今日1/20の昼、大阪城の堀に浮いている赤い浮草の取材で
テレビ大阪の夕方の「ニュースBIZ」の一行がひとはくまでやってきました。

取材陣はまずはエントランスで撮影をしています。
左から二人目の人が吉田ジョージさん(気象予報士)です。
よく見ると手に何かビンを持っています。

これがそのビンです。
大阪城の内堀にあった赤いものが浮いています。

拡大してみたものです。

シダ植物で、アカウキクサ科の植物です。
日本産のアカウキクサ、オオアカウキクサは絶滅危惧種ですが、
最近は外来のもの(『外来アゾラ』)の姿が目立つようになっています。

吉田ジョージさんに説明をしているところを収録しています。
正確には遺伝子レベルまで調べなければならないのですが、
顕微鏡でかたちを見ることで見当がつきます。
『外来アゾラ』です。


ちょうど2年前、2007年1月20日大阪城の南堀の外側の池の様子です。

ややわかりにくいですが、水面に赤いものがあります。
これは遺伝子レベルですでに調べてあり、
農業用に日本に持ち込まれた雑種アゾラ(アイオオアカウキクサと仮称)でした。

この外来アゾラ、毒性はないのですが、真っ赤になるので人々を驚かせます。
また水面をおおい尽くすため、
暖かい時期には池が酸欠になって、魚が死んだ場所もあります。
生態系に与える影響はあまり調べられていません。

現在は南堀には姿は見かけません。
おそらくこれが水鳥の足に付いて内堀に運ばれたと思われます。
数年のうちに消えることが多く、当面は様子を伺うところでしょう。

(自然環境再生研究部 鈴木武)

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