させています。
何といっても40名近い研究員が在籍する国内最大級の自然史系博物館です。
ぜひ、ご来館の際は”ひとはく特注セミナー”をご検討ください。

(生涯学習課長 平松紳一)

岩槻邦男のコラム8

2009年9月29日

 明治以後の日本の教育体系の中で、生涯学習は少しいびつなかたちで展開してきました。これは、教育という言葉の意味が、教え、育てると理解され、教える主体(教師)の導きかたで教えられる客体(生徒)を育てる、という方法が重視されてきたためでしょう。明治維新以後、西欧文明に追いつけ追い越せと突っ走ってきた日本の教育は、100年経った時、少なくとも経済的には先進国の一角を占める成果をあげていたのですから、それなりの効果を生んできたのでしょう。教育を知育に限っていえば、知識の習得など、教え育てられることに意味があります。

 自主性、独創性に富んだ人は、教育体系の正統派でないという現象を生み、平均的日本人は大政翼賛的な大勢順応を旨とするのは、教える教育の成果だったのでしょうか。education という言葉は引き出すという語源をもち、教えられる客体の能力を育てることに主眼をおいた行為だと説明されます。英語の時間には、education は教育と訳されましたが、これは学習と訳した方が意味が近かったのかもしれません。国際的な会合で、頭の中でeducation を教育と理解して話を進めていて、しばしば理解に行き違いが生じるのを感じたのは、対訳の意味のずれに原因があったように思います。

 日本人が模倣に優れており、取り入れたものを巧みに改良して世界一のものに育て上げる能力をもっていることは歴史が実証している事実です。だから、自主性、独創性が日本人の資質として正統派でないことは明治以後の教育のせいだとばかりはいえないでしょう。しかし、寺子屋で営まれた全人教育は明治以後姿を消しました。それでも、だんだん昔の話になってしまいそうですが、優れた教師に心酔することの多かった頃には、知識の習得だけでない学びを学校でも経験していました。

 知育がすべてで、受験勉強の勝者が学校社会の勝者であるようになりますと、教えられることはあっても、学ぶことが乏しくなります。字義とおり、勉めて学ぶ勉強はしても、学ぶ歓びを満喫する学習の機会は学校にはなくなってしまいます。社会が学校に求めるのが教育だけとなったら、子どもは学びの歓びを満喫する機会をもたないままに、大勢順応型で、そのくせ変にこましゃくれた大人になってしまいます。

 日本で生涯学習が軽んじられてきたことは、西欧文明の後追いをしながら、博物館等施設を軽視してきたことにも現実の一端が見られます。もっとも、博物館関係者の対応にも問題がなかったとはいえません。それが、ここへ来て、一部の博物館の活性化によって姿を変えようとしています。新展開で生涯学習の振興を主題に掲げたひとはくも、そのトップランナーのひとつだと自負しています。知識を習得して博覧強記を目指すだけでなく、自分の目で確かめ、自分の頭で試行錯誤を経験する機会が、博物館には準備されています。もっとも、最近の博物館、少し奉仕精神が強すぎて、人々が考える前に考え方を提示してしまいそうで、それが教えられることに慣れた人々に求められていることであったとしても、博物館らしさを失わせる元になるのではないかと心配になることもあります。ノーベル賞候補に名前の挙がることのある畏敬する化学者が、子どもの頃何度も博物館へ連れて行かれ、一人で館内を彷徨していろいろ学んでいるうちに理学を志すようになった、と思い出を話されたことがあったが、最近のようにタッチオンの機会も多い博物館だったら、自分の好みに任せて博物館を自主的に利用するようであってほしいものである。

 生涯学習を生涯教育と同義語として使い、成人教育に置き換えてしまうようなあやまちはあまりなくなったようではあるが,生涯を通じて学ぶ歓びを感得するこころ豊かな生を全うするために、博物館がますます社会から求められる存在になるようでありたいものである。


岩槻邦男(人と自然の博物館 館長)

つづいては、兵庫県立美術館で開催中の「だまし絵」展と連携した「だまし絵といろんなだまし」です。昨年度からの美術館と博物館の連携がさらに発展して、ついに連携展示です。 県立美術館からの「だまし絵」ポスターをはじめ、ひとはくからは、虫や建物、なまず絵、そして狸のだましなどいろんなだましを展示しています。 DSCF0398.JPG DSCF0404.JPG

入口には昔なつかしい紙芝居自転車。中身は、「狸のだまし」ということで、淡路につたわる「芝右衛門狸」の紙芝居。

 

 

 

 

 

 

 

 

DSCF0414.JPGこの日は幼稚園の先生が子どもたちに実演中でした。参加型の展示。それも人の介在した・・・。ありがとうさんです。これぞ、演示です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 奥にはいると、擬態する昆虫の標本。巨大で派手なナナフシやハチに化けたアブなど「生きるためにだます虫たち」と出会えます!                               DSCF0393.JPG

 

 

                  DSCF0421.JPG             

 

そして、立体めがねで見る昆虫3Dの迫力はすごい・・・。      こどもたちも「うわー!触れそう!この虫動く〜」と大はしゃぎです。

 

 

 

 

建物のトリックは「どちらが高く見えるかな」です。本当は同じ高さなのに違って見えてあら不思議・・・。

 DSCF0397.JPG

 

 

DSCF0401.JPG奥には、なんと江戸のだまし絵師 歌川国芳のかいた版本!国芳自身が書いた肖像画もあります。美術館でも見られない貴重な資料です。ほかに地震で有名ななまず絵も・・・。

 

 

 

 

         DSCF0396.JPG

 

 

 

  それから、謎の絵師珍元斎の「芝右衛門狸」の紙芝居原画もあります。百聞は一見にしかず。

 

 

 

 

 

芝右衛門狸風はく製も待っています。ぜひ、ひとはくでだましの世界にひたってみてください。         川東丈純

ひとはくサロンで2つのミニ企画展展示中です。

ひとつは、暗闇で鳴く虫の世界を体感できる「ぎっちょん君ハウス」。8月30日まで開催していました初夏の鳴く虫と巡回展「ぎっちょん君参上!」からさらにバージョンアップしました。 DSCF0409.JPG    

 

 

 

 

 

 

 

真っ暗なハウスの中にはいると音が聞こえてきます。この日の虫の演奏家は、カネタタキと謎の講談師河南堂珍元斎の2種。

カネタタキは、家の生け垣などにいる小さなコオロギの仲間で、「チンチンチン・・・」と小さな体のわりには大きな音を奏でます。                                                                                                   kanetataki.JPG  

 

 

 

 

 

 

珍元斎は虫ではありませんが、キリギリスの生態のお話「ノコギリ名人ぎっちょん君参上」を奏でます。

 

IMG_8581.JPG

ぎっちょん君のノコギリでの演奏は、作り話ですが、タンポポの花粉を食べたり、カマキリの赤ちゃんをたべたりする生態は本当です。 真っ暗なハウスの中での鳴く虫と講談mの共演。ぜひ、耳をすまして、体験してみてください。

そして、

 

 

DSCF0410.JPG入口では、ぎっちょん君になっての 記念撮影も・・・。おっと、ちょっと背が届かない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋といえば、鳴く虫です!みなさまも、ぜひ、ぎっちょん君ハウスで虫の声の聞きわけに挑戦してみてください。DSCF0406.JPG

                              

川東丈純             

 

 

 

 

 

 

2009年6月〜7月にかけて、ネパールでの植物調査に行ってきました。研究者は、日本人5人、イギリス人2人、ネパール人2人、中国人1人の計10人、調査地は西ネパールの端、バジャン地域。そこでの調査の一端をご紹介します。

◆ネパール調査の大きな特徴のひとつは、各研究者(サーブ)にシェルパと呼ばれるお手伝いをしてくれる人が1人付くことです(写真左)。彼らはテントにサーブの荷物を運び、朝はテントをたたんでくれます。私たちの調査道具やお弁当、水筒まで持ってくれますし(写真中)、植物採集やサンプリングの手伝いもしてくれます。私たちでは危ない場所にもシェルパは軽々と行って、植物を採集してきてくれます(写真右)。
研究者につくシェルパ以外にコック、キッチンボーイ、標本シェルパなどがいます。

  Nepal1-1.jpgのサムネール画像        Nepal1-2.JPG            Nepal1-3.JPG

   (サーブとシェルパ)      (ランチの準備をするシェルパ)    (岩場の植物を採るシェルパ)

 

◆ポーター(荷物を運ぶ人)の存在も忘れてはいけません。ネパールでの調査は足での移動が基本です。求める植物のあるところは、車も車の通れる道もありませんから、荷物はすべて人の足で運ばれます。今回の調査で雇ったポーターは70人。私たちの荷物やキッチンの道具、テント、標本作りに最も重要な新聞も150kg以上運びました。今回、研究者、シェルパ、ポーター合わせて100人近い隊になりました(写真)。

Nepal2-1.JPGのサムネール画像                                (荷造りをする様子)

         Nepal2-2.JPG                        Nepal2-3.JPG        

      ( ドッコ(荷物籠)を運ぶポーター)       (1人30〜40kgの荷物を運ぶ)

 

◆調査の間はテント生活をします(写真左)。研究者1人に1つのテントが与えられます。このほか食   事をするダイニングテント、キッチンテント、標本テントがありますが、私にとってもっとも重要だったのはトイレテントです(写真右)。今回は、女性がいるということで、トイレテントを立ててくれましたが、男性ばかりの時はトイレテントはないのだそうです。 (つづく)

                    Nepal3-1.JPGのサムネール画像                    Nepal3-2.JPGのサムネール画像

                              

                                    山本伸子(自然・環境評価研究部)

 

このお話は続きます。お楽しみに!

すっかり秋ですね。秋にもやっぱりひと(・・)はく(・・)行こう!

ひとはくの秋は コウノトリ 一色です。

 

/12()より企画展『コウノトリのいる風景』がはじまりました。

コウノトリの素敵な写真をたくさん展示しています。

11/23(月・祝)まで

 

わたしたちスタッフのイベントもコウノトリ♪

 

  ☆毎日上映 デジタル紙芝居 コウノトリの「コウちゃんの60日間」

       みなさんはコウノトリをどのくらい知っていますか?

      ツルとの違いはわかりますか?

 

kouchannno60niti.jpg

        デジタル紙芝居「コウちゃんの60日間」

     

10月のフロアスタッフとあそぼう

 3(土)、 4(日)「コウノトリのカードづくり」

  オリジナルのカードをつくりましょう

 

0(土)、11(日)、12(月)「鳥の巣づくり」

本物そっくりなコウノトリの巣を作ってみましょう。

      

   

                     17(土)、18(日)「パタパタコウノトリ」

       ペーパークラフトで優雅に飛ぶコウノトリを作りましょう。

 

 

patapatakounotori.JPGのサムネール画像           パタパタコウノトリ

 

この秋 兵庫県の県鳥「コウノトリ」にふれてみましょう!

 

10/24(土)からは、恐竜展示特別企画『竜と獣の道』も始まります。

展示にあわせて、フロアスタッフとあそぼうスペシャルバージョンを行います。

なにがスペシャルかというと...

 

ひとはくの開館中、何時にきても体験できるスペースだよ♪

 

   10/24(土) 化石のレプリカづくり

            おゆまるを使って、レプリカをつくるよ。

 

     /25(日) ペーパークラフトで恐竜時代体験

            紙を切って丹波竜を作ってみましょう。

 

     /31(土) 古生物の復元画を描いてみよう

            自分だけの恐竜を描いてみましょう。   

 

ひとはくは、夏休みだけではありません。秋にも楽しいイベントを用意して、みなさまのご来館、心よりおまちしております。

 

 

せら ゆうこ(フロントスタッフ) 

今年度、人と自然の会は結成15周年を迎えることとなりました。しかし数年前から会員の高齢化、活動のマンネリ化など課題が表出してまいりました。会の活性化を図るには新しい人材育成が不可欠と考え、昨年よりセミナー受講生の一般公募の形をとっています。

 今回も5月末からチラシ配布。ミニコミ誌や一部日刊紙などの掲載依頼もしました。しかし一週間経っても反応ははかばかしくなく、苦肉の策として最寄のスーパー前などで、役員が通行人に  口頭で説明しながら直接チラシの手渡しも試みました。6月末で何とか9名(男性6、女性3)の受講生を確保、「ドリームスタジオ体験セミナー」として7/58/30計5回の講座を実施することが出来ました。

 

 受講生は昨年より少なかったものの、皆さん熱心で自然系に興味関心大の方々ばかりのようです。セミナーの目標は、

1 人と自然の会のことを良く理解してもらう。

2 会の活動の中心であるドリームスタジオを体験してもらう。

3 活動拠点の博物館を知ってもらう。以上3点です。

 

セミナーの最初は博物館や会の概要、そしてドリームスタジオとは?など、座学ばかりで硬い表情で推移。その後サークル紹介、ひとはく探検ツアー1〜3、むしむしガーデン見学と進むうちに表情も緩み笑顔も見られるようになりました。

 

 後はメインテーマである「ミニドリームスタジオ体験」です。皆さん意欲的でグループワークでは、テーマ決定、企画、役割分担、準備と作業がスムーズで、逆に余った時間の配分にスタッフが慌てる一幕も。

 

 

ミニドリームスタジオ「紙ひこーき・紙トンボ〜作って飛ばそう!〜」

hitotosizennSep1.jpg

 

うまく的に当たるかな〜 えいっ!

 

hitotosizennSep2.jpg

 

という訳でセミナーも無事終了。新たに8名の新会員(1名辞退)を迎え、会員数が72名になりました。これからの人と自然の会の活動の活性化とともに新たな展開も期待できそうです。

 自然に興味、関心のある方、私たちと一緒に子ども達を対象に活動をしてみませんか?。

 最後に、このセミナー実施にあたりご協力いただいた博物館の藤本研究員、八木研究員、加藤研究員、遠藤研究員、平松課長、サークル長、他会員各氏に感謝いたします。

                                           長里芙美子(NPO法人 人と自然の会) 

フラハチ君飼育中!

2009年9月26日

河南堂珍元斎でございます。

さて、フラハチ君捕獲大作戦!のその後のその後の一席でございます。

9月4日のフラハチ捕獲大作戦!(その1http://hitohaku.jp/blog/2009/09/post446/ 

その2 http://hitohaku.jp/blog/2009/09/post_449/ )から2週間たった9月18日、フラハチ君たち巣がどうなってるのか?と大谷研究員と巣をのぞいてみました。    

DSCF0344.JPG

巣を気に入ってくれたようで、ちゃんといてはりました。 DSCF0347.JPG  ハタラキバチたちが脚に花粉をつけてかえってきていました。

 

「あっ、なんかへんな人間が来たぞ・・・」

 

 

 

さあ、女王バチさんが卵をうんでくれたかどうか?

DSCF0355.JPG  

 

 

そっと巣を引き出します。

「うわっ、なにすんねん。このおっさん。」               

DSCF0352.JPG  

 

うわー!巣はハチだらけでございます。

「うわーええ巣やなあ。この巣は。住みやすいなあ。住めば都やー。」

DSCF0353.JPG ハチノスツヅリガの幼虫も発見!

この虫は巣虫とも呼ばれ、ハチの巣を食べて大きくなります。

 

 「フラハチの敵!」と大谷研究員は「えい!やー!とう!」っと戦い、ブチッとやっつけました。

 

 「うわ、みつかってしもた・・・・ああ、やられたー・・・・」

 

 

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女王バチ(真ん中の大きなハチ)はちゃんと卵を産んでいたのでございます!素晴らしい!えらい!

「さあさ、がんばって産むわよ。あんたらもせっせと世話しいや!」

巣にはちゃんとふたができ、この中に幼虫がはいっています。

 

 

 

DSCF0376.JPG  

 

大谷研究員はフラハチたちにごほうびに砂糖水をプレゼント。

「うわー、砂糖水やないか。このおっさん、なかなかええやつやないか!ああ、うまいなあ砂糖水・・・。」

さあ、これから何匹増えるか?乞うご期待でございます。

DSCF0384.JPG ところで、となりの箱にニホンミツバチが巣をつくっていました。ほかの巣箱で飼育していたのが、巣が気にいらず引っ越ししてきたようでございます。

「うわ!なんでわしらの巣開けんねん!こら、おっさん!DSCF0387.JPG

 「あんたの巣は、人間くさあて、いややねん・・。わしらこの箱が気に入ったんや。」

 

 

その点フラハチたちセイヨウミツバチは、与えられた巣で機嫌良くはたらき・・・。えらいぞ!フラハチ!がんばれフラハチ。

つづきは、またのお楽しみ・・・。

 

 

注:ななめの文字はハチたちのセリフです。 

 

 

今日でシルバーウィーク最終日。明日から仕事、学校という方も多いのでは?

みなさん、どう過ごされましたか?

ひとはくの外は昼から雨。

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博物館を出るとはキンモクセイとギンモクセイのいい香り〜☆

 館内では、今日もたくさんセミナーが実施されていました。

  P1000850.JPG     P1000851.JPG

先山主任研究員の「顕微鏡で見る鉱物と岩石」のセミナーです。

顕微鏡でいろんな岩石を観察しています。

サファイアを見たお客様もいらっしゃいました。

「青くてきれいだった!」だって?私も見たかった・・・。

先山主任研究員の石の見分け方講座は、あと2回ありますよ。

「丹波珪石で火打石セットを作ろう」→

http://hitohaku.jp/education/09syousai/A23.html

「火山はどうして噴火するか」→

http://hitohaku.jp/education/09syousai/A25.html 

 

充実のひとはくオープンセミナー!

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田原主任研究員の「収蔵資料をお見せします!名所図会の巻」です。

古くて、とても貴重な資料なので、手袋をしてそっと触っています。

江戸時代の資料なの??? 

普段は見られない資料を見せてもらいました♪

 

そして、フロントスタッフの「FSとあそぼう バルーンアート」です。

まず最初にトンボの標本をみてみましょう。

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さぁ、親子でバルーンアートに挑戦!

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ちなみに「ぶどう」も作れちゃいます。

ちょっと難しくて出来ない箇所は、「すいません。助けてください。」

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バルーンアートのプロの西口スタッフがお手伝い。

 

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上手に出来ました〜。おうちに飾ってね!

P1000064.JPG     P1000061.JPGのサムネール画像

このように申込不要のオープンセミナーは毎週土・日・祝日実施しています。

10月のイベントカレンダーはこちらから→

http://hitohaku.jp/top/09ukiukicalen/ukiuki0910.pdf

気軽に参加してみてね!

 

三田市中学校理科自由研究作品展はあさってまでの展示です。

明日、ひとはくは休館日なので、25日(金)が最終日<15時まで>となります。

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展示初日のようすはこちら→

http://hitohaku.jp/blog/2009/09/post_460/

お見逃しなく!! 

                                    小林美樹(生涯学習課)

 

 

バッタの秋

2009年9月22日
 バッタの季節というと何となく夏のようなイメージですが,秋は大型種の繁殖期にもあたり,派手なバッタが飛び交うのがこの季節です.

 先週,近くの学校のバタリンピックを手伝いました.「バタリンピック」とは,バッタを採って,飛ぶ時間を競う競技のことです.数年前から国内各地で行われており,三田では有馬富士公園で毎年行われています.
 今回のはその校内版として深田公園で実施されたものです.2学級が12チームに分かれて各チーム5回ずつ計測のチャンスがあります,合計60回の計測は責任重大です.見失った時点で着地とみなしますので,長く飛んだ場合には追いかけて計る必要があります.担任の先生のほか教頭先生も計測を担当してくださいました.で,私はバッタの居そうな場所の案内係兼バッタの種類の区別係,ついでに見つかる他の虫のQ&A担当です.
 結果は最高記録がクルマバッタモドキの9秒06でした.深田公園にはトノサマバッタやクルマバッタがいないので,上位はモドキ勢が独占でした.ほかにはショウリョウバッタやオンブバッタがノミネートしていました(今回はイナゴも特別参加).
 バタリンピックは競技の形をとっていますが,じつはバッタの種類の違いや,その生息環境の違い,飛び方の違いを感じとる行事です.
 有馬富士公園での競技を見学させてもらったところ,種類ごとの飛び方の特性として,「平均」だけではなく「分散」も重要なようです.例年,上位にはアベレージヒッターのトノサマが並ぶ中,平均的には非力に思えるモドキの中になぜか一発長打でトノサマを上回る個体が出現,最長記録にはモドキが奪い取るの事が多いのだそうです,
 3フライトの合計ならトノサマ3匹が定石,最高記録で競うならモドキも加えておくべし.飛形点ならクルマも有力か? 単にどの種類が飛ぶという問題ではなく,構成に戦略が必要なのです.ん〜 バタリンピック道 奥深いっす.

 一昨日はバッタを解剖する講座「虫の体を調べよう」を行いました,受講申し込みのあった各組(親子三人とか)に二匹,消化管などの内臓を観察用と口器の外部形態観察用の分が必要です.毎年,その材料の調達に苦心しています.
 解剖にはなるべく大きなバッタを使いたいので,トノサマやクルマがいる公園に目星をつけておいて,講座の直前に行って必要な分のバッタを捕まえます.ところがやはり相手は自然,年によって採れ具合がちがいます.なるべく直前に新鮮なのを調達と思っていたら,台風が来たりします,
 今年は前々日(金曜日)に採集,気温は十分でしたが曇りがちで,なぜか不漁でした.例年ならそこここに大きな♀が鎮座し,その周りを数匹の♂が互いに牽制しつつ飛翔したり,徘徊しているような状況なのですが,今年はバッタがぜんぜん目立ちません.なぜかカエルが多い(?).しかたなくクルマ,トノサマ,モドキ♀,ショウリョウ♀など大型のものを内臓観察用に必要な分だけ確保,頭部観察用は(なぜか今年は多い)マダラバッタとモドキ♂を使う事にしました.
 講座では各組で顕微鏡を使って解剖し,昆虫の体の構造を学びました.頑丈な箱のような中後胸をハサミで切り,中の筋肉のかたまりをピンセットで切っていき,体全体を背側と腹側に切り分け,内臓を観察します,その過程でキラキラ輝く気管やマルピギー管なども見られます.
 細かい作業なのですべて予定通りに行くわけではありませんが,うまく背中側の板に張り付いた心臓(背脈管)が動くところが見られた組もありました.卵巣に並ぶ卵の大きさに驚いていた子もいました,今から埋めたら孵るかな?などと想像したり … 解剖は虫の命を奪う事ですが,虫の命を奪うからこそ,単に理科の学習としてだけではなく,それぞれに生命の存在を実感してくれたのではないかと思います.

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クルマバッタモドキの♂

昆虫共生・沢田佳久

博物館周辺も秋の色・・・
先週、ヤマボウシ、ハナミズキをご紹介しましたが、
今日は博物館入口前のコブシ、キンモクセイを撮ってみました。

コブシ

▲赤い実をぶら下げていました

 

キンモクセイ

▲いいにおいが感じられる季節になってきました

 

連休第3日。みなさん今日の予定はもうお決まりですか?
ひとはくは今日、「敬老の日」ということで、県内在住65歳以上の方、無料です。

今日は、

11:00〜デジタル紙芝居「コウちゃんの60日間」

11:30〜展示室ツアー「氷上回廊」

14:30〜デジタル紙芝居「コウちゃんの60日間」

15:00〜フロアスタッフと遊ぼう「バルーンアート」

があります。

企画展「コウノトリのいる風景」、三田市中学校理科自由作品展も開催中です。

ぜひ、本日”ひとはく”にお越しください。

(生涯学習課長 平松紳一)

連休第2日。大阪方面から博物館に来られたお客様は中国自動車道の渋滞に巻き込まれたようです。
ひとはくは、中国自動車道 神戸三田インターから「5分!」の近さです。
お車でお越しのお客様も多いですが、くれぐれも安全運転でお越しください。

さて、今日もひとはくは館内で様々な催しが行われました。

コウノトリの巣の中に

▲人と自然の会によるドリームスタジオ「コウノトリを知ろう!」ではコウノトリになって巣の中に!?

卵を抱いて

▲卵を抱いて「ハイ!ポーズ??」

石で遊ぼう

▲フロアスタッフと遊ぼう!「石で遊ぼう」では、好きな石を選んで・・・

石で遊ぼう

▲親子で楽しそうですね(^^)ひとはくでは、フロアスタッフによるこのような催しがいっぱい!

花工房

▲人と自然の会の「花工房」ではこんなすてきなしおりがつくれます。

理科作品展

▲三田市中学校理科自由研究作品展には、今日もたくさんのお客様が来られて熱心に見ておられました。この展示、25日(金)(最終日は15時)までです!お早めに!

だまし絵

▲いま兵庫県立美術館で開催中の「だまし絵」展との連携ミニ企画展「だまし絵といろんなだまし」のコーナーも、また少し展示が増えましたよ。

明日、東京方面からお越しになるというお客様から、電話でお問い合わせがありました。とっても嬉しいことですね。
このシルバーウィークは、きっと遠くまで足を伸ばしてお出かけになると思います。
明日、月曜日も祝日「敬老の日」ですから開館しております。

さらに明日は県内在住の65歳以上の方は無料です。

ぜひ、”ひとはく”にお越しください。

(生涯学習課長 平松紳一)
 

毎年恒例となった三田市中学校理科自由研究作品展のひとはくでの開催が
今日から始まりました。9月25日(金)までの6日間限定です。

2009作品展

今年は市内の8つの中学校から合計31点の作品が展示されています。
各中学校から選ばれた作品で、どれも力作ばかりです。

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▲昨日15時から各中学校の先生方が設営をされました

委員会賞

▲「三田市教育委員会賞」に選ばれた作品

川本幸民賞

▲「川本幸民賞」に選ばれた作品

このほか人と自然の博物館から「ひとはく賞」、理科部会から「理科部会賞」も予定されています。

展示は、今日から始まったシルバーウィークの5日間(19〜23日)と
24日(木)は休館日ですが、最終日25日(金)15時までの6日間だけです。
お見逃しなく!!

新しい企画展「コウノトリのいる風景」も始まっています!
ぜひ、ご家族おそろいで”ひとはく”にお越しください。

(生涯学習課長 平松紳一)

9月5日、6日にすげの会主催の標本同定会が博物館でおこなわれました。参加者は12名、私たちも勉強させていただきました。

はじめに参加者の方が各自で採集された標本について同定、情報交換をおこない、その後ひとはくの標本について、スゲ属を中心に同定していただきました。標本は、特に分類の難しいアオスゲの仲間を集中的に見ていただきました。

今回同定していただいた標本は、2日間で3属80分類群、2300点でした。これはスゲ属だけでみると、ひとはくに納められている標本の約1/3の量にあたります。

すげの会の皆さまありがとうございました。是非もう一度ひとはくで同定会をおこなっていただき、残りのスゲ属とその他のカヤツリグサ科植物も同定していただければと思います。

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山本伸子(自然・環境評価研究部)

千葉・幕張で開催中の「砂漠の奇跡 恐竜2009」については
7月12日のブログ
http://hitohaku.jp/blog/2009/07/post_359/
でも紹介しましたが、私自身7・8月は忙しくて見に行けず、
ようやく先週、見に行ってきました。


幕張

▲会場への道、人通りが少なかったのですが・・・

9月13日の日曜日、9時15分頃会場に着きました。
すでに先着500名のプレゼント(手取層群の石)も売り切れて、
会場内は人であふれていました・・・この様子だと1日1万人くらいいきそうな勢いでした。

骨盤

▲ディプロドクスの骨盤。日本初公開!腸骨と仙椎・仙肋骨のつながりがよくわかります 

IMG_0439.JPG 丹波竜01

▲「丹波竜」は「日本の恐竜研究最前線」のコーナーでひときわ大きいスペースを
いただいて産状レプリカや本物の化石(脳函・環椎・歯・尾椎・血道弓)とともに展示されています

マメンキサウルス

▲世界最大級の恐竜、マメンキサウルスは大きすぎて1枚に収まりません(^^;

ミイラ化石

▲恐竜ミイラ化石「ダコタ」。こんな化石が篠山層群でも出てきてほしいですよね 

体験する さわれる

▲子どもたち向けの化石発掘体験コーナーや本物の化石にさわれるコーナー

おみやげ

▲おみやげコーナーも人でいっぱいでした

この「恐竜2009」は9月27日(日)までです。
週末から始まる秋の大型連休で東京方面に出かけられる方は是非どうぞ!

そんなに遠くまで行けないという方は、"ひとはく"にどうぞお越しください。
新しい企画展「コウノトリのいる風景」が始まっています!
20日(日)には、人と自然の会のドリームスタジオ「コウノトリを知ろう!」もあります。(申し込み不要。先着順です)
もちろん毎日、楽しいイベント盛りだくさん。詳しい情報は、9月のうきうきカレンダー
http://hitohaku.jp/top/09ukiukicalen/ukiuki0909.pdf
をご覧ください。

この秋も"ひとはく"に何度もお越しください。

(恐竜タスクフォース・生涯学習課長 平松紳一)
 

日本でのCOP10(生物多様性条約締約国会議)の開催もあと一年あまりとなり、最近では、新聞やテレビ、雑誌など様々なメディアで生物多様性に関するトピックスが頻繁に取り上げられるようになってきましたね。
 兵庫県でも今年3月の「生物多様性ひょうご戦略」を策定したことを皮切りに、県下の市町でも生物多様性戦略の策定の準備が始まり、また国際会議やNPOや NGOによるイベントの開催が予定されるなど、生物多様性に関連する活動を盛り上げようという気運が高まりつつあります。

 ところで、みなさんは生物多様性と聞き、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
「生き物がたくさんいること」という印象がまず頭に思い浮かぶかと思います。
それでは、例えば森の中に、実際、どれくらいの種類の生き物が、どれくらいの密度で、どんな大きさで生活しているか、ご存じでしょうか?

「????」が頭の中に浮かんだ方、
「????」の答えを知りたい方、
生物多様性の調査って何からはじめたらよいかよくわからんと感じられている方。

ひとはくで、生物多様性の調べ方を学んでみませんか?

ひとはくは、これまでの里山の生物多様性についての調査・研究、保全方法の提案の成果をもとに、市民から研究者まで様々な方に利用できる考え方や手法を取り入れた、植物に着目した里山の生物多様性に関する調査方法を提案しています。

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きたる10月4日に、里山の生物多様性の調査・解析方法について講義と実習を交えて紹介いたしますので、多数の方のご参加をお待ちしております。

内容の詳細や申込方法については以下をご覧ください。


タイトル:生物多様性里山戦略推進研修−植生調査・解析方法の実習−
開催日時:平成21年10月4日(日)10:00〜17:00 (受付 9:30〜9:50)
開催場所:兵庫県立人と自然の博物館
内  容:
 <講義>里山管理技術の情報交流について  10:10〜10:25
 <講義>里山管理における生物多様性植生調査方法について  10:25〜11:00
 <実習>里山の調査実習 11:00〜12:10
 <演習>調査結果のとりまとめ、管理方針の作成 13:00〜14:20
 <講義>シカの食害評価里山調査方法 14:20〜14:40
 <講義>里山管理における事前調査事例の紹介  14:40〜15:00
 <講義>伐採木の有効利用事例について(チッパー) 15:10〜16:50

講  師:服部 保、石田弘明、小舘誓治、橋本佳延、黒田有寿茂(人と自然の博物館)
       藤木大介(森林動物研究センター )
       田村和也、福井 聡(里と水辺研究所)
       栃本大介(ひょうご環境創造協会)
        道満俊徳(里山和楽会)
        播戸忠玄(林業・木材製造業労働災害防止協会)
参 加 費:無料(ただし入館料200円をが別途必要です)
定  員:80名
締め切り:平成21年9月7日(月)から申込受付・(先着順)定員になり次第申し込みを締め切ります。
申  込 先:下記の参加申込書pdfに必要事項をご記入のうえ、阪神北県民局阪神農林振興事務所林業課にFAXまたは郵送にてお申し込みください。

     阪神北県民局阪神農林振興事務所林業課
       〒669-1531三田市天神1-10-14  FAX:079-562-8805

          申込用紙はこちら(PDF形式 481kb) annai.pdf                                   (自然・環境再生研究部 橋本佳延)

お待たせいたしました。今日から「写真展 コウノトリのいる風景」始まりました!

開館前にこの写真展担当の三橋研究員からフロントスタッフへ展示の説明がありました。

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 フロントスタッフ勉強中〜。分からないことは聞いてみて。

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開館して、すぐお客様が企画展示室へ来てくださいました。

 「うぁ〜剥製がある!これ何?」

 「これがコウノトリよ。みんな、コウノトリを増やそうとがんばってるんだって。」

なんて、会話も聞こえてきました。

展示の風景は、これぐらいにして、みなさんには実際の写真展でじっくりご覧いただきたいと思います。軽トラの後ろに乗ってるコウノトリの姿がとっても愛らしいです☆

でも、びっくりするような物を丸のみしている姿もあったり・・・。

「難しい理屈は抜きの写真展!見てそのまま感じてください。

 それで、豊岡へ足を運んでくれたら嬉しいな」と担当の三橋研究員。

展示期間は11月23日(月・祝)まで。是非、見にきてください〜。

 

そして今日は、岩槻館長の7回シリーズ「日本列島の歴史ー人と自然の共生とその危機」のセミナーの第3回目「稲作文化と日本列島」の日でした。

少し、お邪魔してみました。

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 このセミナーは館長も受講生も熱い!セミナー終了後は、しばらく質疑応答が続きました。

                     kachaou3.jpg

そして、毎回恒例の岩槻館長著書のプレゼント!出席者の中から抽選で3名様に。

こちらのセミナーは7回シリーズですが、途中からでもお申し込みいただけます。

詳しくは、

人と自然の博物館 生涯学習課 セミナー係まで(079−559−2003) 

 

外は、少し涼しくなったけど、今日も暑い熱いひとはくでした☆ 

                                       小林美樹(生涯学習課) 

 

 

岩槻邦男のコラム7

2009年9月11日

 4月にこのコラムを始めた時、月に2回ほどのペースで、と約束しましたが、早々に7、8月の2ヶ月は休載してしまいました。9月から復刊し、今度は中断なく続けたいと思っております。
 「週刊文春」の09年8月27日号に、夏休みに訪れたい博物館を紹介する特集があり、自然科学系の博物館のランク付けでひとはくが3位に評価されていました。1位の科博は国立で予算規模がちがい、2位の科学技術館の立地や設立基盤も考えますと、地方公共団体が設置している機関としては最高位に評価されたものとありがたく見せてもらいました。すでにこのコラムの先行号で紹介しましたひとはくのさまざまな前向きの取り組みの成果が、外から見た評価でもそれなりの得点を得る効果を生み出しているということでしょうか。

 今年の夏休み期間中の入館者や、諸行事への参加者は例年より多く、実際に来館くださった人たちにも、ひとはくの取り組みは評価していただけていると見せてもらっています。展示のリニューアルもできないままに設備の老朽化に悩んでいても、予算の削減に行動を縛られていても、その気になれば自ら汗を流し、手を動かすことで、生涯学習支援にもそれなりの効果を上げることができることを実証しているようでもあります。ただし,大和魂だけでやれることには限界がありますし、玉砕精神ならば一過性で終わってしまいます。活動をいかに永続させるか、4次元での展開を描き出すことが条件であることはいうまでもありません。


 ひとはくの活動のひとつの成果として、地域の組織、機関との恊働に成果を収めている点があげられます。キャラバンという名の博物館の出張活動を通じて、県下一円にひとはくの活動を展開したことは、多大のエネルギーを要することではありましたが、それ相応の収穫にも恵まれました。その展開のひとつに、消えようとしていた佐用の昆虫館の再生への恊働がありました。昨夏、わたしもこの館と共催のフィールドトークに参加し、何年ぶりかで船越山麓を訪れました。わたしがまだ大学院生だった頃、恩師の故田川基二先生がここで得られた材料をもとにルリデライヌワラビという新種を発表された場所です。昆虫館の内海功一先生とも、40何年ぶりにお逢いし、昔の仲間たちの話題で会話を楽しんだことでした。ところがこの夏佐用町を直撃した台風9号の集中豪雨で、残念なことに、この施設も致命的な被害を受けとの情報に接しました。もともと行政の支援に限界があって維持が危ぶまれていた昆虫館が、有志の努力もあって、新しくつくられた NPO に支援され、存続が確かめられたところへの打撃でした。それでなくても町の再生に手一杯の佐用町に、昆虫館を修復する余裕は期待できません。恵まれた場所に設定され、自然環境に関する生涯学習支援に実績を上げてきたこの昆虫館の復興のためには、有志の協力が不可欠です。ぜひ多くの方が関心をもっていただき、前向きに協力をしていただくようお願いします。ひとはくのスタッフもお手伝いをしています。


 内閣府が6月に行った調査によりますと、生物多様性という言葉を聞いたこともないと答えた人が 61.5 %に達するといいます。1年後に迫った第10回生物多様性条約加盟国会議(COP10)で、それなりに報道が見られるようになったと思っていましたが、まだこんな数字かと残念に思います。生物多様性国家戦略を知っていると答えた人はわずか3.8 %だったといいます。ひょうご戦略がどれだけの人に知られているか、心配です。政治の世界で組織が変わっても、国民全体に広く認識が行き渡るようでなければ、変化は表面だけで通り過ぎるでしょう。ひとはくの生涯学習支援の活動がますます着実な歩みを展開していくようでなければならないとあらためて実感することです。

 いい情報と厳しい情報の錯綜する夏でした。

 

 

岩槻邦男(人と自然の博物館 館長)

 

めっきり秋らしくなってきました。植物たちも冬越しの支度をはじめています。今日はユクノキというマメ科植物の冬芽をご紹介します。 

2枚の写真を用意しました。どこが違うかお分かりですか?右手に持っている葉柄の根元の変化にご注目。下の写真では、葉がついていた場所から白い円錐状のものが顔を出しています。これが冬芽です。葉柄の基部が鞘状に膨らんで冬芽を包み、保護しているのです(葉柄内芽といいます)。今年展開した葉が、来年成長する予定の「枝の赤ちゃん」である冬芽を守っているわけです。よく出来た仕組みだと思いませんか? (自然・環境評価研究部 高野温子)

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CIMG1449.JPG

めっきり秋らしくなってきました。植物たちも冬越しの支度をはじめています。今日はユクノキというマメ科植物の冬芽をご紹介します。 

2枚の写真を用意しました。どこが違うかお分かりですか?右手に持っている葉柄の根元の変化にご注目。下の写真では、葉がついていた場所から白い円錐状のものが顔を出しています。これが冬芽です。葉柄の基部が鞘状に膨らんで冬芽を包み、保護しているのです(葉柄内芽といいます)。今年展開した葉が、来年成長する予定の「枝の赤ちゃん」である冬芽を守っているわけです。よく出来た仕組みだと思いませんか? (自然・環境評価研究部 高野温子)

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CIMG1449.JPG

いよいよ秋の気配が近づいてきました。というより今朝などは、ちょっと寒かったですね。

秋空

▲通勤途上の田んぼの稲も秋を感じさせますね(^^)

ヤマボウシ

▲ひとはくのエントランスホール横にあるヤマボウシ。赤い実をつけています

ハナミズキ

▲ひとはくでは知る人ぞ知るハナミズキ。10数本のヤマボウシが並んでいますが、1番端の1本だけがハナミズキなんです。花だけ見ると間違えますが実は全く違いますね

さて、いよいよこの週末12日(土)から新しい企画展が始まります。(11月23日まで)

コウノトリのいる風景 〜みんなが写した等身大の写真展〜」

さらに、10月24日(土)からは、お待たせしました!!

ひとはく恐竜大作戦、秋の企画「竜と獣の道」も始まります。

両企画展開催中の11月1日(日)には「ひとはく恐竜フェスティバル」も開催します。年に一度の大きなお祭りです!!

 

この秋、”ひとはく”に何度もお越しください。

楽しいオープンセミナーも開催して、お待ちしております(^^)

(生涯学習課長 平松紳一)

 

 

いよいよ今週末の9月12日(土)より、「写真展 コウノトリのいる風景」がはじまります。

この写真展では、野生復帰したコウノトリをむかえた豊岡の市民がそれぞれに発見したコウノトリを撮影した写真を一堂にお見せします。撮影された一瞬一瞬が、みなさんのコウノトリとの出会いの記録です。コウノトリは、豊岡のみなさんにとって、本当に身近な鳥なんだなあと実感します。

また、華麗な動きとはほど遠いちょっとおまぬけなコウノトリの採食風景を特集。コウノトリはどんなものを、どんな場所で食べているのでしょうか。コウノトリを育む自然の役割を考えさせられます。他に、懐かしさを覚える豊岡の古写真もたくさん展示されます。

現在、急ピッチで準備中です。ぜひ、見に来てください。

作業風景その1  作業風景その2

(写真左)あ、田中研究員。何やらつくっています。 (写真右)セピア色の記憶。古写真がいっぱい。

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「写真展 コウノトリのいる風景」

期 間:2009年9月12日(土)〜11月23日(月・祝) ※月曜日休館、祝日の場合は翌日がお休み
場 所:兵庫県立人と自然の博物館 2階企画展示室
観覧料:無料(博物館観覧料が必要です)
共 催:NPO法人コウノトリ湿地ネット
協力:兵庫県立コウノトリの郷公園、豊岡市コウノトリ共生課 

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(自然環境マネジメント研究部 遠藤菜緒子)

虫の顔面

2009年9月 8日
 電子顕微鏡で昆虫の顔面を観察する! という企画を考えています,
というより,微化石の企画に乗っからせてもらいました.

 観察前の減圧に時間が掛かるので,一つの試料台に何匹か並べてお
いて,つぎつぎと見る予定です.頭の中には試料台に虫の顔が7つ並
んだ「縁日のお面屋さん」状態の想像図ができあがっています.

 ただ,キャスティングについて思案中.

 昆虫の顔は千差万別ですので,なるべく変わった形のものを見せた
い訳です.

 口だけでも,上唇,大腮(おおあご)小腮…下唇とあって,それぞれ
に折れ曲がる節があってヒゲ状の付属肢があって,と,もともと複雑
な部品構成のものがさらに大改造されてて刺す器官になったり,嘗め
る器官になってたり… 複眼,単眼,触角の形もいろいろだし…

 一つだけ,ぜひ入れたいのは「蚊」です. 身を挺して吸われに行
き,吸虫管で逆襲して,そのまま冷凍&乾燥する作戦.

AD004t.jpg
写真はユアサハナゾウムシの眉間(立体写真)

昆虫共生・沢田佳久

9月5日。伊丹市が主催する「鳴く虫と郷町」に行ってきました。今回は、築300年の旧岡田家住宅(国重要文化財)での柿衛文庫と伊丹昆虫館が主催する「鳴く虫句会」でのゲスト出演でございます!ひとはくでのぎっちょん君は終わ IMG_9374.JPGった・・・のですが、再び伊丹に舞い降りることと相成りました。

 

 

 

午前は、大人向けの「鳴く虫句会」。まずは、柿衛文庫の今井館長のあいさつから。

IMG_9409.JPG

 

旧岡田家の中は、虫があちこちに置かれ、風流な空間でございます。

IMG_9379.JPG さあ、ネタは講談「小泉八雲の虫売り」。高い天井に 「ギースどうどすー」と売り声が響きわたります。 IMG_9383.JPG

昔の虫売りのお話にはもってこいの空間で、時間はゆったり過ぎ、ひととき明治のころにタイムスリップした感じがしました。

 

蔵の奥からヘルンさん(小泉八雲)がひょいと顔をだしそうな雰囲気でした。 IMG_9381.JPG

 

 

 

 

 

 

午後の部は「鳴く虫親子句会」。

ネタは、講談「ノコギリ名人ぎっちょん君参上!」。 IMG_9398.JPG

 

 

今日の出演は、一座から、河南堂四十一斎、御免奈斎、綾毬奈斎。

 

 

 

 

 

IMG_9397.JPG特別出演は柿衛文庫から河南堂緑黄色屋斎さんで、ハチリーナを見事演じていただきました。

 

 

 

 

 

IMG_9402.JPG久々の御免奈斎も綾毬奈斎も熱演!

キリギリスや鈴虫の鳴く声で大にぎわいの中、鳴く虫クイズで、ぎっちょん扇子のプレゼントもあり、お客様も大にぎわい・・・IMG_9408.JPG

そして、 このイベントの仕掛け人のひとり。伊丹市昆虫館の坂本昇学芸員の鳴く虫解説です。(ひとはくのエコバックを持っています。えらい!)

 

 

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旧岡田家の入口には、ぎっちょん君参上!展で展示していた小泉八雲と鳴く虫展示が、鳴く虫の俳句とともに展示中でございます。    

「鳴く虫と郷町」は9月12日まで伊丹市宮の前かいわいや商店街などで好評開催中です。

なんと、あちこちの虫かごやツボに15種2000匹の鳴く虫がいて、風流に鳴いています。

 

季節はそろそろ秋。みなさんも伊丹で虫たちの音楽に耳を傾けてはいかがでしょうか?

川東丈純

さて、捕獲大作戦!のつづきでございます。

大谷研究員は、ひとはくのハチ飼育場にフラハチ君を連れてかえってきました。 DSCF0330.JPG

そして、入口をあけました。

 

「おー。ここはどこやいな・・・。まあ、日陰やし、ええ感じやないか。ほな、巣の掃除しょうか。」DSCF0333.JPG

 

 

 

とフラハチたちは一生けん命掃除を始めました。 DSCF0336.JPG

 

そして、ハチたちが落ち着くまで、しばらくおいておきました。

・・・それから数時間後。DSCF0337.JPG

巣をあけて、女王バチを探します。もしいなかったら、ほかの巣から幼虫を移すとその幼虫が女王バチに育つそうです。不思議です・・・。

 

 

 

 

 

 

 

なんと、女王バチさんいてはりました。よかった・・・・。写真中央上のちょっと大きめのハチが女王バチさん! 「さあ、子どもたくさん産みまっせえ!」DSCF0340.JPG

 

 

と張り切る女王バチさんですが・・・

さて、この4千匹のフラハチ君たちは、どうなっていくのでしょうか。大谷研究員によると、居心地が悪ければ、どこかへ行ってしまうこともあるようですが、「おそらく、ここで増えていくだろう。」とのこと。

フラハチ君のこれからについては、またのお楽しみ!

 

 

フラハチ君捕獲大作戦!の一席でございました。     謎の講談師 河南堂珍元斎

河南堂珍元斎でございます。本日は「フラハチ君捕獲大作戦!」の一席でございます。

時は、9月4日の午前10時ごろのこと。

旧知の三田市の公園みどり課の生田さんから珍元斎あてに一本の電話がはいりました。

「深田公園でミツバチが大量に地面に群がっています!駆除するのもかわいそうなので、いりませんか?」

そこで、専門の大谷研究員がセミナー中だったので、珍元斎と鈴木研究員で現場に急行! DSCF0246.JPG

なんと、芝生にミツバチがうじゃうじゃ・・・・。市民の通報で、生田さんは立ち入り禁止にしてました。

 

 

 

 

 

 

DSCF0244.JPGすごい数のミツバチで、みんな元気にうごめいています。でも、死んだハチもいるようで、ハタラキバチが群れの外に出しています。 DSCF0243.JPG  

 大谷研究員は「もらいましょうか。」とのことだったので、とりあえず場所の確認をして、あとから、捕獲して三田市に連絡することと相成りました。

 

 

 

 

 

 

 

午前11時半。大谷研究員、鈴木研究員と現場へ。いよいよ捕獲大作戦!でございます。DSCF0251.JPG

 

 

 

 

 

DSCF0253.JPG大谷研究員によるとセイヨウミツバチで4千匹くらい。おそらくスズメバチに襲われて逃げてきたのでは・・・とのこと。でも、ふつうは木の上とかにいて、地面に群がるのは初めて見たそうで、珍しい光景のようで、ございます。

女王バチから巣箱に入れると捕獲しやすいので、女王バチを探しましたが、みつからず、とりあえず、全体を追い込むことに。DSCF0260.JPG

 

 

 

 

 

 

巣箱、ブラシ、煙送風機の3点セットで捕獲スタート!

 

 

まず、煙で群れを追い立てます!

 

「うわ!このおっさん。何すんねん。わしら煙きらいやがな。あーけむー。ゴホゴホ・・・かなんなあ。あっち行こかいな・・・。」

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ごい!数匹が入口から歩いて入ると、アリの行列のように群れ全体が巣箱に向かって歩き始めました。

 

 

 

 

 

「おお!こんなとこに、ええ巣があったがなあ・・・よかったなあ。」DSCF0266.JPG

 あわせ技で、ほうきとチリトリでごみを入れるようにハチをブラシで段ボールにいれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DSCF0276.JPG

そのうち、飛んで上から入るハチもでてきました。

 

そこに、スズメバチがミツバチの巣をねらって、やってきました

 

「おー、ハチミツたまっとうかなあ。いただきまーす!」

DSCF0286.JPGすると大谷研究員が「パン!」っとブラシで一撃で倒しました。さすが・・・でも、死んだとおもっていても針を刺す能力はあるのでさわってはいけません。

 

 

 「やられたあ・・・。」

 

DSCF0321.JPG門番のハチは、羽を扇風機のようにふるわせ、巣のにおいを外に送り仲間に巣の場所を知らせはじめます。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブーン・・・・おーい!こっちがわしらの新しい巣やぞー!はよう帰ってこいよ!」

DSCF0318.JPG巣箱は押し合いへしあい状態でございます。

「うわー、巣やで、やっと住むとこできたがな。よかったがな。」とワーワーいうております。

 

 

 

 

 

掃除を始めるハチもでで参りました。

 DSCF0307.JPG煙でもっと追いこみます。

DSCF0312.JPG

 

 

ほとんどのハチがはいりました。

 

 

 

DSCF0311.JPG100匹ほど残りましたがDSCF0322.JPG・・・・・・・・・

「あれ?はいられへんがな・・・。おーい、あけてくれ!」   

 

 

なかなかはいらないので、締め切り。非情な世界でございます。

いつもそんな感じだそうです。残された子たちの運命はいかに・・。

どこかに飛んでいってしまうようです。

 

箱をしめて、フラハチ君捕獲大作戦は無事終了。フラワータウンにいたハチなので「フラハチ君」と命名しました。

DSCF0325.JPG 

 

 

 

さて、何もなかったようにさっそうと立ち去る大谷研究員でありました。

かっこいい・・・。

 

 つづく・・・

 

 

2009年9月4日、明石市立朝霧小学校の子どもたち104名が、人と自然の博物館を訪れ、環境体験学習の一環として、虫とりをしました。そのときのようすです。

この事例は、他の学校にも参考になると思いますので、紹介しておきます。

持ち物
児童の持ち物:虫とりアミ、洗濯バサミ、弁当、水筒、筆記用具
学校で用意するもの:アミの予備、台所用水切りネット、名前ペン、セロテープ、付せん

スケジュール
9:40頃・・・バスで到着。アミは館の外にまとめておいて、児童のみなさんは館内へ
10:00〜・・・ひとはくのセミナー室で、あいさつと、虫とりのしかたを説明
10:15〜10:35・・・公園への移動と虫とりの準備
10:35〜11:15・・・みんなで虫とりだ!
11:15〜12:00・・・つかまえた虫をチャック付きポリ袋に入れて、壁に貼っていきます。
昼食の間・・・研究員が虫の鑑定
13:00頃〜・・・まとめのお話と片付け
13:30頃〜・・・館内見学
14:30頃・・・バスで学校へ向けて出発


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広い深田公園は、アミを持った子どもたちでいっぱいになりました。


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深田公園にはいろんな虫とりスポットがあります。これは水辺。
10年ほど前に、多くの生きものが住めるよう、ビオトープとして整備されました。


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雑木林もあります。虫が集まる木も植えられています。


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児童のみなさんは、シャツに洗濯バサミをつけています。これは、台所用の水切りネットと洗濯バサミでできる、簡単な虫かごです。中に入れた虫は傷みにくく、かさばらなくて、便利です。とにかく安い。


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ゴマダラカミキリをつかまえました。クワガタムシをつかまえた子もいました。


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すごいのみつけたね〜 先生も楽しそうです。

つかまえた虫は、1匹ずつチャック付きのポリ袋に入れ、つかまえた人の名前を書きます。
そのあと、先生が壁にはりつけています。ひとはくの壁はハーフミラーのガラスなので、作業がしやすいです。

虫は生きたまま入れます。気温にもよりますが、1、2時間なら、まず死にません。とくに翅(はね)の大きなトンボやチョウは、虫カゴに入れると、翅が傷ついて飛べなくなります。この方法では、虫をあまり傷めません。
ただし、虫を入れた袋は、絶対に日光に当ててはいけません。熱気で即死します。そこで、展示は必ず日陰で行います(できれば室内を推奨します)。それでも中が蒸れて袋が曇るようなら、チャックを少し開けるか、袋に穴を開けておきます。


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トンボのなかま、バッタのなかまなど、なかまどうしを集め、ならべます。
集めて整理するだけで、楽しいです。

ここから先は、何をどこまでやるか、授業の目的や学年によって異なってきます。

昆虫は種類が多く、種名を知ろうとすると、どうしても、虫にくわしい専門家の助けが必要になります。オスとメスで大きさや色がぜんぜん違う虫がいたり、同じ種類を集めるだけでも難しいです。今回は、博物館の研究員が、虫の種名をつけていきました。

なかま分けにこだわらず、室内に持ち込んで、じっくり虫のスケッチをするのも、よい学習と思います。袋に入れた状態なので、スケッチのモデルとしても、使いやすいです。

とことん種類にこだわって、つかまえた虫の種類と数を表にし、種数×個体数でポイントを競う「虫とりペナントレース」もよいと思います。さらに、対象をトンボだけに限定して「トンボとりペナントレース」、バッタだけに限定して「バッタとりペナントレース」とすることも、楽しいものです。


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みんなで、41種111匹の昆虫をつかまえました。クモやカナヘビ(トカゲのなかま)を入れると、45種118匹でした。わずか40分少々の虫とりで、こんなにたくさんみつかりました。

このあと、虫を逃がしたり、持って帰りました。トンボもバッタも、ちゃんと飛んで行きました。持って帰るときは、必ず袋から出して、風通しのよい、虫かごに入れます。

学校で同じことをしてみると、場所による虫のちがいがよくわかると思います。また、同じ場所でちがう季節にやってみると、季節による虫のちがいもよくわかります。ぜひやってみてください。


(八木 剛@自然・環境評価研究部)
 三階入り口の入ってすぐのところ,「ナチュラリストの幻郷」にトピック展のブースがあります.ここで10月末までの予定で畑中コレクションを展示しています.標本箱がぎっしり並んでおり,覗き込んでも小さな虫がたくさん並んでいるだけの,いわば地味な展示ですので,ちょっと蘊蓄と宣伝をば.

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 畑中煕(はたなか ひろし)氏は,古くは「兵庫昆虫同好会」の設立メンバーとして兵庫県の昆虫相解明に貢献され,現在も「こどもと虫の会」等で活躍しておられます.展示している標本は2005年に当館に寄贈してくださった,ゾウムシ等の甲虫の標本です.インロー箱7箱に560点(800個体あまり)が収納されています.多くは1960〜70年代にご自身で採集または交換等で入手されたもので,畑中氏以外の採集者として辻啓介氏の採集品が多く含まれています.採集地としては兵庫県の他に勤務地や遠征先の山口県,北海道等のもの多く含まれています.
 ご自身が「きべりはむし」誌上などに兵庫県産ゾウムシを記録されており,その証拠標本が多数含まれているのが畑中コレクションの特筆すべき特徴です.

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 特にオオマダラヒゲナガゾウムシ(写真)はこれまでに県内から知られる唯一の採集例です.他にも稀な種の標本が多数含まれています.また,当時は未同定であった標本の中には,その後記載された種や,現在の目で見ると兵庫県未記録と見なされるものも含まれています.
 しかし,稀種の標本だけが貴重というわけではありません.これらの標本は当時の図鑑などに基づいて同定され,記録されたわけですが,以後の分類体系の更新などによって,再検討,再同定が必要となる場合があり得ます.したがって,その証拠標本は記録自体の検証可能性を保証するものとして重要な意味を持っているのです.

 現在は受け入れ時の配置に近い状態で元のインロー箱で展示していますが,今後,他のコレクションと同様に個体別に登録,再整理を行ってジェネラルコレクションに統合しますので,コレクションを一覧することはできなくなります.

 なおこの展示の準備には2009年度博物館実習生,大橋佳奈,細見安里,村上達郎,山本遥の協力があったことを付記します.

昆虫共生・沢田佳久

企画展「ぎっちょん君参上!」展も終わり、撤収でございます。ひとはくの企画展示室は、ぎっちょん君からコウノトリへのバトンタッチ!でございます。

IMG_9308.JPGその模様をレポートします。

 

31日夜。きんひばりの応援を受け、さあ、おかたづけです。

 

展示を作るのも撤去するのもどちらも大変です。

展示準備は希望に満ちて楽しいですが、撤収はほっとしますが、ちとさびしい・・・。 IMG_9313.JPG

 

パネルをはずして、展示ケースや虫売り屋台を運んで、きんひばりのみなさんのおかげで、なんとか完了しました。

IMG_9300.JPG生きた鳴く虫たちもなんとか生き延び、元の飼い主三木さんたちのもとにもどりました。3匹ほどの死者?ですみ、生き延びれたのは、ひとはく総務課の「ぎっちょん君餌えさやり隊」のみなさんのおかげ。ジージー、ギチョン、ルルルルーと別れを惜しみながら?帰っていきました。

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虫売り屋台と八雲パネルは、大型屋台は、伊丹のかきもり文庫にしばらくお貸しします。9月4日からの「鳴く虫と郷町」で岡田家住宅の蔵に2週間ほど展示されます。珍元斎も5日の12時と13時半に出演予定です。

IMG_9228.JPGもうひとつの小型虫売り屋台は、滋賀県の多賀町にある多賀の自然と文化の館へ珍元斎の講談CDとともに貸し出すことになり4日に出発します。

IMG_9317.JPGさて、超巨大キリギリスぎっちょん君はというと、先日のブログでも紹介しましたが、巨大なアリにバラバラにされ、アリの巣へ・・・・。アリとキリギリスのお話はかくも無残な展開になるとは・・・・

 

 

 

 

 

IMG_9318.JPGてなことはございません!いったんばらしてみんなで運びます。階段をのぼり、橋をわたり・・・

 

 

 

 

 

 

 

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頭。やはりおおきいです。

 

 

 

 

 

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胴体・・・でかい・・・

 

 

 

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足。立派です。

 

 

 

 

ひとはくアリの行列はつづきます。

 

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ちょっと変な光景にみんな楽しそうです。IMG_9329.JPG

 

 

 

 

 

 

 

そして、ようやく、フローラ88の2Fへ・・・IMG_9337.JPG

 

商品の森を怪しいアリたちはズンズン進んでいきます。

 

 

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親代わりの大谷研究員は別れを惜しみます。IMG_9347.JPG

 

 

ああ、いとしのぎっちょん君・・・てな感じです。

 

IMG_9352.JPGしかし、ぎっちょん君はなんと、ひとはくのすぐそばの商業施設フローラ88での展示が続きます。

 

 

 

ぎっちょん君も組み立てられ、修理も終わり大満足。

 

 

 

秋。これから鳴く虫の季節も本番です。ぎっちょん君はここフローラ88から、深田公園の鳴く虫たちを見守ることになりました。

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ひとはくやフローラ88にお立ち寄りの際、ぜひ、ぎっちょん君にも会いにきてくださいね。

 

 

 

 

 

川東丈純

さて、河南堂珍元斎でございます。DCF00009.JPG

時は、8月31日。おかげさまで盛況のうちに「ぎっちょん君参上!」展終了いたしました。

 

 

 

 

 

この日は、最終日スペシャル!ということで、河南堂珍元斎の「のこぎり名人 ぎっちょん君誕生!」講談を2回行いました。DCF00005.JPG

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最初は、「大騒ぎぎっちょん君」。

団体で訪れた小学生のたくさんの子どもたちに出演してもらい大騒ぎの公演でした。出演希望続出で、ハチはたくさん飛び回り、コントロール不能・・・・。

 

DCF00010.JPG女の子たちが演じた「ぎっちょん君とカマオの戦い」に男の子たちが参戦するなど、ハプニング続出の楽しいイベントとなりました。 

 

 

 

 

 

2回目は、「ゆっくりほのぼの ぎっちょん君」でございます。数組のご家族連れがお客さま。時間ありますか?と聞くと「時間あるー!」との御答。おかげで、ゆっくりのんびり語りました。DCF00017.JPG

 

 

 

 

 

 

これまた、違った雰囲気でほのぼのとした時間が流れました。DCF00027.JPG

 

のこぎり音楽体験も・・・。みんな音がなり満足そうでございました。

 最後にぎっちょん君お絵かきもして、お孫さんを連れてきておられたおじいちゃんに、珍元斎の似顔絵を描いてもらいました。

似顔絵屋もする珍元斎ですが、自分の似顔絵ははじめて・・・。

IMG_9372.JPG すごい、似ている。

素晴らしい!タダものではない・・・・。

謎の講談師もびっくりの謎のおじいちゃんでした。

 

 

 

最後は、子どもたちは珍元斎になぜかサインぜめ・・・・。「また、来るねー!」とうれしい言葉とともに、ぎっちょん君と珍元斎の熱い夏は終わったのでございます。

 

 

また、お会いできます日を楽しみに!

 

 

 

 

 

謎の講談師 河南堂珍元斎

                                                                                                         

今日行われた、もう一つの理科推進員養成講座(実践編)「やさしい化石のレプリカづくり」をご紹介します。

実習室にほぼ満員の54名の方々・・・暑かったですねえ。なにせビーカー75個にお湯を沸かしていたんですから。

化石はもちろん本物!!正真正銘のレプリカづくりです。
おゆまるから

▲「おゆまる」をお湯でやわらかくして化石に押し当てて、型を取ります

型どり1 型どり2

▲アンモナイトや三葉虫からうまく型が取れました

せっこう

▲できあがった型にせっこうを溶かして流し込みます。トントンとたたかないと泡が残るんですよね

色塗り

▲今日は色塗りもしました。白いレプリカじゃ本物らしくないですから

完成1

▲仕上がるとこんな感じです!本物らしくできたかな?

大満足1

大満足2

▲みなさん大満足ですよね(^^)今日の講座を学校でも活かしてくださいね

 

ひとはくでは、学校向けに授業で活用していただく「やさしい化石のレプリカづくり」セットの貸し出しを始めています。すでに2学期には、ご予約をいただいております。

ぜひ、学校で児童生徒に”ほんもの”からつくるレプリカを体験させてあげてください。
詳しいお問い合わせは生涯学習課(079−559−2002)まで。

(生涯学習課長 平松紳一)
 

 本日、ひとはくで「理科推進員」の方々の研修がありました。「理科推進員」とは、小学校での観察・実験の実施の支援や準備・後片付け、計画立案や教材開発の支援をされている方々です。

 2班編成で実施しましたが、ここでは、当館の開発した自然環境総合学習プログラムを活用した、「私のまちの環境マップをつくろう〜景色の温度を測る〜」の様子をお伝えします。

 

  まず最初に自然環境総合プログラムの説明を、情報管理課八尾滋樹指導主事から聞いています。

これを使えば、学校のまわりのことや兵庫県全体についても、様々な分布図を簡単に作ることができます。

 DSC_1282.JPG次に温度を測定する「放射温度計」の原理と使い方を聞いて、いざ「景色の温度」を測定に行きました。

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P1010539.JPG  博物館周辺の駐車場、深田公園、川など様々な場所で測定しました。また、測定した場所を写真に収め、分布図に添えることもできます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 データを持ち寄り、博物館周辺の環境マップを完成させました。

 

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 このソフトは以下の場所から自由にダウンロードできますので、ご活用ください。また、環境に関する学習についてもご相談ください。

http://hitohaku.jp/education/envmap/envmap_index.html

情報管理課 指導主事 八尾 滋樹 / 生涯学習課 西岡 敬三

みなさまのおかげで、昨日「初夏の鳴く虫と巡回展 ぎっちょん君参上!」が終了しました。

早速、次の展示に向けての準備です。 

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 〇のぼりを片付けています。

この企画展の目玉展示だった、巨大ぎっちょん君も4階のひとはくサロンから,お引越しです。

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どこへ引っ越しするのでしょうか?

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         〇  解体された巨大ぎっちょん君 職員に抱えられ、博物館の上の橋を渡っています。

向かった先は、お向かいのダイエーの店舗

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      〇扉にひっかかるアクシデントも・・・。ぎっちょん君大丈夫?ケガをしてない?

    無事にぎっちょん君の引っ越し先のダイエー2階に到着しました。

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  〇ダイエーの警備員さんもこの怪しげな集団に遠巻きに警戒

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    〇そっ〜と元の形に戻します。みんな、優しくね!

 

                     P1000726.JPG        P1000731.JPGのサムネール画像      

  〇と、思ったら、やはり負傷。優しく治療します。

 

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〇ちなみにお向かいさんは、おもちゃ屋さん。ぎっちょん君と色合いが似てる?

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〇斜め向かいにも「ひとはく展示コーナー」ができました☆

 

無時に引っ越し終了〜。ぎっちょん君、新しいおうちはどうですか?

ダイエーのみなさま、お世話になります。     

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みなさん、ひとはくお向かいのダイエー2階へ巨大ぎっちょん君に会いに来てくださいね。

でも、ケガをしちゃうから、くれぐれも優しくね☆

                    小林美樹(生涯学習課)

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