もうすぐクリスマス.街はクリスマスの飾りでにぎやかです.
クリスマスの飾りと言えば,トゲトゲの緑の葉に赤い実のついた”ヒイラギ”が定番ですね.
でも,公園や学校にあるヒイラギに赤い実がついているところは見たことがありません.
これはなぜ?
じつは,クリスマスに用いられるのは「セイヨウヒイラギ」というモチノキ科の植物.冬に鮮やかな赤い実をつける常緑の木で,ヨーロッパ西部・南部,アフリカ北西部,アジア南西部が原産.
一方,日本に自生する「ヒイラギ」は,モクセイ科で全く別の植物.トゲトゲの葉はよく似ていますが,実は黒紫色です.
ちなみに「ヒイラギモチ」という中国原産の植物も,クリスマスシーズンにはよく出回っています.これはセイヨウヒイラギと同じモチノキ科で,赤い実をつけます.葉はやはりトゲトゲですが,セイヨウヒイラギやヒイラギよりもずっとトゲ(鋸歯)の数が少なくて,葉の形は四角い感じになります(下の写真はヒイラギモチです).
(自然・環境評価研究部 研究員 布施静香)