標本救済作業に使われている道具たちの紹介 その3です。
今回紹介するのは封筒です。
標本からこぼれた種や植物体の欠片などを保管するのに使います。普段は薬包紙を使いますが、水に濡れるとくっついてしまうので、今回の作業には不向きです。また分厚く、丈夫なものよりも、薄いぺらぺらのものが乾きも良くて大変便利です。
まず、縦長の封筒の口を糊でとめます。そして真ん中を半分に切ると、2枚とも使えてとっても便利。100枚の封筒が200枚に、200枚の封筒が400枚になり、得した感じです。
封筒には標本データを書いておけば、標本を水揚げしたときに一緒に新聞紙に入れ忘れても、もし移動中に新聞紙から滑り落ちても、どこのものか分かり安心です。もっとも中身が落ちるような持ち方は厳禁ですから、そんなことはおこらないと思いますが、念のため。
さて、用意したけれどあまり役に立たなかった道具も紹介しましょう。それは、カッターナイフです。
最初は、台紙に標本をつけているテープを切るために用意したのですが、水に漬けておけば自然にはがれるし、ピンセットではずせるので、最近ではまったく使われなくなりました。気にも留めてもらえないカッターナイフはいつの間にやら錆だらけ。
→「津波被害にあった標本を救おう13」へ続く。