2009年6月〜7月にかけて、ネパールでの植物調査に行ってきました。研究者は、日本人5人、イギリス人2人、ネパール人2人、中国人1人の計10人、調査地は西ネパールの端、バジャン地域。そこでの調査の一端をご紹介します。
◆ネパール調査の大きな特徴のひとつは、各研究者(サーブ)にシェルパと呼ばれるお手伝いをしてくれる人が1人付くことです(写真左)。彼らはテントにサーブの荷物を運び、朝はテントをたたんでくれます。私たちの調査道具やお弁当、水筒まで持ってくれますし(写真中)、植物採集やサンプリングの手伝いもしてくれます。私たちでは危ない場所にもシェルパは軽々と行って、植物を採集してきてくれます(写真右)。
研究者につくシェルパ以外にコック、キッチンボーイ、標本シェルパなどがいます。
(サーブとシェルパ) (ランチの準備をするシェルパ) (岩場の植物を採るシェルパ)
◆ポーター(荷物を運ぶ人)の存在も忘れてはいけません。ネパールでの調査は足での移動が基本です。求める植物のあるところは、車も車の通れる道もありませんから、荷物はすべて人の足で運ばれます。今回の調査で雇ったポーターは70人。私たちの荷物やキッチンの道具、テント、標本作りに最も重要な新聞も150kg以上運びました。今回、研究者、シェルパ、ポーター合わせて100人近い隊になりました(写真)。
(荷造りをする様子)
( ドッコ(荷物籠)を運ぶポーター) (1人30〜40kgの荷物を運ぶ)
◆調査の間はテント生活をします(写真左)。研究者1人に1つのテントが与えられます。このほか食 事をするダイニングテント、キッチンテント、標本テントがありますが、私にとってもっとも重要だったのはトイレテントです(写真右)。今回は、女性がいるということで、トイレテントを立ててくれましたが、男性ばかりの時はトイレテントはないのだそうです。 (つづく)
山本伸子(自然・環境評価研究部)
このお話は続きます。お楽しみに!