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2008年アーカイブ

2009年の干支「丑」にちなんで、ウミウシの生体展示をしています。

これはシロウミウシです。
黄色いツノ(触角)が2本目立っていて、ウシのようです。
(長さは3cmほどしかありません)

これはコノハミドリガイです。
「カイ」とありますが、ウミウシの仲間です。

アオウミウシ、キイロウミウシ、シラユキウミウシ、タツナミガイも飼育しています。

4Fひとはくサロンのカウンターの上の水槽にいます。
小さいですが、よく探すと見つかります。

これらのウミウシ、日本海に面した豊岡市竹野町にある
竹野スノーケルセンター・ビジターセンターからやってきました。
http://www.takeno-scvc.jp/top.html

本家にはもっといろいろなウミウシがいるそうです。

(生涯学習推進室 鈴木武)

兵庫県の三田市・宝塚市・川西市・猪名川町と大阪府の能勢町・豊能町・箕面市・
池田市を含む一帯は北摂地域と呼ばれていますが、この地域には驚くべきことに、
日本一と言われている里山が2種類も存在しています。
一つは500年以上も前から存続している「日本一の伝統的里山」で、もう一つは環
境・文化林として整備されている「日本一の先進的里山」です。
しかし、残念なことに、これらの里山の詳細をご存知の方はとても少ないのが現状
です。


(写真:北摂地域の伝統的な里山の景観)



(写真2:北摂地域の台場クヌギ林)

そこで、このような状況を何とか改善したいということで、12月13日に「北摂里山
講座」を人と自然の博物館で実施しました。



(写真3:北摂里山講座のようす)

受講者数は150名。講座は1時30分に始まり5時00分に終了しました。長時間の
講座でしたが、皆さん最後まで熱心に講義を受けておられました。
私も一つの講義を担当しましたが、皆さんの真剣なまなざしに圧倒されてしまい
ました。
なお、各講義のタイトルと講師名は次のとおりです。
里山の特徴・現状・管理(石田弘明)/北摂の里山の概要(服部 保)/猪名川上
流域の里山(黒田有寿茂)/北摂の里山と湿原(武田義明)/北摂の里山と昆虫
(中峰 空)
 

ところで、来年の1月11日(日)に、北摂里山講座のシリーズ企画として「北摂里山
検定」を人と自然の博物館で実施します。時間は13時30分〜14時30分です。
受検者には正解数に応じた下記の等級別の「兵庫県立人と自然の博物館館長北
摂里山検定検定証」を発行します。
特級:9割以上、1級:7割以上、2級:4割以上

北摂里山検定の申込締切日は11月30日ですが、会場にまだ若干の余裕があります
ので、受検してみたいという方は大至急人と自然の博物館(079-559-2001)までご
連絡ください。
ただし、会場が満席になった時点で受付を終了させていただきますので、あらかじ
めご了承ください。

石田弘明(自然・環境再生研究部)

お正月はひとはくで!
人と自然の博物館は1月3日から開館します。
この日は人と自然の会と一緒に「たこ作りとたこあげ」「はねつき」「こま回し」
など日本の昔あそびをして楽しみませんか?
子どもさんだけでなく、ご家族で楽しんでいただけます。

ポスターはこちら

たこは自分で作ったものをあげて楽しみます。
簡単なたこですがホントによく上がります。


前回のたこ作り&たこあげ
館内では はねつき こままわし 等で楽しみましょう。

また、人と自然の会では毎月第3日曜日にドリームスタジオを開催しています。
身近な自然をテーマに楽しんでいただけるイベントを準備しています。
スタッフ一同、皆さんのお越しをお待ちしています。

(人と自然の会 佐竹千代子)

今月実施したクリスマスイベントでは、環境に優しいエコなクリスマスグッズをみん
なでつくりました。


楽しいクリスマスが終わると、モーあっという間に新年ですね。来年のフロアスタッフ
とあそぼうでは、1月10、11、12日にお正月イベント‘モォ〜!新年’を予定し
ています。


来年の干支である牛を牛乳パックで作るクラフトなどを企画中です。
1月3、4日は恒例の動物すごろくを行いますのでそちらも是非ご参加ください。

今年はファーブル展もあり、本当に沢山の方がイベントに参加してくださいました。
ありがとうございました。
来年もみなさんにひとはくを楽しんで頂けるよう、スタッフ一同よりいっそう頑張っ
ていきますのでどうぞよろしくお願い致します。
それではみなさん良いお年をお迎えください。

岡本知佳(フロントスタッフ)

1月12日(祝)まで開催中の、年末年始特別企画「干支(えと)展:ネズミさんありがとう。ウシさんようこそ!」のにぎやかしイベントとして、「カミキリムシほじくり作戦!」を行います。

2009年1月4日(日)13:30〜14:30、4階ひとはくサロンにて。ぜひご来館ください。
参加無料。申し込み不要です。

カミキリムシは「天牛」と書くんですよ。中国語でも「天牛」です。長いアンテナ(触角)が、牛のツノに似ていますね。

シロスジカミキリは、日本最大級のカミキリムシです。体の大きさは5cmくらいあり、10cm近いアンテナ(触角)が伸びていて、迫力満点です。
この虫は、博物館のまわりに植えられているアラカシの木を食い荒らす、いわば「害虫」でもあります。シロスジカミキリに食い荒らされた木はやがて枯れてしまいます。

このイベントでは、シロスジカミキリの入っていそうな木(入っているとは限りません)を何本か持ってきますので、「丸太切り」のように、のこぎりで切ってみましょう。
幼虫が木の中にトンネルを掘っているようすや、成虫も観察できます。
成虫が出てきたら「干支展」で展示する予定です。

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シロスジカミキリは、こんな感じで木の中に入っています。


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切り口から引っ張り出そうとしてるところ。


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幼虫がいることもあります。


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カミキリムシの幼虫は「鉄砲虫」とも呼ばれ、山で仕事をする人は「おやつ」にするそうです。これくらい大きいと食べごたえがありそうですが、今回は、食べません。

八木 剛(自然・環境評価研究部)

いよいよ今年も残すところあとわずか。
みなさんの今年はどんな1年でしたか?

さて、ひとはくでは、年末特別展示「ネズミさんありがとう。」が開催中です。
3階ギャラリーでは、ひとはくの今年をふりかえる「今年のひとはく・来年のひとはく」が展示されています。今年ひとはくで行われたたくさんの楽しいイベントをパネルで紹介。
同時に来年のイベント予告もひと足先に紹介しています。来年が待ち遠しい!

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また、ひとはくサロンでは、今年の干支のネズミと来年の干支のウシがみなさんをお待ちしています。

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ネズミのやきものや剥製、『ウシ』が名前につく動植物などなどが展示されています。
詳しくはこちらをごらんください
この特別展示は、なんと、新年になるとウシさんが主役の「うしさんようこそ!」展にマイナーチェンジされます。

ひとはくは、年末は27日(土)まで、年始は3日(土)から開館しています。
家族がそろうお正月はぜひひとはくへ遊びにきてください。

(自然・環境マネジメント研究部 遠藤菜緒子)

12月から,3階入口すぐのトピックスコーナーで「タンスに眠る古写真〜暮らしの風景資料〜」を展示しています(1/12まで)。

ひとはくでは,プロが撮影した写真や絵葉書だけでなく,皆さんのご家庭のタンスに眠る古写真(昭和40年くらいまでの写真)も,当時の暮らしや風景,自然環境を調べるための貴重な資料と考え,収集しています。今回は,西播磨地域の佐用町・石井地区の方からお借りしている古写真を展示しました。

kosyashin.jpg

お借りした古写真は,パソコンで見られるデジタルデータとしてスキャンした後,現物はお返ししています。(後に研究や展示などに使ってもよいか,許可はいただいています)

皆さんも,当時の暮らしや仕事,街並み,自然などがわかる古写真をタンスで発見したら,ひとはくまでご一報ください。

赤澤宏樹(自然・環境マネジメント研究部)

12月13日(土)日本昆虫学会近畿支部2008年度大会・日本鱗翅学会近畿支部第137回例会(昆虫学公開研究発表会)を、人と自然の博物館で開催します。
すべてのプログラムは一般公開ですので、この機会に、ぜひ昆虫学の先端研究を聴講ください。学会ですので、内容は、ちょっと難しいと思いますけれど。

日時 2008年12月13日(土)11:00〜17:45(10:30受付開始。懇親会は18:00〜19:30)
会場 兵庫県立人と自然の博物館 ホロンピアホール
申し込み 不要
参加費 50円(博物館観覧料別途。観覧券を購入して入館し、本館3階奥からホロンピアホールへお進みください。ホール1階出入り口からは入場できません)
※ 懇親会に参加を希望される場合は、事前に博物館の八木(yagi(アット)hitohaku.jp)までお申し込みください(会費2,000円程度)。

プログラム

特別講演
11:00 同所的に分布するゴミグモの捕食寄生者,Reclinervellus属の2種の寄生習性と生活史(Hymenoptera: Ichneumonidae: Pimplinae)/松本吏樹郎(大阪市立自然史博)
11:30 マダラヤドリバエの寄生を克服するリュウキュウアサギマダラ(A danaid butterfly, Ideopsis similis, overcomes parasitization by a tachinid fly, Sturmia bella)/○平井規央・石井実(大阪府大院・昆虫)
asagi.jpg

12:00〜13:00 <<休憩>>

研究発表
13:00 ヒメボタル(Luciola parvula)幼虫と餌生物の生息密度の関係/○西嶋 翔・安岡拓郎・前藤 薫(神戸大院・農学)
13:15 ダンダラテントウ大阪個体群の鞘翅斑紋多型の季節変異に死亡率・産卵数・孵化率が及ぼす影響/○河上康子(高槻市)・大橋和典(豊中市)
13:30 ガガイモ科の送粉系に関する知見(その4):イケマへの飛翔性訪花者は送粉に貢献しているのか?  コハナバチ・マルハナバチ・蛾類、および、アリ類の訪花行動の比較検討/浜西 洋(兵庫県三田市)
13:45 コオロギGryllus #50 WEISSMAN幼虫に見られる2種類の眠り(rest)とその機能/○西尾良平・竹田真木生(神戸大院・農学)
14:00 ミツバチ収穫ダンスの生理的側面/大谷 剛(兵庫県立大・自然環境科学研)
14:15 ギンケハラボソコマユバチの産雌単性生殖とそのメカニズム/○古江 翔・前藤 薫(神戸大院・農学)
14:30 日本産Zatypota属(Ichneumonidae,Pimplinae,Polysphincta-group)の幼生期と寄主/松本 吏樹郎(大阪市立自然史博物館)
14:45 ニホントガリシダハバチと同胞種シシガシラハバチの遺伝的様相と生物地理的考察/櫻井厚司(神戸大院・農学)

15:00〜15:45 <<ポスターセッション・休憩>>
P1 ユアサハナゾウムシの奇妙な営繭/沢田佳久(兵庫県博)
P2 マメヤハズの飼育/沢田佳久(兵庫県博)
P3 ヒメボタルの発光時刻の地理的変異と気候との関係/○安岡拓郎(神戸大院・農学)・八木 剛(兵庫県博)・前藤 薫(神戸大院・農学)・竹田真木生(神戸大院・農学)
P4 モルフォチョウの構造色の種多様性/木下修一・神戸亮(大阪大学)
P5 地元西宮市・宝塚市におけるクロマダラソテツシジミの調査研究/法西 浩(ひとはく地域研究員)
P6 モンシロチョウの翅の撥水性/○棚橋一郎・榎本将典(大阪工業大学工学部応用化学科)
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15:45 北海道・長野産のチビガ科未知種の分類/○小林 茂樹・広渡 俊哉(大阪府大院・昆虫)・黒子 浩(阪南市)
16:00 モモ園から発見されたイナゴマメマダラメイガの分類/○北辻 類・吉安 裕(京都府大・生命環境)
16:15 北陸地方のコムラサキにおける色彩二型間の遺伝的分化/○長太伸章(京都大・院・理)・大脇 淳(里山科学館キョロロ)・曽田貞滋(京都大・院・理)
16:30 白山にベニヒカゲの西限をたずねて/小野克己(京都市)
16:45 モルフォチョウの構造色研究の現状/○木下修一・神戸亮・朱棟・蔡東生(大阪大学・筑波大)
17:00 近畿地方におけるクロマダラソテツシジミの発生状況と遺伝子解析/○平井規央・坂本佳子・矢後勝也・森地重博・山本治・石井 実(日本鱗翅学会近畿支部)
17:15 野生の動植物は誰のものか/鎌田邦彦(大阪市)
17:30 アサギマダラの移動−2008年の速報/○金沢 至・大島新一郎(アサギマダラを調べる会)

<< 18:00−19:30 交流会(本館4階実習室) >>

八木 剛(自然・環境評価研究部/日本昆虫学会近畿支部幹事)

ひとはくファーブル大作戦は11月30日に閉幕いたしました.会期中は,多くの方々に来場いただき,ほんとうにありがとうございました(来場者数は,まだ集計中ですが,3万7千人近い来場者がありました).はじめて,ひとはくに来館された方が多く,本イベントは当館を知っていただける良い機会となりました.


(会期中は駐車場が大型バスで一杯になる日もありました)

思えば,昨年度7月に北海道大学博物館から始まった「ファーブル展」も,ひとはくでグランドフィナーレ.国内の5つの博物館を巡回し,ファーブルが昆虫記を通して日本人に伝えてくれた「自然を観察するおもしろさ」や「生涯を通じて学びつづけることのすばらしさ」を,多くの人々があらためて学ぶことができたのではないでしょうか.また,子供たちにも昆虫の不思議を通じて,「生命や自然の尊さ」を体感してもらえたのではないかと思います.


(子供たちもたくさん来てくれました:昆虫不思議ラボ)

今日,会場の撤収作業もほぼ終わり,博物館内も通常の風景に戻りました.担当者としては,展示につかった標本類など,細々とした展示物の整理・保管・返還作業はまだ残っていますが,ようやく閉幕したなと実感しております.


(フランス国立自然史博物館からファーブルの標本類の撤収に来館されました)


(標本類は特別なケースに保管して,今日,関空に送りだしました)

計画・準備期間もいれれば,足掛け4年以上をかけた一大イベントでした.本事業に専心された国内の5つの博物館とフランス国立自然史博物館のスタッフの皆様,お疲れさまでした.そして,会期中.色々とご尽力いただいた当館のスタッフの皆様,ご苦労さまでした.
ひとはくは,これからも様々な事業を展開してまいります.ファーブル展にご来場いただきました皆様に再度御礼申し上げるとともに,ぜひ,また来館いただけるとうれしく思います.

(橋本佳明:ファーブルタスクフォース・自然環境評価研究部)

 オトシブミの標本撮影のために編集者とカメラマン(著者の一人でもある)が来館されました.来春出版予定の野外観察用のハンドブックの図鑑頁に載せるためのものです.

 二年がかりで作り貯めた「ていねい仕上げ」の標本を一匹一匹撮って行きます.撮影順に並べ替え,掃除して,ラベルを外して,レンズの下で角度を決めてライティングを変えて数パターン撮影,これと並行してパソコンにデータを打ち込んでラベルを戻します.

 なにしろ5ミリほどの虫なので小さなゴミずも巨大に写りこみます.顕微鏡下で筆で糸くずや細かい埃を取り除いて行きます.顕微鏡で見ていると,ついついモデルさんのポーズに不満が出てきます.触角の曲がり方が,とか.下手にいじると壊してしまうのでグッと我慢.
 もっとも時間がかかるのがこの掃除です.撮影パターンは事前に検討してあるので撮影自体はすぐ済むのですが … 日本産のオトシブミと葉を捲くチョッキリなどを撮るのに,けっきょく3人がかりで1日半かかりました. 撮影装置は企業秘密(?)なのでアップできませんが,沢田的には大変参考になりました.

自然環境評価研究部 沢田 佳久

小泉八雲展示の「虫売りの屋台」に仕込まれた来館者プレゼント「ちんげんさい直筆虫売り扇子」。
ファーブル大作戦!最後にその幸運の扇子を発見したのは、神戸市垂水区からご来館の小学1年生
の男の子と小学5年生の女の子とそのご両親でした。
家族みんなで、はじめてのひとはく!での発見に大喜び!
「観察は大切ですね。」と見つけた小学5年生の女の子は驚いていました。

ファーブルTF 川東丈純

虫好き中学生限定のセミナー「ユース昆虫研究室」は、4月から、神戸市北区藍那(国営明石海峡公園神戸地区)で実施しています。11月29日(土)は、現地調査の最終回でした。朝から晩まで虫とりを堪能しました。

夕方、占部智史くん(姫路市立四郷中学3年)が、樹幹についている冬虫夏草を発見。蛾の採集のため、樹に糖蜜(黒砂糖+ビールなど)を霧吹きしてたところ、偶然みつけたとのこと。みんな「すっげー」といって、写真を撮ってました。

ひとはくの秋山弘之主任研究員によると、キノコは、イトヒキミジンアリタケの未熟なものだろうとのことです。そういえば、占部くんも、現地でイトヒキ何とかタケと言ってました。彼は正しかった。アリはミカドオオアリ。


八木 剛(自然・環境評価研究部)

ファーブル大作戦!最後の土日は、講談師「河南堂珍元斎(かなんどうちんげん
さい)」のスペシャルイベント。
そして、最後のファーブル大作戦!キャラリートークを実施しました。
29日は、スペシャルレトロ紙芝居。


レトロ紙芝居中〜

スペシャルゲストの立川渉くん。
初めてにしては、うまく出来ました。それも、そのはず。
渉くん、ファーブルポイントカードを3回もゴールした、ひとはく常連様。
河南堂珍元斎の講談を覚えるくらい、見てくれていました。


立川くん、上手に紙芝居出来ていましたよ。

その渉くんに、河南堂珍元斎から「河南堂うるさい」と命名。
立派に河南堂一門となりました。


さらに、最後の研究員のギャラリートーク。

担当の大谷主任研究員が、なんと「ふんころがし」の姿をご披露!
ん〜なかなか似合ってます。


ギャラリートークの様子。やはり、専門の分野になると顔つきが違います。
ギャラリートークは、終わってしまいますが、セミナーでも昆虫のお話が聞けますの
で、来年のセミナーを楽しみにしてくださいね。


30日は、スペシャルファーブル講談の2本立て!
「ファーブルふん虫記」と「虫売り」の講談にお客様は聞き入っていました。


スタッフもふんころがしの姿をしています


虫売り屋台を再現したものです


笑いの絶えない楽しい講談でした


河南堂珍元斎の講談を聞くためにわざわざお電話で問い合わせをしてくださった
お客様もいらっしゃいました。
次回の出演をお楽しみに!

生涯学習課 小林美樹

11月29日(土)神戸市立西脇小学校体育館でPTA主催の「ひとはくin西脇小学校」が開催されました。ティラノサウルスやトリケラトプスの頭骨レプリカや昆虫標本、古生代から新生代の化石標本、パネル展示など体育館の半分を占めるキャラバン展示を背景に、計15ものPTAや地域の方の趣向を凝らした工作ブース。ひとはくからは、化石のレプリカ作りと、人と自然の会による「まが玉ペンダント」が出展。体育館は一日、こどもたちの驚きの声につつまれました。

ひとはく学校キャラバンは、今年度神戸市立櫨谷中学校を皮切りに4校目。全部で5校が予定されています。


 写真1:好奇心の熱気に包まれる体育館


 写真2:化石のレプリカづくり


 写真3:人と自然の会「まが玉ペンダント」

生涯学習課 春名潤一

本館3階展示室の一角に、密やかに響く虫の声。小泉八雲展示の正面にある「虫売りの屋台」。その片隅に仕込まれた来館者プレゼント「ちんげんさい直筆虫売り扇子」を幸運にも発見したのは、神戸市灘区からご来館の4歳と5歳の親子連れでした。

はじめての来館でのプレゼント発見に大喜びでした。
「ちんげんさい直筆虫売り扇子」はあと1本仕込んであります。明日が最終日。よく探して、ぜひとも
ゲットしてください。

生涯学習課 春名潤一

11月24日(月)に<ちんげんさいのファーブル講談>を開催しました。
NHK出演の効果もあって、会場アースシアターは大盛況でした。
そのときの模様を少し紹介します。

この日は2本立てで、まずは「ファーブルふん虫記」。


謎の講談師河南堂珍元斎熱演中。

河南堂一門もふん虫役で友情出演。

怪しいふん中たち登場!


ふん虫奮闘中!スカラ兵衛が大暴れ。会場中にふん玉が飛んだり、転がったり・・・、空飛ぶふん玉
に子どもたちは大喜び!

クイズに答えて正解すると、スカラ兵衛扇子をその場で描いてプレゼント。

日本のふん虫、生きたセンチコガネくんをさわってみる子どもたち。さすがにセンチコガネくんは
ちんげんさいよりも大人気でした。

主演男優賞のセンチコガネくん


2本目は「講談 虫売り」。「ギースどうどすー、松虫どうどすー・・・」と虫売りが登場すると
場内は静まりかえり、江戸時代へとタイムスリップ。


虫売り登場

寸劇、お絵描きありの講談で、ふん虫の気持ちになったり、江戸の虫売りを体験したり、
五感で楽しむ!イベントでした。
ひとはくファーブル大作戦!もあとわずか。、<ちんげんさいのファーブル講談>は11月30日
(日)(11時〜12時)で千秋楽を迎えます。お見逃しなく。

でも、再び、ちんげんさいは、新年、1月10日(土)、ひとはくのミニ企画展「ウシさんようこそ」(1月3日〜12日)の中で、柳田国男の蝸牛考(かぎゅこう)をもとにした新春講談「でんでんむしのめでたい話」で登場します。乞うご期待!

ファーブルTF 川東丈純

みなさま、こんにちは!
「ひとはくフェスティバル」におきましては、今年も大勢のお客様にご参加いただき
ありがとうございました。
特別プログラムのファーブルクイズ王大会では激戦の末、全問正解のクイズ王が3名
も誕生し、大変盛り上がりました。

写真:ファーブルクイズ王大会の表彰式のようす

また深田公園では、演奏会や屋台など皆様も楽しい一日をお過ごしいただいたことで
しょう。


写真2:虫顔おめん研究室


さて、「ひとはくファーブル大作戦!」の開催期間も残すところわずかになってしま
いましたが、もうご観覧いただきましたでしょうか?
皆様のおかげで、楽しくイベントを行うことが出来ました。
開催期間、最後の土日はクイズ大会などを予定しております。
最後まで全力で頑張りますので、ぜひご参加くださいますようスタッフ一同心よりお
待ちしております。

なお、12月のクリスマスに向けてのイベント準備もおこなっていますので、こうご期
待ください。

                    (フロントスタッフ 寺尾由美子)

皆さんは、インドネシアというと、どんなとことをイメージされるでしょうか?
「暑くて、いともかんたんに伝染病が広がる、貧しい国」でしょうか?

 インドネシアは、大小の島々がつらなった島国です。マレー諸島とセレベス島
やニューギニア島の一部まではいってしまう、とても大きな国なのです。
面積は日本列島の5倍もあります。ですから、「インドネシア人」と一口に言っ
ても、いろいろな人がいます。民族や話すことば、さらには食べ物までもが、も
ともとは、地方によってことなったのです。

 そういえば、人と自然の博物館から毎年行っている島はボルネオ島ですが、ボ
ルネオ島というのはマレーシアからの呼び名で、インドネシアではおなじ島をカ
リマンタン島と呼んでいるのですよ。

 わたしはむかし、毎年のように、アフリカのコンゴ共和国とインドネシアに行
っていました。ところが日本での仕事が忙しくなり、忙しくなりすぎて、とうと
う6年前に脳梗塞になってしまいました。右半身が動かなくなったのです。そし
て闘病の後、2年前からやっとインドネシアには行けるようになりました。今で
はかなり動けるようになりましたが、それでもやはり、山に登ったり、坂をかけ
下ったりといったフィールド・ワークはムリなのです。

 今、行っているのは、スマトラ島という西の端の大きな島と、ジャワ島という
首都ジャカルタのある島です。

 スマトラ島のパダンという都市にあるアンダラス大学の先生といっしょに、車
に乗せてもらっていなかを回り、どんなところにどんな動物がいるかを調べます。
また病気になる前から通っていたジャワ島のパンガンダランでは、シルバールト
ンというサルの食べ物を調べたりしています。
  
   写真;パダンの街なか

 スマトラ島では、伝統的な〈我が家の畑〉がだんだん見られなくなっています。
それでもパダンの近くにはまだよく見られますが、パダンから山脈を越えた北東
へと続く広大な地域には、すでに伝統的な〈我が家の畑〉は見られず、かわりに、
どこまで行っても油ヤシのプランテーションが広がるようになりました。おなじ
地域には、国際的な石油会社もパイプ・ラインを伸ばしています。
  
   写真2:若い油ヤシの畑

 野生動物の生息は、プランテーションを広げたり、パイプ・ラインを引いたり
する妨げになります。ここにはアジアゾウやスマトラトラがいます。でも、生息
地を追われたゾウやトラは、畑に入りこんだり、家畜や人をおそったりするので、
人びとから恐れられています。

 スマトラ島では、経済的な開発と、伝統の生活と、野生の自然が、互いにせめ
ぎ合っているのです。
(この連載は、不定期に続きます。)

  三谷 雅純(兵庫県立大学/人と自然の博物館)

※このブログで掲載されている文章・写真の無断転用・転載はご遠慮ください。

年に一度、古生物学者なら誰でも知っているSociety of Vertebrate Paleontology
という国際学会が開かれます。
08年度は、アメリカのオハイオ州クリーブランドで、10月15-18日の4日間開催され、
三枝研究員と私は、丹波の恐竜化石など自身の研究について発表してきました。
丹波の恐竜化石の世界デビューです。

学会の参加者は総勢約1000名、発表者は約700名と数字だけみてもとても大きな大
会であることがわかります。
大会は町で一番大きなホテルを借りきって行われました。


写真�@(口頭発表の会場)

上の写真は口頭発表の会場です。何百人とはいる大会場で口頭発表が行われ、
一番後ろに座ると発表者の顔が見えません。最終日にはこの会場でパーティ
も行われます(パーティでは、みなさんそれぞれに着飾ります)。


写真�A(ポスター発表)

今回私たちは、上の写真のようにポスターで研究成果を発表しました。このポス
ター会場では、お酒やスナックが振舞われ、世界中の古生物学者が交流を深め、
研究についての情報交換が行われます。
私が最初大会に参加した時、「発表中になぜお酒?」と思いましたが、少しお
酒が入ることで、国籍を超えてスムーズにお互いが打ち解けることが出来るよ
うです。

発表の成果も上々で、多くの著名な恐竜化石の研究者が丹波の恐竜化石につい
て興味を抱いているようです。
今後も、随時、研究成果を発表していく予定です。

池田 忠広(自然・環境評価研究部)

HAT神戸にある県立美術館では
兵庫県と姉妹提携をブラジル・パラナ州の美術館と連携で特別展を開催しています。

特別展の入口のあたりです。

講演中の中瀬副館長です。
ちなみに写っている木は『パラナマツ』でパラナ州の州木です。
マツと思っていたのですが、調べてみるとナンヨウスギ科の高木でよい材木になります。

ブラジル・パラナ州の州都クリチーバは「環境共生都市」として世界的に有名だそうで、
その都市計画と実行の過程、それに関与した日本人、特にナカムラヒトシ氏の話でした。
日本の寺子屋の形式がスラムの教育に導入されたり、日本の知恵も使われたとのことです。

縦割りでなく、建設、教育、交通、ライフライン整備などを総合的に進めて、
ゴミ0化、放置区域の緑地化を環境共生が叫ばれる前に達成して、世界のモデルとなっています。

今回の講演は県立館の連携のひとつとして行われました。
パラナ州の美術館の展示を観ると、中瀬副館長の講演にもあった広大な公園の景観もあり、
クリチーバの風景は地元の誇りであるのだなとの印象を感じることができました。

ブラジル原産のイペの木を使った記念品が抽選で5名の参加者に配られました。
イベはノウゼンカズラ科の高木で、硬く重く丈夫な材になります。
神戸空港のウッドデッキに使われています。
また神戸市中央区鯉川筋にはブラジルとの交流を記念して植樹されています。

別室では、ブラジル音楽のコンサートもあり、美術館はブラジルモードでした。
たまたまですが、演奏者のひとりは中瀬副館長のお友達だそうです。

生涯学習推進室 鈴木 武

本館3階展示室の一角に、密やかに響く虫の声。小泉八雲展示の正面に先日出現した「虫売りの屋台」。その片隅に仕込まれた来館者プレゼント「ちんげんさい直筆扇子」を幸運にも発見したのは、小野市からご両親と来館された小学校5年生の男の子でした。


うかがうと今回が初めての来館とのこと。大喜びで博物館を後にされました。

生涯学習課

今日11/23、連携団体の人と自然の会が「ハニー喫茶」と銘打って
こだわりの自家製ハチミツをこだわりのコーヒー・ホットケーキ付きでいただけます(200円)

それよりも驚きはなんと!あの恐ろしいオオスズメバチの巣を生きた幼虫付きでもってきています。

オオスズメバチは恐ろしいですが、幼虫は白くてきれいです。
食べるとおいしいくて、
エビのような味とかロイヤルゼリーの味がするそうです。

たまたまやってきた子どもも
お父さんにだっこしてもらってつっいています。
なかなか見れるものでありません。

さわる際には人と自然の会の方に一声かけてあげてください

ハニー喫茶は本日午後1〜3時です。
その間はずっと展示しているとのことです。

生涯学習推進室 鈴木 武

 11月22日の「ふかたん」はかくれた虫をさがしました.

 11月に虫さがし? 不安もありましたが,天気もよく,気温も適度に上がっ
て,何より,元気な隊員が多数あつまったので大成果でした.


<写真>これから出発

 2時にサロンに集合して,まず,博物館入口付近のヤツデの花のところに行
ってみました.この花にハナアブなどが来ています.日向ぼっこをしているハ
エ,空中浮遊しているハナアブなどを見ました.ここまでは,多少は活動中の
虫も見られるようにと,あらかじめチェックしておいた隊長の,仕込みのネタ
です.


<写真>ヨコヅナサシガメ


<写真>ヤマナメクジ?>

 しかし隊員の意欲的な探索は花の虫にとどまらず,落ち葉をあばいてダンゴ
ムシ(メス),ワラジムシ(特大),ナメクジ(外来種?)を次々と発見.樹
皮下からヨコヅナサシガメの若虫,何だか小型のテントウムシの蛹が何かに食
われた痕,蛾の蛹の脱け殻,落ち葉から虫コブの痕,カマキリの卵の出た跡,
多分植物の実,まったく謎の物体 ... などなど,いろいろ見つかりました.

 隊長的には芝生広場の水場付近でイナゴが見られる事も仕込んでいましたの
で,そちらに移動.するとイナゴより先にハラビロカマキリ(お腹パンパンの
メス)を発見.つかみ方のコツを上手い隊員が伝授.
 樹の幹や柵などから蛾の蛹や蛾の幼虫の朽ち果てた痕や寄生蜂の繭の脱け殻
が見つかりました.活動中ではなく「何々痕」ばかりですが,冬のむし探し的
にはこういうのが「むむ,実に興味深い」なのです.


<写真>イナゴを捕まえた

 ほかにチャタテムシの一種,アワフキの一種,ナナホシテントウ,アオバア
リガタハネカクシ,ギシギシを食べている蛾の幼虫,何だか小さなハエ,アブ
ラムシ,などは活動中のものを見られました.一部の上級生隊員は冬の蛾を数
種ゲット,正確な種名は展翅して調べないとはっきり分からないようです.隊
長の予定通りイナゴ(たぶんコバネイナゴ)も,一応,見られました.

 さいごは紅葉したイロハカエデの下で記念撮影.ファーブル企画で三連虫の
「ふかたん」,この時期は紅葉を探検するのも良かったんですけどね.

隊長:沢田佳久

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「ふかたん」とは?

 深田公園うきうき探検隊の愛称です。
 ほぼ毎月1回テーマを決めて、
 ひとはく研究員を隊長として、博物館のある深田公園を調べます。

 次回以降は12/7に先山隊長が石、2/22に秋山隊長が苔をテーマに探検する予定です。
 
 当日参加で、申し込みは不要です(無料、博物館観覧料のみ)
 最後に観察したこと、集めたものを大きな地図にまとめます。

ひとはくファーブル大作戦 のイベントのひとつとして、
谷上駅(神戸電鉄/北神急行)駅にあるドームギャラリーで
「ひとはくファーブル大作戦 in 谷上駅」を行っていました(11/1-20)。

駅改札を出て右奥の通路に沿った場所です。


写真家 栗林慧氏の撮影による昆虫などの瞬間写真14点、
フンコロガシの仲間で六甲山にもいるオオセンチコガネの拡大模型、
六甲山に関連のあるマヤランの模型、スミスネズミはく製などを
展示しました。

たまたま通りかかった親娘連れ。
きれいな色のオオセンチコガネ模型を興味深そうに見ています。

利用者の多い駅だけあって
置いておいたファーブル展の案内500枚は10日ほどでなくなってしまいました。
ひとはくファーブル大作戦!を知ってもらうよい機会になったようです。

ご協力いただきました谷上駅、神戸電鉄のみなさまありがとうございました。

(生涯学習推進室 鈴木武)

「ひとはくファーブル大作戦!」もあと10日を切っています。

兵庫に関連したナチュラリストとして
牧野富太郎を紹介しているコーナーが本館2階にあります。

牧野富太郎は高知出身の偉大な植物分類学者ですが、
大正〜昭和初期にかけてかなり長く神戸に滞在しています。
資金提供をした池長孟(いけなが・はじめ)が
神戸市兵庫区会下山(えげやま)に植物研究所をつくるべく牧野を招いたのです。

牧野と親交を深めた兵庫の植物研究家は達筆でも知られた牧野に一筆を求めたのです。
そうした書なども今回はお借りして展示しています。

これは篠山市の植物研究家が牧野と同好の際に書いてもらったもので、
掛軸になっています。

昭和11年9月に三田市母子(もうし)に植物採集で訪れた牧野が
地元の方に頼まれて書いたものです。

 ともに
「朝夕に草木を
  吾れの友とせば
 心淋しき
  折ふしもなし
     牧野結網」
 とあります。

『結網』は牧野が用いていた号です。

なかなか目にする機会のないものです。
わずかな会期ですが、ぜひともお寄り下さい。

(生涯学習推進室 鈴木 武)

 11/20(木)に高校連携セミナー「電子レンジで押し葉つくり」をしました。
芦屋のクラーク高校の生徒と一般の参加がいっしょです。

まずは材料となる葉を取りにいきます。
カエデ、ヤマボウシ、ナンキンハゼ....いろいろな色の葉があって材料には困りません。

葉を紙、スポンジ、陶板にはさみます。

留め具をかけてセット完了。この器具はふつうに市販されています。

電子レンジにかけます。長すぎるとこげるのでまずは20〜30秒程度で乾きぐあいをみます。

果敢にもツバキの花に挑戦した人も。。乾燥には2分もかかったそうです。

あとはシートにはさんでパウチするだけ。

完成品です。さまざまな素材やデザインで楽しめました。

(生涯学習推進室 鈴木 武)

集めて楽しいふぁーぶるポイントカード。
このカードは、ファーブル大作戦!期間中(9/20〜11/30)に
配布しています。
ポイントカードは、来館した時(1日1回)やセミナーやイベントに参加
するたびに、スタンプを1つ押しています。
ふぁーぶるポイントカードのゴール達成第10号になったのは、三田市立武庫
小学校の5年生の立川渉くん。
なんと渉くんは、ゴール3回目!
集めたポイントは72ポイント以上。すごい!
いつもご来館ありがとうございます〜〜〜。


講談師ちんげさいさんからゴール達成第10号の認定証と特別に扇子やスカラベ
を象った信楽焼が贈られました。


渉くんは、神戸新聞のお兄さんの取材も受けました。


通りかかった、中瀬副館長と握手。



昆虫博士、八木主任研究員の激励も。



ちんげんさいさんに似顔絵を描いてもらう渉くん。
学校がある日でも、ほとんど毎日来館してくれています。
今日は、学校が終わって、スイミングスクールの前に来館してくれました。
将来は水泳の選手になりたいそうです。


次のゴール達成者は、誰でしょう。
ファーブルポイントカード実施期間は、11月30日までです。


生涯学習課  小林美樹

9月20日から始まった「ひとはくファーブル大作戦!」。
今日で、ちょうど2ヶ月になりますが、来館者3万人を迎えました。
3万人を突破してくれたのは、神戸市立若宮小学校3年生のみなさんです。

元気いっぱいセミナーの様子


若宮小学校3年生のみなさんへの記念品です。

記念品その1:スカラベの信楽焼・クワガタ封入標本・てぬぐい
       ひとはくオリジナルエコバック



記念品その2:講談師 ちんげいさいのサイン入り扇子
この他、ひとはくオリジナルテレフォンカードもありました。


記念品を受け取ってくれた3年2組の代表の女の子は、「みんな外でドッチ
ボールをして元気なクラスです。」とクラス紹介してくれました。



岩槻館長からお祝いの言葉



若宮小学校3年生のみなさんと岩槻館長と記念写真です。
若宮小学校3年生のみなさん、ご協力ありがとうございました。
また来てくださいね〜。


                     生涯学習課 小林美樹

11月9日(日)に兵庫ゆかりのナチュラリスト、小泉八雲コーナーの関連イベントで、
八雲のひ孫小泉凡さん(島根県立大学短期大学部准教授:小泉八雲記念館顧問)
をゲストに「ナチュラリスト小泉八雲」を開催しました。
神戸に2年間、新聞記者として居住し、神戸で帰化した小泉八雲を、100年前にタイ
ムスリップして、八雲の聞いた虫の音などの音の世界を体感しようというイベントです。

まずは、 河南堂珍元斎の講談「虫売り」から。


<写真1>講談「虫売り」のはじまりはじまりー!

黒子、司会は、友情出演の河南堂御免奈斎、阿部星香さん。

<写真2>江戸の虫売りの様子を再現しました。

売り声は、京風売り声「ギースどうどすー。松虫どうどすー。鈴虫どうどすー・・・」。
江戸風は不明で、虫売りは、京都には戦後しばらくまでいたようで、京都の宿屋
「枳殻荘」のおじさんに教えてもらった売り声で演じました。


<写真3>虫売りの屋台

虫売りの屋台は県立美術館との連携で、県立美術館の藤原義勝ミュージアムティーチャー
に制作してもらいました。虫売りの主は珍元斎、使用人は、友情応援の四十一斎、御免奈斎です。
屋台はすごく重い・・・。お疲れ様。

<写真4>

八雲の書いたエッセー「虫の演奏家」から、虫売り誕生物語を講談+落語風で演じる河南堂珍元斎。「へるん先生(八雲)の近所に住む喜六は、新しい仕事の紹介をへるん先生に頼みにやってきます・・・。」、講談「虫売り」は11月24日にファーブル講談で再演します。


<写真5>

小泉凡さんは「八雲のとらえた明治日本の音〜虫・蛙・鳥そして街の音」と題したお話。
明治日本で、八雲がとらえた虫の音をはじめとする「音」についての楽しいお話でした。
日本の音楽や虫の音、物売りの呼び声など日本の庶民の文化に対する八雲の愛情を
とても感じました。

<写真6>

大谷剛研究員は、八雲が聞いた鳴く虫、カネタタキ、クサヒバリ、カンタンなどの声の聞き分けの解説。

<写真7>

さあ、聞き分け訓練ができたら、いざ、 深田公園へ。凡さんも一緒に、今も鳴いているはずの
クサヒバリ、カネタタキ、カンタンの声を大谷研究員や連携グループ「きんひばり」の案内で、
八雲が愛した鳴く虫の声を聞きに出かけました。

<写真8>

<写真9>

残念ながら、この日はあいにくの冷え込みで、鳴いていたのは、ハラオカメコオロギのみ・・・。
大谷研究員によると気温が15度より下がると鳴かないようです。昨日まで鳴いていたのに・・・
あー残念。代わりに、「きんひばり」のメンバーが飼っている鳴く虫を見せてもらいました。
ちなみに翌々日の11日あたりから気温が上がり、ふたたびカネタタキは鳴きはじめました。

<写真10>

鳴く虫のかわりに、ネズミトリに捕獲されたズズメバチを凡さんと見学。まだ生きているのもいて、
大迫力でした。
人と文学と自然が融合したイベントで、受講者からも「楽しかった!」といわれ感謝です。
受講者は、小泉凡さんと記念撮影したりして、外は寒かったですが、熱いイベントでありました。

<写真11>

虫売りで使った屋台を「ナチュラリスト小泉八雲コーナー」に展示しました。八雲が聞いた虫も鳴いています。(CDですが・・・。)虫籠の中の、鳴く虫たちは、「きんひばり」の溝田さんの切り紙とフロアスタッフの藤田さんと瀬良さんによる折り紙です。虫の写真の提供は八木研究員と「きんひばり」の吉田さんです。ありがとうございました。
それから、河南堂珍元斎によるオリジナル虫売り扇子が屋台の中に<プレゼント>と書いて、そっと
おいてあります。ファーブル大作戦!期間中の毎週末1本づつ置いてあるので、ぜひゲットしてください。

ファーブルTF 川東丈純

 先日、加東市の住民の方より、赤いヘビがネズミ捕りにかかったという連絡をいただきました。赤くて見たことのないヘビだが、新種のヘビか?ということで実物を持ってきていただきました。

 直接そのヘビを見せていただくと、全長40cm弱のジムグリという蛇の子ども(幼蛇)でした。残念ながら新種のヘビではありませんでしたが、普段は地面にもぐっていることが多く、発見例がとても少ない珍しいヘビです。

 ジムグリは、親になると全身がうすい茶色になりますが、幼蛇のときは赤の地に黒の縞が入ります。派手な色(警戒色)で、他の動物に食べられないようにしているのでしょう。ちなみに毒蛇ではありません。



 ジムグリは、半地中性で地面にもぐることが多いため、「地潜り(じもぐり)」から「ジムグリ」という名前になったと言われています。

自然・環境マネジメント研究部 田口勇輝

ファーブル大作戦!期間中、4人のスタッフを新たに迎えました。
とっても、素敵なスタッフの仕事の様子を一部ご紹介します〜。


語学堪能で、“いい声”してる、大道さん☆
必須アイテムの鍵束とリモコンを持っています。


読書、音楽鑑賞が大好きな、両角さん☆


韓国ドラマが好きで、子どもが大好きな、瀬良さん☆
写真がイヤなのに撮ってちゃって、ごめんなさい。


いつもニコニコ∞優しい、加藤さん☆
朝は、前の引継ぎのノートを見ています。


メイン会場「ホロンピアホール」カギを開けます。



展示ケースについた指紋をきれいにふき取っています。
う〜ん。今日もきれいになった。


館内放送中〜。読み聞かせのお仕事もしていますので、お手のもの。


生きたフン虫「センチコガネ」の解説をしています。
子どもは、とっても喜ぶそうです。



展示室内を巡回しています。変わったこと、ありませんか?


館内放送のアナウンス原稿を書いています。

一日、お疲れさまでした。今日は、どんな一日でしたか?
明日もよろしく〜。

このように、「ファーブル大作戦!」は、いろんな人に支えられて開催しています。
後、ファーブル大作戦!の会期も残すところ2週間となりました。
来館者3万人突破も目の前です!
ファーブルの展示は、もちろん、素敵なスタッフの笑顔に会いに来てくださいね。

 
                        生涯学習課 小林美樹

フロントスタッフのイベントで
ひとはくファーブル大作戦に関連して、『「ムシがお」おめんづくり』があります。
11/16(日)まで午後3時から先着20名で行っています。


こんなのをつくります。左から、カマキリ、アゲハ、セミ、フンコロガシです。


ファーブル展示が行われているホロンピアホールの3階です。
たくさんの親子が参加してくれました。
まずはフロントスタッフのおねえさんたちから説明があります。


好きなムシを選んで色をぬります。


ムシの顔を切り抜きます。


みんな熱中しています。


仕上げに触角などをつけて目をつくり、耳に輪ゴムをつけます。
フンコロガシです。


セミです。なんとストローがついています。


カマキリです。触角がコイルになったオリジナルです。


アゲハチョウです。ポップな色使いで素敵ですね。


ポーズをとって記念撮影です。

みなさん喜んでもらってなによりでした。

(生涯学習推進室 鈴木武)

オオスズメバチの♂

2008年11月16日

ツチハンミョウに答えた八木さん、何かもっています。
なんと「オオスズメバチ」
大きなあごが恐そうです。さされると大変ですが、
八木さん、平気で手にのせています。



これはオオスズメバチでも雄で、毒針もなく、かみつかれても痛くないそうです。

オオスズメバチのオスはなかなか手に入らないそうですが、
たまたま、朝に見つけたそうです。


そのあと、八木さんは高校生相手に昆虫の話をしました。
高校生たち、最初はビビっていましたが、
平気で手にのせて、つっついていました。

(生涯学習推進室 鈴木武)

ツチハンミョウ

2008年11月16日

 11/15(土)、虫かごをもった小学生が3人が4階カウンターにやってきました。
篠山から来た小学生兄妹です。
「この虫、なんですか?」3cmくらいの昆虫をもっています。

触角が妙なかっこうをしています。
何かわかりません。そこへ昆虫担当の八木さんがちょうどやってきました。

八木「いいものを見つけたね〜。ツチハンミョウの仲間だね。」
小学生たちはうれしそうです。

八木「手にもつと毒液を出すから気をつけるんだよ」
八木さんが手にもつとオレンジ色の液を出して死んだふりをしています。
小学生たちはちょっと引いています。


八木「もし付いたらちゃんと手を洗うんだよ」
小学生たち、うなずいています。

ツチハンミョウは気を取り直して動き始めました。
よく見るとメタリックブルーできれいです。

八木「このなかまはいろいろいるから図鑑で調べてあげよう,,,,
  キュウシュウツチハンミョウでよさそうだね。」
  (西日本には広く分布する昆虫だそうです)

小学生の三人兄妹、納得。うれしそうに帰っていきました。

(生涯学習推進室 鈴木武)

 中学2年生が社会体験をする「トライやる・ウィーク」で
有野北中と北神戸中の中学生たちがやってきています。
 11/12は生涯学習課の春名さんの指導で
葉脈標本づくりで使うヒイラギモクセイの葉の下ごしらえをしました。
きれいな葉を集めて、水酸化ナトリウムで煮ます。

楽しそうにしているようですが、水酸化ナトリウムは危険ですので
防護メガネをして慎重に作業をしています。

90℃で10分間煮れば出来上がりです。
温度計で温度を測りながら作業をしました。

生涯学習推進室 鈴木武

11月7日のブログで紹介されていた、水木しげる展示に新しく加わった「一反もめん」。
その足のない足下に密かに置かれた特別プレゼント「珍元斎直筆の特製扇子」。それを見事にゲットした第一発見者は、神戸市内の中学校1年生の中島諄くんでした。

小学校時代以来2回目の来館となる11月8日は、お母さんと妹、妹の友だちとそのお母さんの5人連れ。水木しげるの展示ボックスを開けたら「一反もめん」の下に置いてある扇子を発見。「何これ?」プレゼントとわかってさらにビックリ。「来館の良い記念になる」と妹さん達と大喜びで展示見学に向かわれました。

ファーブルTF 春名 潤一

篠山の豊かな自然の中でさまざまな生き物の「観察」をした水木しげる。
水木漫画の原風景のひとつといえる篠山での少年時代にスポットをあてた「ナチュラリスト水木しげる」コーナー、現在、好評展示中ですが、11月8日から妖怪「一反もめん」を展示物を追加します。境港市観光協会の第1回妖怪人気投票で一番人気に輝いた妖怪です。ちなみに2位は目玉おやじ、3位水木しげる先生と続きます。
妖怪なので、ひそかに展示してありますので、ぜひご覧ください。
※第一発見者は、珍元斎直筆の特製扇子をプレゼント。一反もめんの下においてありますので、3階入り口にいるフロントスタッフに一声かけて、持って帰ってください。

ファーブルTF 川東丈純

「ファーブル大作戦!特製フィールドノート」岩槻館長バージョンが完成しました。

岩槻邦男館長のフィールドノートから特別にコピーさせてもらったページと館長からの
フィールドノート活用についてのメッセージもついています。
ファーブル大作戦!期間中に配布している「ふぁーぶるポイントカード」に15ポイント
たまったらプレゼントします!
ふぁーぶるポイントは、ご来館はもちろん、セミナーやイベントに参加するともらえます
ので、どしどしセミナーなどに参加して、みなさん、ゲットしてください!


<表紙>


<岩槻館長のフィールドノートからの抜粋>
シダのイラスト入りでわかりやすいですね。お手本にしてください。


<館長からのフィールドノート活用のメッセージ>
サイン入りで、研究者としてのノート活用指南が書いてあります。


ファーブルTF 川東丈純

今回のひとはくフェスティバルは、ファーブル大作戦!の真っ最中。
ここホロンピアホール前出入り口から見た片隅からのリポートです。



写真1 ホロンピアホール前出入り口 
お客さまはもちろんステージ出演者や出展者、いろんな方々が通り
ます。


ステージに出演する吹奏楽部やチアリーディングの子たちが
わいわいと通ったり、ファーブル大作戦!のオープニングに登場した
フンコロガシ君たちやハバタンも、子どもたちに囲まれて
大人気でした。


写真2 子どもたちに大人気、かわいいハバタン。



写真3 まわりも引き気味・・・あやしいフンコロガシ君たち。

この場所は、恒例の出し物が多く、深田公園で葉っぱや木の実を
探して専用の台紙にはる、小舘研究員の「ひとはく採れ取れビンゴ」
や連携グループテネラルのゲンゴロウやザリガニを釣る「ゲンゴロウ
釣り・メダカすくい」、河南堂珍元斎が色紙や扇子に似顔絵を描く、
にがお絵師「ちんげんさい」も盛況でした。



写真4 「ひとはく採れ取れビンゴ」
ガラス壁に張りめぐらされた、たくさんのビンゴ作品は現代アートの
ようでした。



写真5 「ゲンゴロウ釣り・メダカすくい」
必死に逃げ回るゲンゴロウ君やザリガニ君・・・うまく釣れたかな?
連れて帰った人は大事に育ててね。



写真6 「にがお絵師ちんげんさい」
似顔絵70人ほど描きました。2年続けてきてくれた女の子もいまし
た。
ありがとう。

NHK神戸の中嶋梓さんがファーブル大作戦!の取材にきてくれまし
た。
その模様は、NHK総合「ニュース神戸発」と
(11月17日(月)18時〜19時の間)
「ぐるっと関西おひるまえ」に
(11月18日(火)11時半〜12時の間)放映されます。
    

大きなお祭りが終わるとさびしい秋の訪れですが、ひとはくファーブ
ル大作戦!はまだまだ続きます。
11月9日(日)には、13時から大セミナー室にて、小泉八雲のひ
孫、小泉凡氏をゲストに「ナチュラリスト小泉八雲」を開催します。
100年前の虫売りも登場します。

乞うご期待!

ファーブルTF 川東丈純

まだまだいろいろなプログラムがありました。

○伊丹市昆虫館
チョウ温室などで有名な昆虫館も来てくれました。
いろいろな虫をさわったり、虫に変身しました。



<写真>オオゴマダラの幼虫と蛹もきました


<写真>いろいろな虫に変身できます。この子はてんとう虫!
 これはファーブル展用の着ぐるみですので、11月末までひとはくにあります。

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○神戸市立須磨海浜水族園ボランティア
 いろいろな海の生き物や標本をもってきてくれました。


<写真>イタチザメの口です。恐そう〜〜


<写真>生きたヒトデとナマコ

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九州国立博物館
福岡・太宰府からファーブル展に合わせて
『腹の虫』をつれてきてくれました。
江戸時代には体の中にいる虫が暴れて病気になると信じられていました。


<写真>ぬいぐるみな『腹の虫』


<写真>腹の虫に色をつけてキーホルダーにします

生涯学習推進室 鈴木武

 本日(11/3)、恒例のひとはくフェスティバルが始まりました!


<写真>にぎわっているエントランス周辺

 今年も、全国あちこちから、博物館や市民団体が連携して、楽しいミュージアムの世界をつくっています。高校のブラスバンド、チアリディングなどのステージも.....
 主なプログラムは午後3時あるい4時くらいまでです。
 ご近所の方はまだまにあうかな?
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○キッズプラザ大阪
大阪から来てくれました。
手軽な工作やコマ回しなどで遊べます。


<写真>コマ回しの様子


<写真>ペットボトルで空大砲つくり

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○考古楽倶楽部
播磨町にある県立考古博物館のボランティアグループです。
勾玉つくり(200円)をしています


<写真>まずは石に穴をあけています。


<写真>銅鐸もたたけます

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○みんぱくミュージアムパートナーズ
大阪府吹田市にある国立民俗学博物館からきてくれました。
世界のすごろくで遊べます。


<写真>韓国のすごろくです。チマチョゴリのお姉さんがいます。


<写真>これはモンゴルのすごろく。サイコロは羊の骨で、駒はウマのかたちをしています。

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○西宮市貝類館
紙粘土でカタツムリをつくっています(100円)


<写真>殻は本物です。胴体の紙粘土に色をぬっています。



<写真>カタツムリもさわれます。

「ひとはくファーブル大作戦!」がはじまり、9月に行いましたフロアスタッフと遊
ぼうでは、バルーンアートや昆虫万華鏡をはじめとするイベントに、多くのお客様に
ご参加いただきました。ありがとうございます!

(バルーンアートのイベント)


10月からのフロアスタッフと遊ぼうでは、ファーブル展の昆虫を見ながら絵を描く
『画はくの日』や、『ちょうちょペーパークイリング』などのイベントを行います。
クイリングとは、細長い紙を丸めて作るペーパークラフトです。
博物館の展示にあるモルフォチョウのお話を聞きながら、一緒にちょうちょを作って
みませんか?


(画はくの日のイベント)

毎日のもよおしのデジタル紙芝居・展示室ツアーも、ファーブル大作戦!スペシャル
バージョンで行っております。
ふだん、何気なく見ていた昆虫の新しい発見もあるかもしれませんね。
昆虫に興味のある方も、そうでない方も一緒に楽しんで頂けるイベントをご用意して
おりますので、ぜひこの機会にお越しください!

                      (フロントスタッフ )

いよいよ今年も「ひとはくフェスティバル」が近づいてまいりました。今年は
「ひとはくファーブル大作戦」期間中です。朝から来館者のみなさんに虫をと
っていただいてそれを午後1時過ぎにステージで虫放天いたします。ファーブル
展を記念して鳩ではなく虫を天に放つのです。ぜひ、虫網をもって深田公園に
集合してください。


(ひとはく博士)

 今年のステージは三田市内5つの高校(有馬高校、祥雲館高校、西陵高校、
北摂三田高校、三田学園)の吹奏楽部が盛り上げてくれます。どの学校も地域
との交流を重視していただいていて、交渉・準備もとてもスムーズにやらせて
いただきました。
また、祥雲館高校はチアリーディングも参画してくださいます。
フェスティバルでは初めてで楽しみです。


(昨年のプログラムの様子−伊丹市昆虫館友の会さん)

今年も全国から博物館や公園と連携する市民グループやスタッフが集い、みな
さんに楽しいプログラムを提供します。
どうぞお越しください。館員一同、お待ちしております。

(フェスティバル担当 藤本真里)

来週の月曜日はひとはくフェスティバルです.
準備でドタバタ,ウロウロ,ギャーギャーやっています.

今年はファーブル大作戦真っ只中の開催.ファーブル展のオープニングで大好評だった虫放天を,ふたたびステージで午後1時過ぎにやります.今回はみんなに虫捕りをしてもらって,その虫をオリジナル箱にいれて天に放ちます.
みなさんも捕った虫をもって1時ころステージ横に集まってください.『虫』ということでは天候が気になります.虫が捕れなかったときは中止‥になります.自然相手なので仕方ないですね.

ステージでは,三田市内5校の高校生が吹奏楽やチアリーディングを披露してくれます.高校生のアイディア満載のステージが楽しみです.

虫放天の直前には「恐竜○×クイズ」をやります.先山研究員,池田研究員からの出題,うんちく付きです.1問だけご披露・・・「丹波竜の性別はオスであるとわかっている」○か×か‥答えは会場で.

また,約30のグループ・博物館・公園が参加するミュージアムワールドには,今年はじめて出展してくださるところがあります.それは,★兵庫陶芸美術館(炎の芸術,楽焼き体験)と★明石市立天文科学館(博物館にプラネタリウムがやってくる!),★宝塚西谷の森公園(もぐらたたき,風船アート),★三田さんでぃプロジェクト実行委員会(三田地域のSNSサンディの紹介),★あいな育みの会(里山カレー他)です.ありがたいことです.末永いお付き合いができるようになればと願っています.

みなさんのお越しをお待ちしています.
フェスティバル担当で自然・環境マネジメント研究部の藤本真里でした.


ひとはく博士にも会えるよ!

詳しい内容はこちら! ⇒ http://hitohaku.jp/top/08event/festival.html

丸山湿原(宝塚市)

2008年10月28日


写真:丸山湿原(宝塚市)での市民調査の様子


 上の写真はただの草地に見えますが、水が絶えずたまった「低湿地」です。兵庫県の南東部の丘陵地には低湿地が多くありますが、規模が小さく、あまり目立ちません。
 その中で、宝塚市北部の西谷地区にある「丸山湿原」は県下第一級の湿原と言われ、貴重な動植物が生育しており、兵庫県レッドデータの植物群落Aランクにも指定されています。
 これまで市民と行政が協力して保全活動を行ってきました。両生類や水生昆虫、湿地の植物など、たくさんの水生生物を観察することができます。僕も春先にカエルの卵塊(らんかい)調査をお手伝いさせていただきました。


写真:アカガエルの卵塊


 この丸山湿原をまもっていくために、以下のようなフォーラムが開かれます。
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■丸山湿原エコミュージアム推進協議会 発足記念フォーラム
みんなで湿原をまもるには 〜湿原の生物多様性 その保全と再生〜

日時:2008年11月2日(日)13:30〜16:30
場所:宝塚西谷の森公園 多目的室
詳しくは
http://www.city.takarazuka.hyogo.jp/sub_file/01040101000000-20081102situgen-chirashi.pdf
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 低湿地の保全だけでなく、住民参加による各地での自然保全の事例の発表もあります。
当日午前中は現地見学もできます。兵庫の貴重な自然を知るよい機会です。

自然・環境マネジメント研究部 田口勇輝

2008年10月26日、朝日小学生新聞のレポーター、新宮令子さん(仁川学院小学校2年生)が、現在開催中の「ひとはくファーブル大作戦!」の取材に来てくれました。

胸のバッジがかっこいいです。新聞記者ですからね。

八木「こんにちは。名刺をお渡ししましょう。何年生ですか?」
令子ちゃん「・・・・・」
令子ちゃんママ「ちょっと緊張してるみたいで・・・もっとおじいさんの先生が出て来るかと思ってましたから・・・」

八木「なるほどね(ちょっとうれしい)。何でも質問していいんですよ。ファーブル展はもう見てきたんですね。どこがおもしろかったですか?」
令子ちゃん「・・・・・」
八木「そうかそうか。ちょっと難しかったかなあ。字が多いもんねー」

令子ちゃんママ「あのー 何かぐるぐる回して遊ぶようなものの紹介を見たんですけれど・・・」
八木「ああ、それね。「昆虫不思議ラボ」ですね。会場は2階なんですよ。なんてったって「大作戦!」ですから、全館のあちこちに、いろんな展示があるんですよ」

ということで、2階に行きました。

何これ?


あけてみよう!


くさーい!

これは、カメムシの臭いはどこから出るのかな? という展示でした。

昆虫不思議ラボでは元気いっぱいの令子ちゃんでした。

朝日小学生新聞の記事が楽しみですね。

(八木@自然環境評価研究部)

mokuzu1.jpg
大物ゲットでよろこぶ芦屋川探検隊のみんな

きのう、10月24日の夜、「芦屋川探検隊!」による芦屋川夜のモクズガニ観察会を行いました。上の写真をご覧いただければ分かるように大漁〜!!。観察会をおこなった場所は、芦屋市の市民センター前です。あたりが暗くなる6時半ごろになると、モクズガニが浅場にノコノコと姿を現します。下の写真にあるように、懐中電灯で川底を照らしながら、ゆっくり、じっくり探すのがコツです。少し慣れないと発見できないのですが、いったん目が慣れてくると、子どもたちは、たくさんのモクズガニを発見。
あそこにも!あっちにも!陸にもいた! カニでけえ〜鍋に入らん!、といった感じで、大物のカニが次々と発見されました。昼間は全然姿がみられないのにね。夜に活動する理由は、浅いところで餌を食べていると、昼だと鳥に食べられやすいから、と考えられています。

mokuzu3.jpg
かなりの人数で川沿いにライトを照らしていたので怪しい集団でした

思った以上にたくさんカニが見つかったので、子どもはもちろん、保護者のみなさんも大喜び。こんな都会の真ん中の川が、カニだらけなんて思いもよらなかったようで、川に入るのはちょっと怖い、なんていう子もいましたが、一通り観察会が終わったあとに、夜の川で採集を行いました。上から見ているだけでは満足できませんね、やっぱり。普通の自然な川ならば、夜に川に子供を連れて入るのは危ないのですが、芦屋川の市民センター前は3面護岸された単調な川底なので辛うじて入ることに(決して安全ではないので十分な注意を!)。

mokuzu2.jpg mokuzu4.jpg

「夜の川」で、モクズガニを捕まえた子どもたちは、カニに手を挟まれて血を出していても平気。
すかさず、「ホタルとどっちがいい?」と聞くと、期待したとおり「モクズガニ!!」と。
教育の成果(?)ですね。いつもホタルや魚、ゲンゴロウに、人気勝負で惨敗しているのですが、地味な底もの生物で「圧勝(?)」できて嬉しいです。
一般的に、都市化された三面護岸の河川は、生態系に対して良い事は何ひとつないのですが、モクズガニの観察(導入編)にはぴったり。お近くにお住まいの方は、ぜひどうぞ。11月の中旬ごろまで観察できます。

さて、芦屋川のモクズガニですが、2つ大きな課題があります。
意外に知られていないのですが、モクズガニは、海と川を往来する回遊性の生物なんです。
秋になると海に下りはじめ、河口部や沿岸域で産卵します。そして、卵からかえったら、海で浮遊幼生の時期を経て、稚ガニとなって川を上ります。このモクズガニの生態を知ることが、生き物を守る上で重要になります。

kani_hashi.jpg 1つめの課題は、川のなかに大きな段差(横断工作物)があると、のぼるのが困難になることです。カニが上りやすいように、コンクリートの表面をざらざら、凸凹にすること、段差にロープや植物のツルが張っているようにすること、段差の横に大きな石などを置くことで、登りやすくなります。もちろん、立派な爪があるので、垂直の壁ものぼることができますが、移動効率はどうしても低くなります。

(左の写真は、さんぴぃすの大脇さんが堰堤にロープを取りつけている様子です。)


dry_ashiya.jpg 2つめの課題は、秋になって海へと降下するときに、河口の近くで水がなくなることです。芦屋川では、国道43号線より南側では、晴れの日が続くと川が涸れてしまいます(左の写真をご覧ください)。
運の悪いカニは、水がなくなって乾燥して死んでしまいます(芦屋川の下流では結構死骸があります)。水がいつも流れるように深く川底を掘る必要はありませんが、所どころに、次の雨まで耐え忍ぶことができる「水たまり」ができるよう、「くぼみ」があるとお亡くなりになるカニが減ると考えられます。
こうした些細な取り組み、「小さな自然再生」が、実は生物多様性を保全する上で、とても重要なんです。

(左の写真は、43号線下流側.晴れが続くと水がなくなります)

海と川のつながりは、生態系にとって重要です!
それを博物館の展示や本からの知識だけで、実感することは難しいのですが、芦屋川の現場から学ぶことで、自然のしくみを実感することができます。

都会の真ん中を流れる身近な芦屋川ですが、モクズガニだけでなく、他にもいろんな生物がいて、生態系のしくみや環境のことを学ぶには優れた素材がたくさんあります(関西淡水動物研究会による芦屋川上流の観察会)。
今回の講座は、芦屋を舞台にして環境学習などに取り組んでおられる「NPO法人さんぴぃす」さんを筆頭に、「芦屋川に魚を増やそう会」、「芦屋市環境課」さんとの共催で実施した観察会です。たくさんの方の協力をえて、無事に観察会を終えることができました。総隊長をつとめて下さったさんぴぃすの大脇さん、河口さん、採集を支援下さった山田さん、背野さん、水上さん、その他協力くださった皆様、ありがとうございます。
芦屋では、他にもたくさんのイベントを開催されていますので、興味がある方はぜひ以下のHPをご覧下さい。

NPO法人さんぴぃす(http://sanps.com)


(みつはしひろむね)

ムジナタケ

2008年10月23日

 先日、有馬富士公園でムジナタケを撮影しました。この季節にはよく見かけるキノコです.
 傘の軸の表面がフェルトのように少し毛羽立っていて,キノコの中では見分けやすい種類です.芝生や草地などの開けた場所で,いくつも束になってあちらこちらにたくさん出てきますから,よく目立ちます.
 地面から出たばかりの若いときはそれなりに美しい姿なのですが,すこし古くなるとすぐに傘の裏側(ヒダ)が真っ黒に色づき,あるいは軸のところがうす汚れた感じになります.そうなると見た目はあまりよろしくありませんし,手に取るのもためらわれる感じです.気持ち悪いと感じる方もおられることでしょう.

 ところで名前のムジナ(狢)というのはアナグマあるいはタヌキのことなのだそうですが,白と薄茶色の混じったムジナタケの若い傘の毛並みを見る限り,どちらかというとタヌキよりもムジナなのかな思われるのですが,みなさんはいかがでしょうか.

自然・環境評価研究部  秋山弘之

 姫路市在住の方から、川の中に生えていた植物の同定を依頼されました。生の植物を送ってくださいましたが、見たことのない植物でした。よくよく調べてみると、特定外来生物に指定されている「ミズヒマワリ」であることが分かりました。


写真1 ミズヒマワリの花

 「特定外来生物」とは、外来生物法に基づいて指定された、日本の自然環境を脅かす生物です。皆さんもご存じのブルーギルやアライグマ、ホテイアオイなどがあります。これら特定外来生物に指定されている動植物を許可なく飼育したり、ほかの場所に移動させたりすることは法律で禁止されています(ひとはくはミズヒマワリについては環境省から許可をとっています)



写真2 現地のようす

 10月12日、現状を確かめるために現地調査をおこないました(写真2)。現地では、所々に生えていましたが、このまま放っておくとどんどん広がっていくように感じました。姫路市の自然環境に詳しい方数名に尋ねてみると、姫路市内ではいくつかの川にミズヒマワリが広がっているとのことです。



写真3 ミズヒマワリのめしべ


 また、ミズヒマワリの花をよく観察すると、白い花冠のように見えていたものは(画像1)、めしべであることが分かりました(画像3)。


写真4 すぐに出てくるミズヒマワリの根

 ミズヒマワリはかわいらしい花をしていますが、取り除こうとするとかえって、ちぎれた所から根を出し(画像4)、すぐ増える厄介者です。琵琶湖では除去作業は根が伸びにくい真冬にしているそうです(さむそう〜)。
 皆さん、見つけてもちぎってほかの場所に捨てたり、持ち帰ったりしないようにしましょう。

自然環境評価研究部  山本伸子

ファーブル大作戦!の会期中の(〜11月30日まで)毎週土曜日は、研究員のギャ
ラリートークを実施中です。
今日の担当は八木主任研究員。



ひとはくのお隣の芝生の公園でも、見ることが出来る「センチコガネ(コガネムシ)」
を参加のみなさんに触ってもらいました。
「もう1回触る〜〜。」って、お気に召してもらえましたか。


ファーブルにまなぶの展示案内中〜。
100年前の標本。
きちんと保管すれば、私の標本も100年後まで残るかな。

日本人は、虫が好きで夏休みにトンボやセミ採りをするけど、ヨーロッパではあり
得ないんだって。
ヨーロッパでは、鳴く虫がほとんどいなくて、トンボの種類は日本の半分の100
種類しかいないそう。
そして昆虫は、「汚くて、嫌いなもの」と思われてるみたい。
八木主任研究員の話を聞いていた、女の子が「ヨーロッパにもかっこいい虫いるよ!」
そうよね。その通り。


「あっ。ハチの話やで♪」そうそう、ファーブルが一番観察したハチのコーナーで
すよ。
いろんなハチの紹介をしています。
ハチの毒針は、卵を産むところが変化したものなんだって。
って、ことは、刺すのはメスだけ?

ここで、なんと本物のハチさん、登場。

「きゃーハチ!」



大丈夫。これは、オスのハチだから、刺しませんよ。
みんな、おっかなビックリ。ハチに触ってました。
「オスかメスか顔で分かる。今の時期はよく日向ぼっこしてる。」と八木主任研究員。
このハチも、館内に迷い込んだところを、八木主任研究員がアッと言う間に捕まえた
んです。さすが、虫採りのプロ。
オスかメスかどっちか、分からないハチは触らないようにね!

ギャラリートークはファーブル大作戦!期間中の毎週土曜日午後2時から実施してい
ます。
次は、どんな楽しい話が聞けるかな?

              生涯学習課  小林美樹

 ハチ北観光協会との協力関係のもと,ひとはくがハチ北高原(香美町)で実施している総合共同研究があります.
 宿泊客からの要望に応え,身近な動・植物についての案内ができるよう,あるいは地元ならでは自然を観光資源として活用し,スキーシーズン以外にもたくさんの方々にハチ北を訪れていただく方策を探ろうとするものです.その活動の一環として,植物観察会が10月8日に開かれました.今回は初めての試みとしてのキノコ観察会です.

 ハチ北では夏の間あまり雨が降らず,例年よりもキノコの発生量は少ないとのことでしたが,それでも大池周辺など各地に点在する自然林内や道路沿いの斜面には,たくさんの種類のキノコが生えていました.その中で特に目立つものを紹介します.


写真1 カエンタケ

 まず,昨年誤った食べた方が亡くなられて一躍有名になってしまったカエンタケです(写真1).いかにも近寄ると危ない雰囲気を醸しだす色と形です.汁が皮膚につくとひどい炎症をおこすという報告がありますから,素手では触らない方がいいでしょう.



写真2 ホコリタケの仲間

 次はホコリタケの仲間(写真2).ホコリタケの仲間は地面から生えているのが普通ですが,今回ハチ北で見つけたのは倒木の幹にしっかりとついていて,直径が8cmほどもある大型のものでした.中を割ってみるとまだ真っ白ですが,胞子が熟す時には真っ黒になります.キノコの図鑑にも載っていないもので,残念ながら種名がわかりません.



写真3 ヒトヨタケの仲間

 この白い綿毛でおおわれたキノコは,ザラエノヒトヨタケあるいはコツブザラエノヒトヨタケというヒトヨタケの仲間です(写真3).「一夜茸」とは,傘が開いてしばらくすると,まるでインクのように真っ黒に溶けてしまう不思議な様子を表したもので,このキノコも採集したサンプルを見ると夕方には黒ずんでいました.図鑑によるとアンモニア菌の仲間だそうですから,もしかするとこの場所で動物がおしっこをしたのか,あるいは死体があったのかもしれません.



写真4 キノコ鍋の宴

 おいしく食べられるキノコとしては,アミタケ,ヌメリイグチ,オウギタケ,ハタケシメジ,オニナラタケ(ナラタケとは違って地面から生える.地元では「もとあし」と呼んでいる),アマタケなどが採れ,最後はキノコ鍋にして食べました(写真4).
 ハチ北観光協会の事務所がある大笹の集落では,アミタケを食べる習慣がないそうで,今回初めて食用キノコと知って,鍋の中でみるみる赤紫色に変色してゆく様子に驚くとともに,そのおいしさに感動されていました.

(自然環境評価研究部 秋山弘之)

10月13日は,宝塚の手塚治虫記念館との共催で,フロアスタッフのお話「治虫,オサムシ,どんな虫」と手塚キャラのぬり絵大会がありました.治虫のペンネームの由来である「オサムシ」についてクイズを交えて,みんなでお話を聞きました.その後,ホロンピホール3階ホワイエの「ファーブルの研究室」まえで,手塚キャラクターのぬり絵大会です.


本館3階「兵庫のナチュラリストたち」手塚先生の展示前で,オサムシのお話です.


オサムシについてのクイズ大会です


手塚先生の展示にある日本のオサムシやマイマイカブリの標本をみんなで観察です.


ファーブルも昆虫記でオサムシを観察しています.ホロンピアホールのまなぶ展会場に移動してクイズ大会です.


お話とクイズのあとは,ホロンピアホール3階ホワイエで手塚キャラのぬり絵大会です.


うまく塗れるかな


ぬり絵は,宝塚市手塚記念館から提供いただきました.

お話とぬり絵大会で,今日も100人を超える参加者がありました.ご来場,ほんとうにありがとうございました.

橋本佳明 ファーブルタスクフォース 自然環境評価研究部

集めて楽しいふぁーぶるポイントカード。
このカードは、ファーブル大作戦!期間中(9/20〜11/30)に
配布しています。


ポイントカードは、来館した時(1日1回)やセミナーやイベントに参加
するたびに、スタンプを1つ押しています。
5ポイント分や10ポイント分を集めると、スタンプの数に応じて、素敵
なファーブル大作戦!オリジナルグッズをプレゼントしています。

なんと、今日、このポイントカードがスタンプでいっぱいになった、お客
様がいらっしゃいました。
スタンプカードをいっぱいにするには、24回来館するか、セミナーやイベ
ントにたくさん参加しなければたまりません。ありがとございます〜〜〜。

ふぁーぶるポイントカードのゴール達成第1号となったのは、近くの弥生
小学校の3年生の女の子。


(ゴール認定証と記念品の虫眼鏡)

スタッフからゴール達成第1号の認定証が贈られました。
次のゴール達成者は、誰でしょう。

生涯学習課  小林美樹

10月12日は,伊丹市昆虫館から角正先生と野本先生に来ていただき,ファーブル大作戦特別イベント「虫さん こんにちわ」を行いました,オオゴマダラのイモムシや金色のサナギ,カブトムシの幼虫,ナナフシなど5種類の生きた虫を触りながら,虫の不思議な生態について楽しく学びました.はじめて,虫にさわった子供たちも,手のひらにイモムシを乗ってけると,すべすべしてきもちいいと,大喜びでした.


伊丹市昆虫館の角正先生です.


伊丹市昆虫館の野本先生です.


たくさんの参加者で,会場が一杯になりました.


オオゴマラチョウの幼虫を手のひらにのっけて,虫の生態についてまなびました.


カブトムシの幼虫にもタッチです.


ナナフシにも触れました.


1回目は参加者全員が入りきれなかったので,2回目はサロンの演示室に会場を移しました.
今日も,100人を超える参加者があり,特別イベントは大盛況でした.角正先生,野本先生,お疲れさまでした.

橋本佳明 ファーブルタスクフォース 自然環境評価研究部

10月11日,橿原市昆虫館の中谷康弘先生を講師に迎えて,ファーブル大作戦の特別イベント「スズメバチの巣を解剖しょう」を開催しました.まずは,セミナー室で,中谷先生が25年かけて撮影したスズメバチの生態写真を見ながら,ハチの習性について講義を受けました.その後,ひとはくサロンの演示室で,中谷先生が昨日取ってきたばかりのコガタスズメバチの巣を,みんなで解剖しました.巣から出てきた働きバチの数を調べたり,オスのハチをつかまえたり,幼虫やサナギを手のひらにのせたりと,楽しくスズメバチのことを学びました.


橿原市昆虫館の中谷先生です.


まずは,中セミナー室でスズメバチの生態についてまなびました.


ハチ防御服を着て熱演する中谷先生です.


講義のあとは,ひとはくサロンの演示室でコガタスズメバチの巣の解剖です.


100名をこえる参加者がありました.中谷先生ごくろうさまでした.

橋本佳明 ファーブルタスクフォース 自然環境評価研究部

10月10日(金)午後2時過ぎ。9月20日(土)から始まりました
「ひとはくファーブル大作戦!」の18日目に来館者1万人を迎えまし
た!
この1万人を突破してくださったのは、明石市からご夫婦でお越しくだ
さった中野様。今度、お孫さんが小学校の遠足でひとはくへ来ることに
なっているので、どんなところだろうとお越しくださいました。中野様、
ご自身も虫好きだそうです。

来館者1万人を記念して、岩槻邦男館長より、特別記念品が贈られまし
た。

記念品はファーブル講談でおなじみの「河南堂珍元斎」先生のサイン
の入ったセンスやインペラトールホソアカクワフガタの封入標本など。
「これまで、この博物館が新展開等でやってきた実力が発揮され、こん
なにも早く1万人達成しました。とてもいいことです!」と岩槻館長。
ファーブル大作戦、会期は11月末までです。
今度は、あなたが、ひとはくファーブル大作戦!来館者3万人、5万人
を突破してみませんか。


生涯学習課 小林美樹

ボンジュール!!
2008年10月4日(土)の国際フォーラムブログその2です。

シンポジウムに先立ち、フランスからのゲスト、ブランケさんやママさんと
灘山の見学ツアーにいきました。
秋晴れの中、カートでのツアーでブランケさんもママさんもごきげんでした。


<写真>灘山でのブランケさんとママさん

ブランケさんは今どんな生きものがいるのかやボランティアの事業の
あり方について興味をもたれて、その再生ぶりに感心されていました。
もちろんフランス語で・・・・。
また、ママさんは、棚状になった庭園がお気に入りで、
「日本の棚田をぜひ見てみたい。」と英語でおっしゃっていました。


<写真>左ハンドルのカート。
運転に慣れたころにツアーは終わりました。ゲストのみなさま怖い目にあわせてすいません。


<写真>司会の阿部さんと英語でおしゃべり中


最後は、フローラフェスタで淡路島牛乳をプレゼントされ、
ハバタンやユメハッチと記念撮影!
お二人とも「なぜ日本人は着ぐるみが好きなのか。」に興味をもたれていました。


<写真>ユメハッチとはいポーズ!


<写真>ハバタンとボンジュール!


さて、シンポジウムでは、フランスのお二人に加え、
淡路出身の俳優・民話研究者の山口崇さんと兵庫を代表する作家の玉岡かおるさんを
ゲストに迎え、パネルトークを行いました。


<写真>パネルトークのみなさま


ブランケさんは、観光客の制限も含めた環境保全の取り組み、ママさんは
アミューズメントパークとしての博物館での環境教育の取り組み等について
語られました。


<写真>ブランケさんとママさん


山口さんは淡路島の松枯れのお話から、自然への畏敬を忘れた日本人につ
いて、また、玉岡さんはため池再生の活動から、名も無き農民たちが造ったた
め池のすばらしさを再認識してほしいと熱く訴えられ、熱心な議論に会場も一体
となった熱いシンポジウムとなりました。


<写真>さすが山口崇さんの声は迫力がありました。



<写真>最後は出演者全員で握手。

川東丈純  ファーブルタクスフォース

マミズクラゲが出現!

2008年10月 9日
mamizu.jpg

 ノーベル賞のニュースではクラゲが注目を集めていますので、クラゲの話題をひとつ。
  クラゲといえば海の生き物と思いがちですが、実は池や湖にもいます。 夏の終わりから秋にかけて、「ため池にクラゲが!」という問い合わせが、毎年のように博物館に寄せられます。今年も、例にもれず、マミズクラゲが発見されました。発見は、2008年9月15日、三田市の青野ダムの湖畔です。釣りをしていた方が博物館に届けてくださりました。これまでも、三田市内では、青野ダムでの事例が一番多く、フラワータウンやウッディータウンのため池からも発見されています。

 このマミズクラゲですが、つかまえようと思ってもそう簡単に発見できるものではありません。神出鬼没なんです。ですが、たくさんの「眼」が地域をモニターしてるから、毎年のようにクラゲが確認されるのだと思います。あらためてみなさんに感謝です。頂いた標本は、ホルマリン浸け(トレハロースを添加)にして、博物館の液浸収蔵庫に標本番号をつけて保存いたしました。

貴重なマミズクラゲ、何と言っても生きているときがかわいいです。
そんなわけで、水槽にて動きを撮影しました。動画をご覧になりたい方は、以下のファイルを参照下さい。
クラゲのうごき(wmv形式 443KB)

*この動画は、連携活動グループの「水辺のフィールドミュージアム研究会」の前田知己さんが、ブラインシュリンプを餌に飼育して、博物館で頑張って撮影されました(Thanks!!)。

(みつはし ひろむね)

10月4日の国際フォーラムを大盛況のうちに終えられたアベ
ロン県からの2人のお客さま,ブランケ副知事とマンマ館長は,
5日は,人博の視察に来館.
お二人とも,熱心に「ファーブルにまなぶ展」や「昆虫不思議
ラボ」などを観覧されました.
その後,今回の交流事業を記念して,エントランスの側で植樹
を行いました.生憎の雨模様でしたが,お二人とも楽しそうに
クワやスコップをもって木を植えてくださいました.フランス
では植樹イベントは,あまりやらないようで,マンマ館長は初
めての体験ですとおっしゃっていました.


ファーブルにまなぶ展会場で熱心に展示を鑑賞中のブランケさ
んとマンマさん.

  

ホロンピアホール3階ホワイエにあるファーブルの研究室前で記
念撮影
  


ファーブル?! ファーブルの生まれ故郷アベロン県のブランケ
副知事です.
  


フランスアベロン県と兵庫県,ミクロポリス昆虫博物館と人博の
交流事業を記念して植樹を行いました.


今回の来館を通じて,兵庫県とアベロン県,ミクロポリス昆虫博
物館と人博の交流事業は,ますます発展しそうです.
楽しみですね.

橋本佳明 ファーブルタスクフォース 自然環境評価研究部

ファーブル展,おかげさまで,たくさんの方々に来場いただいております.
ありがとうございます.
この10月3日には,ファーブルの生まれ故郷のフランス・アベロン県
からもお二人のお客さまが来県されました.県副知事のブランケさんと,
ファーブル昆虫博物館“ミクロポリス”館長のマンマさんです.お二人は,
ひとはくでのファーブル展開催を記念して,10月4日に淡路島の国際会
議場で開催する兵庫県とアベロン県の国際フォーラムに講演するため,遠
路はるばる兵庫県までお越しいただいものです(このフォーラムのようす
は,10月7日のひとはくニュースを見てくださいね).

ブランケさんが機内預かりにしたスーツケースが関空で出てこなくて,神
戸の大丸へあわてて背広を買いに行いくというアクシデントはありました
が,お二人とも無事に到着されました.
その日は,兵庫県公館に井戸知事を表敬訪問され,その後,淡路島の奇跡
の星の植物館で開催されたパーティに出席.
そこでは,貝原前知事とお会いいただきました.


(兵庫県公館で記念写真 
 中央:アベロン県副知事ブランケさん.
 その右:ミクロポリス館長マンマさん)



(奇跡の星の植物館で開催されたパーティのようす)


(貝原前知事と歓談中のブランケさん)

橋本佳明 ファーブルタスクフォース 自然環境評価研究部

2008年9月下旬、キリンビアパーク神戸のビオトープ池にカンテンコケムシ(Asajirella gelatinosa)(Oka, 1891)が出現しました。当館では、2001年からこの池の調査を行っていますが、出現が確認されたのは今回がはじめてです。本種は1891年に東京大学キャンパス内の三四郎池で発見され、新種として記載されました。よく見かけるオオマリコケムシとは違い、由緒正しい日本在来のコケムシです。アジア地域の固有種らしく、兵庫県版レッドデータブック2003でBランク、環境省レッドデータブックでは準絶滅危惧種とされる希少種でもあります。

持ち帰ったカンテンコケムシは10月11日(土)まで生きていれば、オープンセミナーで公開します。


スイレンの葉柄に着生したカンテンコケムシの群体

(自然・環境評価研究部 佐藤 裕司)

ボンジュール!!
2008年10月4日(土)、国際フォーラムが行われました。


こんなフォーラムが行われました。ファーブル大作戦!の一環ですよ。


フランスアベロン県議会副議長=ピエール・マリー・ブランケさん


昆虫博物館ミクロポリス館長=ヤスミン・ママさん


同時通訳ですからね。


なごやかな会場


満席の会場


開会1時間前の緊張感・・・


プレイベント発表のテネラルのみなさん。かっこええやんか。


岩槻館長の趣旨説明。ここに至るまでに、歴史があったのですね。


井戸知事と談笑


中瀬副館長のナビゲーターで、ディスカッション


司会の阿部さん。ありがとうございました。


最後はお花のプレゼント。かなり見ごたえありました。
赤澤研究員、さりげなく写ってますね。国際フォーラムの総監督です。まことにごくろうさまでした。メルシー!


(とりあえず八木です。関係者、適宜記述を追加ください)

10月1日(水)、朝の雨空がうそのような秋晴れの下、キリンビアパーク内のビオトープで三田祥雲館高校2年生の生徒さん9名と一般受講の方2名が、絶滅危惧種に登録されている淡水魚「カワバタモロコ」のマーキング実習を行いました。


<写真>捕まえたカワバタモロコ

田中哲夫主任研究員と佐藤裕司主任研究員が、魚の見分け方から尾ビレの一部をハサミで切るマーキングと生息数調査の方法について丁寧にレクチャーし、仕掛けておいたワナを上げました。


<写真>マーキングの指導をする田中主任研究員

学校からキリンビール工場に向かう車の中ではテンションの低かった高校生たち(実は全員が文系)が、500匹のカワバタモロコを前にすると、夢中になってマーキングを始めました。中には、生きた魚に触れるのは初めてという男子高校生も。

麻酔から覚めて元気になったカワバタモロコを放流する頃には、来週の再捕獲調査が楽しみなりました。

(春名 潤一  生涯学習課)

9月27日にファーブル大作戦!「虫の音楽祭」を開催しました。ファーブル大作戦イベントとしては唯一の音楽系イベントで、トップバッターは、当館職員の田口&津田によるユーフォニウムとチェロのアンサンブルで「日本のうた」メドレー。


<写真>ユーフォ:田口 チェロ:津田

協力者長谷愛子さんのでアレンジですてきなメドレーに仕上がりました。場内はユーフォとチェロのやさしいメロディにつつまれました。

メインゲストは淡路島で活躍するオカリナ奏者で陶芸家の佐藤広淡斎さん。自らオカリナを作り演奏する佐藤さんによるオカリナの歴史や作り方などのトークと虫にちなんだ歌「虫のこえ」や「赤とんぼ」「庭の千草」などの演奏で、素朴な土の音にみんな酔いしれました。現在、夜の深田公園では、虫の音楽家の演奏(虫の声)も大盛況ですが、こちらの「虫の音楽祭」も大盛況でした。


<写真>オカリナ:佐藤広淡斎

これからも「スズメバチの巣を解剖しよう」(10/11) や「虫さんこんにちは」(10/12)「ナチュラリスト小泉八雲」(11/9)などスペシャルゲストを招いたさまざまなイベントを行います。ファーブル大作戦!乞うご期待!


川東丈純  ファーブルタクスフォース

今日は,学校の遠足や大阪シニア大学の皆様に来館いただき,大盛況になりま
した.ありがとうございました.
 さて,今回は本館4階のひとはくサロンにある休憩コーナーに設置したモニ
ターで上映中の「日本のファーブルたち」の紹介です.このビデオはファーブ
ル展のために特別に制作したひとはくオリジナルの作品です.内容は,日本の
ファーブルと称される3人の偉大なハチ研究者 岩田久二雄,常木勝次,坂上
昭一の業績を紹介するものです.まなぶ展でも,3人の偉業を展示しています
が,カリバチの生態映像や現役のハチ研究者が語るエピソードを交えて,より
立体的に紹介しているので,ぜひ,ご覧ください.

(写真:岩田久二雄,常木勝次,坂上昭一の3人の日本のファーブルたち)

 この3人の博士は,皆,少年時代にファーブル昆虫記に出会い,その影響を
受けて,カリバチやハナバチの研究者になりました.その研究業績は3人とも
世界のトップレベルで,世界的に最も著名な日本の昆虫学者であるだけでなく,
多くの後進を育て,一般向けの著書を多数残しています.この私も,子どもの
頃に常木先生の著書を読んで昆虫に興味をもち,岩田先生が教授を勤めた大学
で博士号をとりました.ファーブルがいなければ,日本のファーブルもあらわ
れず,私も昆虫学者にはなっていなかったかもしれませんね.



(写真:休憩室で上映している「日本のファーブルたち」鑑賞中です)

(橋本佳明 ファーブルタスクフォース・自然環境評価研究部)

ファーブル展がはじまり,この会期中だけ開催するスペシャルなセミナーやイベント
もいよいよはじまりました.
このときしか,参加できないものが多いので.ぜひ来館ください.
 
今日は,21日に開催された「ちんげんさいのファーブル講談」のようすや,そのほ
かのスペシャルなイベント企画を紹介します.

(写真:なぞの講談「志」ちんげんさい熱演中)

このファーブル講談は,ファーブルをテーマにお話だけでなく,お客さんの飛び入り
の寸劇あり,紙芝居あり,お絵描きありの,なにか飛び出すかわからない,3次元講
談です.
会期中だけ開催する超スペシャル・イベントなので,お見逃し無く.
次回は,11月16日と24日に開催します.


(写真:フロアスタッフのファーブル紙芝居もありますよ)


ファーブル展会期中は,フロアスタッフによるデジタル紙芝居もスペシャルになり
ます.ファーブル昆虫記で有名なフンコロガシの物語やジャングルにくらす軍隊アリ
の物語など,わくわくどきどきのスペクタルなお話を楽しんでください.
紙芝居は,毎日午前11時からと,午後2時30分に開催します.


(写真:ファーブル大作戦のマスコット,ファーブル君のパペットも登場)

9月27日(土)には,アースシアターで15:00から,オカリナとチェロ,ユーフォニ
ウムの演奏で「虫の音楽祭」を開催します.
申し込み不要で,参加できますので,ファーブル展とともに,虫をテーマとしたコン
サートを,ぜひ,お楽しみください.

    (橋本佳明 ファーブルタスクフォース 自然環境評価研究部)

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9月のはじめに、一般の方からこんな「いきもの」が持ち込まれました。
山のなかのため池でコイを飼育していたところ、ある日池を訪れると、コイが死んでいて、その体の表面には、うじゃうじゃと付着していたそうです。まるで昔のインベーダー・ゲームのエイリアンのような虫が、魚にたかっているので、飼い主の方は大変驚かれて、博物館ゆきとなったそうです。

kyuuban.JPG この生物は、もちろん「虫」ではなくて、
 節足動物門 顎脚綱 鰓尾亜目 チョウ目 チョウ科の仲間です。
種名については、詳しい図鑑がないので、良く分かりませんでしたが、おそらくは、「Argulus japonicus」 という種類のようです。このチョウという種は、魚類や両生類の外部寄生者であり、ウオジラミの名前ででも知られており、コイなどの養魚場で水産被害を引き起こします。写真をごらんください。このように鋭い吸盤で魚の表面にぴったりと密着して体液を吸います。なかなか図鑑にも紹介されることが少ない種類ですし、「さあ採集に行こう!」と言ってすぐさま採れるものでもないので、貴重な標本として博物館に収蔵いたしました。「寄生獣展」みたいなものをやるときには、ぜひ登板していただきたいところです。たくさんあるので、何かで展示したいという方は、標本をおわけいたします。問い合わせは三橋まで(hiromune(at)hitohaku.jp (at)を@に変換してください)。
(写真をクリックすると大きくなります!)

(みつはし ひろむね)

9月20日(土)から「ひとはくファーブル大作戦!」が開催されていますが、エントランス内のミュージアムショップではオリジナルグッズで「ひとはくファーブル大作戦!」を盛り上げてくれています。

本格的なひとはくオリジナルグッズがつくられるのは初めてのことです。
ぜひミュージアムショップをのぞいてみてください。
ひとはくオリジナルグッズはここでしか手に入りません!


0809241.JPG

オリジナルグッズ専用のブースもできました

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しぶい!ふんころがし手ぬぐい(1枚 1180円)

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さくさくおいしい「ひとはくせんべい」の登場!(7枚入り 300円)

巡回展「ファーブルに学ぶ」のガイドブック(1冊 1200円)
子供向けガイドブック(1冊 200円)もミュージアムショップでご購入いただけます。

企画調整室 遠藤菜緒子

ファーブル展が開幕しました.
開幕した土曜日と次の日曜日で,1500人を超える来館者がありました.たくさん
の方々に来館いただき,本当にありがとうございます.このファーブル展は,ひ
とはくが初めて開催する特別展です.博物館には特別展示室がないので,館全部
を使って本展を開催しています.そのため,会期中は入館料そのものが特別料金
になりました.それで,本館2階の企画展示室に,新しい展示コーナー「昆虫不
思議ラボ」を作ったりして,いつもとちがう博物館にしています.

 今日は,不思議ラボ以外の,いつもとちがう「ひとはく」の展示コーナーを紹
介します.

兵庫のナチュラリストたちのコーナー
常設展示室の3階と2階で展示しています.
小さなコーナーですが,水木しげるが少年時代に描いた昆虫絵巻や小泉八雲が愛
用した虫籠など,兵庫ゆかりのナチュラリストたちの貴重な資料がそのエピソー
ドとともに展示されています.ファーブル展開催中だけの特別な展示コーナーで
す.


(写真:昆虫絵巻には不思議な世界が広がっています)


ファーブルも見たことのない珍虫・奇虫のコーナー
常設展示室3Fの入り口ちかくにあるスポット展示コーナーです.2002年に発見さ
れた,どの昆虫のグループにも属さない虫「カカトアルキ」や17年周期で大発
生する「17年ゼミ」の標本を展示しています.カカトアルキがこれまで日本で
展示されたのは千葉中央博だけですから,関西で初めての展示になります.カカ
トアルキの名前の由来になった踵を上げて歩く様子を映した生態映像も合わせて
展示しています.
これもファーブル展開催中だけの特別展示なので,お見逃し無く.


(写真:珍虫中の珍虫,カカトアルキの関西初公開です)

この他にも,本館4階ひとはくサロンにある「虫ぐるみ体験コーナー」やホロン
ピアホール3階ホワイエにある「ファーブルさんと記念写真」コーナーも,人気
スポットになっています.


(写真:自由に虫ぐるみを着て,虫さんになった気分を味わえます)



(写真:ファーブルさんと並んで記念撮影コーナーです.
一緒に写真をとっているのはファーブルさんのそっくりさん?
会場のどこかで出会えるかも)


(写真:吉本教育長あいさつ)


(写真:岩槻館長 謝辞)


(写真:テープカットの様子)


 本日、多数のご来賓にご臨席いただき、「ひとはくファーブル大作戦!」の開催記念式典を行いました。

  「ひとはくファーブル大作戦!」は、「ファーブル昆虫記」最終巻刊行100周年を記念し,国立フランス自然史博物館と国内の5つの自然史博物館が共同で開催する「日仏共同企画『ファーブルにまなぶ』巡回展」(国内での最終開催館)に加え、一般の方から公募した観察、発見の写真作品などを展示した「ひょうごのファーブル・未来のファーブル」など、数々の展示コーナーで構成する、「ひとはく」最初の特別展です。

 9月20日(土)から11月30日(日)の大作戦の開催期間中は、「ひとはく」が得意としているセミナーなど少し専門的な催し物に加え、「ファーブル」にちなんだ紙芝居やお絵かきなども用意し、幅広い方々に楽しんで頂けるイベントを集中して実施します。

 例年にくらべ暑かった夏の太陽の恵みを受け、近隣の有馬冨士公園や隣接する深田公園では、これから年間を通して最も過ごしやすく、魅力あふれる季節を迎えます。

 「ひとはくファーブル大作戦!」の開催期間中は、豊かな自然に囲まれた「ひとはく」にお越しいただき、さわやかな秋の一日をお過ごしください。


(写真:虫放天の様子)


(写真:糞玉ころがしが入り口に入る様子)


(文責 情報管理課)

ひとはくと県立美術館の初の連携事業「ひとはくファーブル大作戦!in県立美術館」
のメインイベント「1日だけのひとはく美術館」を15日に開催しました。
美術館はシャガール展の真っ最中で、大勢の方々に「ひとはく美術館」を楽しんでいただけました。

その模様を紹介します。


ひとはくや美術館のスタッフ等で構成する一座「河南堂珍元斎とぶんがく茶釜」による
「寸劇講談 ファーブルふん虫記」の模様です。
 昨年まで美術館が運営するネットミュージアム兵庫文学館の企画展のオープニングイベントとしてやっていたメンバーが主体で1年半ぶりの里帰り公演となりました。
 11月24日のイベント「ちんげんさいのファーブル講談」で今度はひとはくに出現します。


 この巨大なふん玉やふん虫たちは美術館のミュージアムティーチャー藤原義勝さんに
制作していただきました。
 おもしろリアルなふん虫たちは9月20日の「ひとはくファーブル大作戦!」
オープニング記念式典にも登場します
。乞うご期待。


「むし虫大行進」と題して大谷剛研究員が展示中の栗林慧さんの写真についての解説を交えながら
虫たちの生態の話をしました。


「植物いろ色」と題して私も出演しました。
シャガールの絵によくでてくる花束の植物の話とかシャガールとファーブルの活動場所は近く、シャガールもフンコロガシを見ていたのかも....とかの話をしました。

(生涯学習推進室 鈴木 武)

博物館の玄関,エントランスホールで,今,1000枚のチョウ
のぬり絵を天井に取り付ける作業がはじまりました.

 ファーブル展の会期中,エントランスホールでは,「地球は虫
の惑星」と題して,チョウのぬり絵を展示するコーナーを設けま
す.
現在,昆虫の種類数は名前のわかっているものだけで100万種
になります.この数は地球上の知られている全生物種の半分以上
を占め,昆虫は地球でもっとも繁栄している生き物と言えます.
ここでは,チョウのぬり絵一枚を昆虫1000種と見立てて,千枚の
ぬり絵で昆虫100万種をあらわしてみました.

 チョウのぬり絵は兵庫県下の小学生1000人が,一枚一枚て
いねいに描いてくれたものです.子どもたちが自由に色をつけた
多様なぬり絵から,地球上にくらす100万種の虫たちの多様性
に思いを馳せていただき,ファーブル展をより楽しんでいただけ
れば幸いです.みなさまのご来場をお待ちしております.


兵庫県下の小学生1000人の個性あふれるチョウのぬり絵です




高所リストをつかって,エントランスホールの天井リム部分に取
り付けていきます.



なんとか,180枚のぬり絵を設置できました.あと,何枚?



(橋本佳明 ファーブルタスクフォース・自然環境評価研究部)

9月20日から、いよいよ「ひとはくファーブル大作戦!」が始まります。
日本で行われる最終巡回展ということもあり、ひとはくでは通常とはひと味違
ったイベントを「毎日」行う予定です。
フロアスタッフとあそぼうでは、ファーブルにちなんだ昆虫達を題材に、バル
ーンアートや万華鏡、リサイクル工作やクイリング、切り紙などさまざまなイ
ベントを行います。


(写真:万華鏡イベントの様子)

また、ファーブルに関する「クイズ大会」もありますよ。ファーブルの展示を
じっくり見て頂くと、全問正解間違いナシです!!

紙芝居では通常デジタル紙芝居に加え、新作の2点を披露いたします。
その中でも「ファーブルふん虫記」はデジタル紙芝居だけでなく、昔懐かしい
レトロスタイルでの紙芝居もご覧いただけます。

この秋、スタッフと一緒に不思議な昆虫の世界を体験してみませんか?
スタッフ一同、みなさんのご来館を心よりお待ちしております。

(フロントスタッフ 笹山由利子)

ホロンピアホールでの「ファーブルにまなぶ展」の
設営に引き続いて,本館の兵庫地域展や全館飾り付
けの設営作業も追い込みに入りました.
今日は,そのようすをご紹介します,


高所リフトでエントランスホールの飾りつけ作業中


完成! 大きなチョウのシルエットが青空に浮かび
上がりました.


2F 企画展示室の「昆虫不思議ラボ」展示品の搬入
作業中


ラボの入り口の飾りつけも完成


広い館内で迷わないようにサインボードの設置も進
行中.
皆様の来館お待ちしています.


橋本佳明(自然・環境評価研究部)

9月20日(土)からの、ひとはくファーブル大作戦!で、みなさんからの発見、観察を展示するコーナー「ひょうごのファーブル、未来のファーブル」の準備が進行中です。

この企画は、昆虫や自然をじっくり観察したファーブルにならい、みなさんの発見や観察、それに、みなさんそのものをご紹介するというものです。

現在までで、応募は107件です。毎日増え続けています。
9月20日(土)の開幕以後も、受け付けますので、展示をご覧になって、これならボクも、ワタシも、という方は、ぜひご出展ください。スペースを空けてお待ちしています。

募集要項と応募用紙はこちらにあります。
http://hitohaku.jp/daisakusen/mirai_no_fabre/bosyu.html

募集要項の説明がわかりにくい、と悪評ですので、サンプルをご覧にいれます。

展示は、標本などの実物資料と、写真や絵画(いわゆるポスター展示)の二つのパターンがあります。


こちらは、実物資料の展示例です。

15cm角のアクリルケースに収納して展示します。
格調高いケースです。どんな標本もすばらしく見えます。いわゆる「フレーム効果」というやつです。本番では、テーブルクロスをかけますので、さらに格調高くなります。
この中に何点か入れてもらってもいいですが、1点で十分です。


こちらは、ポスター展示の例です。
黒いボードを背景に、30cm×30cmのパネルで展示します。

photo_sample.jpg

(注:これはパソコン上で作成したもので、パネルを撮影したものではありません)

デジタルデータは、なるべく大きな画素数のものをご用意ください。こちらでプリントします。絵画やイラストは、現物をそのままパネルに貼るか、こちらでスキャンしてプリントするか、ご相談です。

どちらにも、出展者自身の写真の入った説明パネルをつけます。
観察するのも、発見するのも、人です。みなさんのご協力により、いきいきとした展示になりそうです。

たくさんのファーブルたちがせいぞろい、ですね。


みなさま、ぜひご覧になり、また、ご出展ください。


八木 剛(自然・環境評価研究部)

「ひとはくファーブル大作戦!」は、9月20日(土)から、いよいよ開幕です。

9月20日(土)朝10時から10時30分の「オープニング記念式典」では、楽しいイベントをご用意しています。みなさま、ぜひぜひお越し下さい。はばタンも来ますよ。

楽しいイベントのひとつは、虫放天(むしほうてん)。
ときどき、慶事にちなんで、鳩(ハト)をいっせいに飛ばしますね。これは「鳩放天」というそうです。ファーブルだから、それを「虫」でやってみようということで、名づけて「虫放天」。本邦初、史上初かも。

こんな小箱を50個用意しちゃいました。

中からどんな虫が飛び出すか、まさに、ふたを開けてみないとわかりません。
ちゃんと虫が飛ぶかどうかも、ふたを開けてみないとわかりません! なんてったって、はじめてだもん。

「オープニング記念式典」にご来場のみなさんの中から、ご希望の方を、「虫放天」にご招待します。小さなお子さまを優先しますので、ご了承ください。

なお、虫は、ひとはくの研究員が、前日または当日の朝に、博物館のまわりの深田公園でつかまえたものだけを用います。じょうぶで、しかも、よく飛びそうな種類を集めるつもりです。

虫好きのみなさんなら、何を飛ばしてみたいですか?

ダンゴムシってか?
そら飛べへんがな!
ポトッと落ちて縁起悪いがな!

スズメバチって?
刺したらどないしまんねんな!
保険入ってまへんで!

ギンヤンマ?
そんな簡単にとれまっかいな!
それでのうても準備で忙しいんやで!

さて、みなさん、考えてみましょう。

が、問題はお天気です。今週は台風が来るみたいですね。
お天気が悪いと、百戦錬磨の研究員でも、なかなか虫は採れません。努力はしますが、虫が集まらなければ、多くの人にご参加いただけないかもしれませんので、こればっかりは、おゆるしくださいネ。

そうだ。それなら飛ばしたい虫を持ってくるのもアリにしよう! 「参画と協働」だぜ!
飛ばしたい虫を持って来た人は、受付に申し出てください。

みんな、待ってるよー!

※ うまくいかなかったら、11月3日(祝)のひとはくフェスティバルで、リベンジします。
※ 注意事項を忘れておりました。昆虫は一般に、飛翔を妨げられると、高いところへ、明るいところへと向かう性質が強いです。その性質を利用して「放天」を行おうとするものです。しかし、実際にどの方向へ飛ぶのかは、ふたを開けてみないとわかりません。偶然にも顔面直撃、という事態もありえますので、ご来賓の方々も含め、虫嫌いの方は、どうぞご注意くださいませ。(人体に害を及ぼす虫は用いませんのでご安心ください)


八木 剛(自然・環境評価研究部)

夏休みが終わると小中学生の自由研究があちこちで展示されています。
ひとはくでも、9/13(土)-9/18(木;最終日は15:30まで)の間に
4Fひとはくサロンで、三田市立中学校の理科自由研究作品展をしています。

全部で33点。いろいろな素材にさまざまな視点から観察・実験しており、
ハッ!と驚く内容もあります(下はその一部)


わずかな期間ですが、ぜひともみてあげてください。

(生涯学習推進室 鈴木武)

「ひとはくファーブル大作戦!」開始まであと8日。
着々と準備が進んでいます。

昆虫担当のY氏が楽しそうに古文書?を見ていました。
よく見ると、トンボがたくさん....

播磨の偉大な博物学者、篠首村(現在のたつの市新宮町)出身の大上宇市(おおうえ・ういち、1865〜1941)が手書きで整理したノートです。昆虫のみならず、植物、陸貝など多くの分野で業績を残しています。ファーブルの時代、日本にも立派な博物学者がいたのです。

この貴重な資料はたつの市教育委員会が保管しています。今回お借りすることができました。

実際のトンボと並べると、シンプルながら特徴をよくとらえていることがわかります。

ホタルの絵もすばらしいですね。

特に魅力的なトンボの頁は9/20からの「ひとはくファーブル大作戦!」で公開します。
ぜひともひとはくにおいで下さい。

鈴木武(生涯学習推進室)

「ファーブルにまなぶ」展完成しました。


(写真:「ファーブルにまなぶ」展の展示会場であるホロンピアホール)

ホロンピアホールが大展示室に変身。3階の踊り場から鳥瞰するとこんな感じです。
ちょっとレトロチックで100年前にタイムスリップしたような感じです。
公開は「ひとはくファーブル大作戦!」が始まる9月20日からです。

お楽しみに!

          ファーブルタスクフォース

ひとはくファーブル大作戦 のイベントのひとつとして、
HAT神戸にある県立美術館で「ひとはくファーブル大作戦 in 県立美術館」を行っています。

「自然をきりとる」と題して、著名な写真家 栗林慧氏の撮影による昆虫、植物、動物、魚などの瞬間写真を展示します。9/2に写真パネルをもっていきました。初めての展示を行う場所でしたが、美術館の方々に協力でなんとかなりました。

美術館の壁とマッチしてなかなか壮観です。

写真は10年以上前のものですが、その変わることのない魅力を一度眺めてみて下さい。

鈴木武(生涯学習推進室)

ファーブルにまなぶ展の設営作業はほぼ終了しました.
今,兵庫の地域展の準備も着々と進んでいます.その一つ,昆虫不思議ラボ
(企画展示室)の展示もいよいよ完成間近です.さわったり,動かしたり,
嗅いだりと五感をつかって,昆虫の不思議発見に挑戦できる仕掛け満載の展
示で,ひとはくオリジナルのものばかりです.

その一部を紹介しましょう.


「さわってしらべる虫の体」:虫の体のなかに手をつっこんで,虫の体のしく
み調べに挑戦です.虫の気管(呼吸器官)や神経をつかむと,虫が動きを見せ
ます.どんな仕掛けがあるかはお楽しみ.反対側は透明になっていて,虫の体
内をさわっているようすがのぞけます.


「トンボの眼カメラ」:虫の眼は小さな眼(個眼)がたくさん集まってできた
複眼になっています.いったい,虫はどんなふうに世界を見ているのでしょう
か.
このカメラに頭をいれてみると,虫の視界の不思議を発見することができます.
虫を捕まえようと,ゆっくりと動いて近づいても,虫に気づかれてしまう理由
がわかるはずです.




「ころころ!たまご虫」:虫のたまご(ボール)をセットして,虫を大人(成虫)
になるまで育てていくゲームです.
いったい,どんな展示に仕上がるのか,楽しみしていてください.

(ファーブルタスクフォース 橋本佳明 自然環境評価研究部)

9月4日,琵琶湖博からひとはくに「ファーブルにまなぶ」展の展示物が搬入
されてきました.
博物館のホロンピアホールでは,今,設置作業の真っ最中です.そのようすを,
すこし紹介しましょう.


(写真:まなぶ展の展示什器です.空いたところに標本箱が入ります.)

   

(写真2:展示什器はエコを考えて,強化ダンボールで制作しました.)

  

(写真3:フランスからファーブルゆかりの展示品を運んできたケースです.
オーケストラが楽器を運ぶときに使うような,特別なケースで大事に運搬してい
ます.)

   

(写真4:日本のファーブルたちのコーナーもできあがってきました.
ここは,私が展示制作を担当したところです.)


来館お待ちしています.
      (ファーブルタスクフォース 橋本佳明 自然環境評価研究部)

昆虫記刊行100年記念「ファーブルにまなぶ」展のひとはく開催まで、あ
とわずかとなりました。同展はフランス国立自然史博物館と国内の5博物館
を、ファーブルが採集した標本など6,000点近くの展示品が巡回するもので
す。
これほど大掛かりな「ファーブル展」はもう日本では開催できないかもしれ
ません。最後の開催地になる、ひとはくでは、兵庫オリジナルの展示コーナ
ーやイベントを盛りだくさんに用意して、ひとはく全体がファーブル一色と
なる「ひとはくファーブル大作戦!」として開催します。今は、その準備で
大忙しです。ここでは、みどころ満載のひとはくオリジナルのコーナーを紹
介しましょう。


(写真1:ファーブルの生家の村)
  

兵庫のナチュラリストたち
60年前の宝塚の昆虫採集記録を残した手塚治虫の昆虫ノートや,篠山で虫
の観察に熱中した水木しげるが描いた昆虫絵巻など,虫や自然を愛した兵庫
ゆかりのナチュラリストたちを,貴重な資料や写真等で紹介します.日本の
ファーブルとも言える偉人たちの姿を通して,「ファーブルにまなぶ」展を
鑑賞してみると,きっと新たな発見があるに違いありません.


(写真2:糞虫展示)

  

昆虫不思議ラボ
虫の目をよーく見ると、小さな6角形の粒がたくさんありますね.実は,こ
の粒1つ1つが目で,虫はそれが集まった「複眼」で世界を観ているのです.
このコーナーでは,虫の複眼の世界を体験できる「トンボの目」など,遊び
ながら昆虫の不思議を体験できます.すべて新しい試みの展示で,人博でし
か展示していないものばかりです.ファーブルのように昆虫の不思議発見に
挑戦してみてください.
 

(写真3:昆虫不思議体験)


ほかにも,県民の発見を公募展示する「兵庫のファーブル・未来のファーブ
ル」や福音館の昆虫絵本や昆虫記ものをあつめた「ファーブル図書コーナー」
などみどころ満載.さらに会期中は250回以上のイベントや,ファーブル
の生まれ故郷フランスアベロン県との国際シンポジウムなど催しも盛りだく
さんで,皆さまの来館をお待ちしております.

  
                  橋本佳明(自然・環境評価研究部)

森でゾウに出くわすのは危険です。これまでのボルネオジャングル体験スクールで
は、フンをみつけるだけで、ゾウの存在を感じてわくわくしていました。
ところがなんと今年はジャングルに着く前にゾウの群れに遭遇してしまったのです。
 ダナンバレー自然保護区に向かうバスに揺られて2時間くらいたった頃、安間先
生が言いました。
「道ばたにゾウのフンが落ちているよ。まだ新しいから、近くにいるかもしれない。」
陽は傾き、みんな疲れてうとうとしています。
しばらくすると前の車が停車し、レンジャーが降りて左側を指しました。そちらを見
ると、なんと、ゾウのおしりが森の中に消えていくではありませんか。
すごい!さらにバスで先を急ぎます。みんな落ち着かず、窓の外をきょろきょろ。あ
きらめかけた頃、また前の車がスピードをゆるめ、止まりました。
「あっ、ゾウがたくさんいる!」
ゾウたちは名残惜しそうに草を食べながら、じりじりと森の方に移動していきます。
親子のゾウもいました。参加者全員が見守る中、すべてのゾウが森の中に消えてい
きました。
                  半田 久美子(自然・環境評価研究部)


(写真1:アジアゾウ)
 ゾウの歓迎による大興奮で始まったジャングルスクール、その後の様子は「ファー
ブル大作戦!」や「ひとはくフェスティバル」にてごらんください。




(写真2:参加者)

今年2月23日からはじまった企画展「クリプトガミック・ボタニー〜隠花植物の不思議な世界〜」がいよいよ来週水曜日20日をもって終了します。

展示室をのぞいてみると美しいキノコの標本もずらりと並んでいます。これらの標本は、本物のキノコを凍結乾燥し、樹脂をしみ込ませたもの。生きているかのような立ち姿は感動です。

080815END.JPG

トガリアミガサタケの標本

他にもさまざまな植物の写真や実物、模型が展示されています。
すでにご覧になられた方は見納めのチャンス。まだご覧になられていない方はお見逃しなく!

★★★ 企画展「クリプトガミック・ボタニー」 ★★★

遠藤菜緒子(企画調整室・事業推進担当)

先日夕方、ひとはくの駐車場でイソヒヨドリの巣立ったばかりのヒナを見かけました。

首の後ろにまだヒナのぽやぽや産毛(?)が残っています。
駐車されている自動車の上にとまり、ぴょこぴょこまわりを見回していました。
どこかにいる親鳥を探していたのかもしれません。

鳥たちは、朝夕によく活動します。夕涼みをかねて、身近な自然を見に出かけてみてはどうでしょうか。生きものたちが元気な季節がまだまだ続きます。

遠藤 菜緒子(自然・環境マネジメント研究部)

オオサンショウウオは、ひんやり冷たい体をしている両生類ですが、夏が来る
と体をボロボロにして熱い旅に出ます。一年中、ほとんど移動しない彼らが、
なぜこのような旅に出るのでしょうか?

 その旅は、産卵のための移動です。彼らは、産卵期以外は個々の巣穴に定
住しますが、産卵期前になると限られた巣穴を探して移動を行います。平均す
ると数百mほど遡上しますが、なかには4kmも遡上するヤツがいます。この時
期にオオサンショウウオを調査すると、あごや頭、手足、お腹などがズルズル
に擦りむけた痛々しい姿をよく見かけます。遡上途中に石などにぶつかるため
でしょうか。それとも、移動を阻害する堰(せき)などの障害物を越える際にケガ
をするためかもしれません。
移動が阻害されると繁殖の機会を失い子孫を残せなくなるため、彼らは必死に
移動するのだと思います。人が生活していくために、利水・治水用の堰が必要
な所もあります。ただし、それらが動物の移動を阻害しないように、対策を考え
るべきです。私は、そのようなオオサンショウウオの移動阻害に関して、人と動
物が共存できる方法を研究しています。

田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)


右後肢にケガをしているオオサンショウウオ


取水用の堰を越えようとするオオサンショウウオ

庭の楽しみ

2008年7月17日

 戸建て住宅の方々のみならず、マンションなどの集合住宅にお住まいの方々
も、庭や緑を楽しまれてます。庭やベランダには、太陽の直射光も雨もが降りそ
そぎ、風も吹き込みます。そして、そこには多くの植物が植えられています。
庭は多様に「変化する空間」、緑が「生長する空間」なのです。
一方、家には屋根があり、壁があって、外界から守られた私達人間にとって「安
定した空間」といえます。

 人間にとって、この「安定した空間」と「変化・生長する空間」が共存するこ
とが重要なのです。このことによって、私達は精神的な楽しみ、安らぎ、ゆとり
などを享受することができるのではないでしょうか。私達の生活の中で、家と庭
の緑、部屋とベランダの緑、この絶妙な関係づくりが庭づくりの極意といえるで
しょう。

 住宅の庭のみならず、ベランダでも、家族のライフスタイルにあった縮景の庭、
借景の庭、さらには石の庭までもつくることができます。その際には、庭の方位、
雨・風などの自然現象、周囲の山々や公園や街路樹の緑などの環境、さらには
街並み景観などをよく観察し理解して、それらの良いところを如何に旨く取り込
み、活かすことができるかが重要です。

 庭は、私達にとって精神的な楽しみ、安らぎ、ゆとりを与えてくれると共に、
緑の日除けや風除け効果などの気象緩和、野菜や果樹などを通じた食物生産、
生物多様性の維持、さらには街並み景観づくりにまで役立つといっても過言では
ありません。更に、庭はオープンガーデンなどを通じた地域社会づくりにまで貢
献してくれます。

 昨今、地球温暖化、化石エネルギー消費、食糧問題などの多くの課題が山積し
ています。私達の庭づくりから、これらの諸課題の解消に向けて挑戦することは、
成熟社会での豊かな生活の質の追求であり、真の庭づくりの意味ではないでしょ
うか。
                      
中瀬 勲(兵庫県立人と自然の博物館 副館長)

  

写真1 緑の街並み
自分の楽しみのみならず多くの方々と楽しみを共有するオープンガーデンで有名な
北海道恵庭市の街並み景観の一コマ。市民一人一人の楽しみがまち全体を美しくし
ている。恵庭市はわが国でのオープンガーデンの発祥の地の一つである。
本年は「ガーデンアイランド北海道」のテーマのもとで庭づくり、花づくりが全道
で展開されている。
  
   
 
写真2 だんだん畑
阪神・淡路大震災後の震災復興住宅として建設された南芦屋浜の集合住宅の中庭。
住棟間は、だんだん畑として、樹木の植栽のみならず、住民によって野菜なども栽
培されている。住民にとって、見て、手入れして、収穫して楽しめると共に、コミ
ュニティ形成の場となっている。

梅雨明けが近づいてきました。
ゲンジボタルが終わりの頃、ヒメボタルのシーズンとなります。


チカチカとフラッシュのように光るので、写真に撮ると、黄色く丸い点が並んだようになります。これは、三田市内のとある神社で撮影したものです。

ヒメボタルは、陸生のホタルで、森林にすんでいます。
ホタルは川にいるものと思っている方が多いので、あまり知られていません。田んぼや湿地にすむヘイケボタルと間違える人も多いです。

今年は「六甲山系ヒメボタル分布調査プロジェクト」を実施中です。17名ほどの方が、深夜の調査に頑張っておられます。すでに新しい生息地も発見されました。

みなさんも、ご近所の林をのぞいてみませんか? 意外と裏山にいるかもしれませんよ。
もっとも多いのは、スギ林、ついで竹林。大木のあるような自然林にはたいてい見られます。

(八木 剛@自然・環境評価研究部)

6/28に生田文化会館にてシンポジウム「生物多様性を考える」をNGO生物多様性JAPANのみなさまと開催いたしました.

環境省によれば「生物多様性」という言葉の国内での認知度は約30%とのことで,地球温暖化に比べると,まだまだ世間一般には浸透していませんが,当日はお忙しい中,約120名の方々がご参加くださり,大変熱気にみちた会となりました.

会の中では以下の6つの話題が提供されました.
ひとはくからは,岩槻館長,中瀬副館長,服部研究部長が講演者として参加しました.

「恐竜時代から考える現在の生物多様性」では、現在地球上にみられる生物多様性は,約40億年前に出現した共通の祖先から枝分かれしたもので,以後天変地異による5回の大絶滅の危機を経験しながらも右肩上がりの多様化がつづいた結果生まれたものであること,そして今それが人間活動によって急速なスピードで失われつつあることが紹介されました.

「生物多様性ちば県戦略と市民・NPO,そして子どもたちの未来」では千葉県で先進的にとりくまれた県版生物多様性戦略の策定の過程と内容にふれ,「生命(いのち)のにぎわいとつながりを子どもたちの未来へ」という理念が紹介されました.

「生物多様性兵庫県戦略構想」では,現在策定の準備を進めている兵庫県版生物多様性戦略について,これまでの県の施策の変遷を整理して課題を提示し,戦略に盛り込むべき内容についてのアイデアを提案されました.

「生物多様性に対する兵庫の取組」では国内でもっとも先進的な取組である,兵庫県の森づくり・里山林の整備・多様性豊かな草原の創出について紹介されました.

「生物多様性条約COP9 NGO活動報告」では,締約国会議にあわせて政府関係者だけでなく各国NGOも生物多様性に関する取組について活発に情報交流している様子が紹介されました.

「COP10の課題:経済・社会・環境のバランスを目指して」では,COPという国際会議が(1)生物資源の持続可能な利用,(2)遺伝資源の利用から得られる富の公正かつ衡平な配分,(3)生物とその生息環境を保全することを目指した会議であり,環境だけではなく,経済や社会問題に深く関わる会議であることにふれ,生物多様性に関して市民・NGO・科学者ができることについてや,2010年に名古屋で開催するCOP10で話し合われるであろう主要課題について紹介されました.

どのお話しも興味深く,会場からは多数の質問や意見が寄せられ,活発な意見交換がなされました.


講演者への質問,多数いただきました!


会場の質問に答える岩槻館長

昨年度後半より生物多様性に関する活動は実は活発になってきています.
第3次生物多様性国家戦略の策定,都道府県版戦略の策定(千葉,埼玉),生物多様性基本法の制定,名古屋でCOP10開催が決定,そして兵庫県でも生物多様性戦略を策定中!です.
ひとはくも生物多様性に関する活動を全面的に支援しております.

ぜひ今後も国内外の生物多様性に関する活動ご注目ください.

橋本佳延(生物多様性TF サブリーダー)

「科博コラボ・ミュージアムin ひとはく『絶滅の恐れのある植物』」が3階ギャラリーと4階ひとはくサロンで開催中です。見所は、これまで門外不出だった野外絶滅危惧シダ植物シビイタチシダの生株展示です。

シビイタチシダの生株

シビイタチシダDryopteris shibipedis Sa. Kurata オシダ科

シビイタチシダは、2007年版レッドリストで絶滅種に指定されました。ところが、昨年9月、国立科学博物館の筑波実験植物園で生きていることが再発見されたのです。この植物は、産地が限られており、野生では絶滅しています。今残っているのは植物園の3株と鹿児島県の個人宅で栽培されている1株だけなのだそうです。本展示は13日(日)まで開催しております。お見のがしなく!

★本企画展にあわせて、7月6日(日)にオープンセミナーが開催されます★
公開講座「絶滅危惧植物の現状と保全」 13:30〜16:00
「シダを使ったコケ玉づくり」 11:00〜13:00(材料費500円が必要です)

詳しい案内はこちらをご覧ください。「科博コラボ・ミュージアムin ひとはく『絶滅の恐れのある植物』」

★★★企画展「クリプトガミック・ボタニー」も開催中!★★★

姫路市書写の里・美術工芸館の学芸員である堀澤さんから,とても美しい写真を投稿していただきました.

美術工芸館キヌガサタケ


 6月22日から,美術工芸館の竹林に出現したキヌガサタケです。毎日2−6個出ており,美術工芸館では,「はじめて見た,珍しい」と毎日フィーバーしているそうです。

 キヌガサタケは梅雨や秋雨の時期に竹林に生えます。白く広がるマントが優美なので,キノコの女王と呼ばれ,中華食材としても有名です.
 このキノコは成長が早く,早朝伸びはじめたキノコは3時間程度でマントをひろげ,午後にはたいてい朽ちてしまいます。
 キノコが成熟するとグレバ(マントの上に付いている黒っぽい部分)から胞子の混ざった粘液が出てきます。この粘液が異臭を放ち,ハエ誘きよせます。ハエに胞子の混ざった粘液をなめてもらうことで,胞子を運んでもらう仕組みです。

 姿も臭いも強烈な,感激モノのキノコですよ!

姫路市書写の里・美術工芸館のサイトへ。

(自然環境評価研究部 布施静香)


犬歯が4本とも尖り部分は削り取られていて、右下あごの犬歯は見えない。
ペットとして飼われていた。
上あご右側の切歯の2番目が抜けている。歯周病も進行している。


野生動物にとって歯は命:アライグマは北アメリカ原産の動物です。日本で
は1962年愛知県で確認されているが、1977年にラスカルでテレビアニメに
登場して、一躍ペットの人気種となり流通しました。アライグマは本来野生
動物ですから飼いきれなくなって捨てられたり、逃げ出したりし、80年代ま
でに岐阜県・北海道・和歌山県・神奈川県等で野生化および自然繁殖が
確認されるようになりました。
ついに2005年から特定外来種に指定され防除の対象になっています。
歯医者に通うヒトと同じ生活をして、甘いケーキももらって食べたであろう野
生動物にとっては気の毒な話です。
手先の器用なアライグマに歯ブラシを与えてほしかった。


イノシシ        3・1・4・3
ほ乳類の -------------------- (44本)
基本的な歯式    3・1・4・3

            3・1・4・2
アライグマ--------------------- (42本)
            3・1・4・2


  
ほ乳類の歯の種類と数を上あごの半分と下あごの半分を分数のような形
で表したもの

上あご 切歯・犬歯・小臼歯・大臼歯 (各本数)
    ---------------------------------------
下あご 切歯・犬歯・小臼歯・大臼歯 (各本数)

                      (特命研究員 長谷川太一)

豊岡の桃島池にはヒヌマイトトンボという小さなトンボがいます.そろそろ出始める時期です.(朱色が♀,明緑が♂)
汽水域に適応したトンボで,東南アジアのマングローブにいる仲間のうち最も北へ来たのがコレ!と,考えられてています.ところが日本では開発によって生息地が次々と消滅,ヒヌマイトトンボは絶滅を危惧されています.






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 ただいま博物館の4階サロンで桃島池のヒヌマイトトンボの立体写真を公開中です(6月29日までの予定).写真は2006年の6月末に桃島池で撮影したものです.表示にはデジタルフォトフレームを加工した新型ビューワを使用,現地で水際を覗き込んだ感じで,立体的に御覧になれます(四角い箱がビューワ).

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沢田佳久 (自然・環境評価研究部)

ホタルの季節がたけなわとなってきました。
みなさんはもう見に行かれましたか?

忙しくて今年も見逃してしまいそうな方に、ハチ北観光協会主催の「森の妖精との素敵な出会い」をご案内します。
7月12日(土)から13日(日)にかけてのイベントで、森の妖精と呼ばれるヒメボタルをはじめ、ゲンジボタル、ヘイケボタルも観察できます。女性ユニットによる「キャンドルライブ」もあるそうです。温泉に入って一泊して、ゆっくりホタルを鑑賞ください。

くわしくはハチ北観光協会のホームページをごらんください。
1泊2食7,500円。ホタル鑑賞つき。神戸(県庁前)からツアーバスも出るそうです。

ハチ北高原は冷涼な気候ゆえ、ホタルの発生が遅いです。他の観察地がとっくに終わった後でも、ここでは観察できます。

ひとはくキャラバン事業の一環として、自然・環境評価研究部では、ハチ北観光協会のみなさんと連携し、昨年から、地域の自然を再発見し、新たなプログラムをつくるプロジェクトを行っています。
2007年は、春の植物秋の植物ホタル、地質地形について、研修を行いました。

今回のプログラムは、ここに登場したみなさんが企画され、ご案内してくださいます。
当日に向けてホタル調査にも余念がないとのことです。ご期待ください!!


(↑)ハチ北高原小沼(先大池)の周辺は、ブナ、トチノキなどが茂る自然林です。多様な植物が生育しています。


(↑)夜になるとこんな感じで、漆黒の森にヒメボタルが舞います。これは必見。

忙しすぎて日帰りじゃないと無理だ、という方には、もはや定番となった丹波市山南町の「第3回姫ボタルまつり」がおすすめです。恐竜発掘地の近くです。

6月14日(土)からスタートしています。6月21日(土)・6月28日(土)・7月5日(土)に、観察会があります。場所は日によって異なり、集合場所からバスで移動します。6月14日・21日は薬草薬樹公園リフレッシュ館横駐車場、6月28日・7月5日は丹波市役所山南支所(やまなみホール前)に、18:00から19:30の間に集合ください。集合ください。JR谷川駅から無料送迎バスがあります。参加費は300円です。

問合せ:姫ボタルまつり実行委員会 090-5041-9962(藤原さん)
くわしくは丹波市観光協会のサイトから(チラシがダウンロードできます)


いずれも、ひとはく共催事業です。

(自然・環境評価研究部 八木 剛)

本日はひとはくで行われた
トライやるウィークの第3期の最終日でした。

環境計画研究部門では、
三田炭獣をアピールする方法について
生徒達に考えたもらい、
アイデアを出してもらいました。

さきほど、
三田炭獣のボトゥリオドンやヘラレテスのマスコットや、
こども向けにキャラクター化した名札や、
三田炭獣の描かれたエコバックの試作品の
発表会が行われました。


このように少しつづですが三田で出土した化石について
学習してもらい、さらに、多くのみなさんに知ってもらえたらと思います。

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▲作成された三田炭獣のボトゥリオドンのマスコット

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▲発表会の様子

染色体をみました

2008年6月 9日

6月8日は植物リサーチクラブで「染色体の観察」をやりました。
染色体の観察には材料が命!ということで、活きのいい根っこを
生やそうと、机の上は前日までタマネギと長ネギだらけ!
0.05%のコルヒチンに4-5時間浸けて、前処理しました。

当日は、実体顕微鏡で見ながら、ピンセットと柄つき針で根冠を取る、
という、ちょっと大変な作業があり、プレパラートのあぶり方や、押しつぶし
方など、迷うところも多かったのでは、と思います。

染色体は、見られた人、見られなかった人、押しつぶし方が足りなかった、
と思われた人などいろいろでした。もう少し時間があって、もう1回やったら
皆さんできたのでは?と思います。こちらも、最初にひととおりやり方を実際に
示すべきだったかな、と反省しきりでした(そういう私は、実験の授業で
最後まで染色体が見られなかったダメ学生でした〜)。

また機会があったらやりたいと思います。今回の皆様も、新しい方々も、
またぜひ来てくださいね!
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自然環境評価研究部 福田知子

ボランティア顕彰式

2008年5月29日

5/25(日)に,ひとはく大セミナー室にてボランティア顕彰式が行われました.
この式典は,1993年から1998年の間に実施された社会教育施設ボランティア養成講座を受講された方のうち,10年という長期にわたり,ひとはくを舞台にオリジナリティあふれる活動を自ら実践してくださっている方に感謝の気持ちを込めて行われるものです.

今年度は,6名の方が活動10年を迎え,当日は4名の方が式典にご参加くださいました.
みなさんは,現在はひとはく連携活動グループである「NPO法人 人と自然の会」に所属され,活発な活動を展開されています.
(人と自然の会の活動の様子はこちら! http://ukiuki.michikusa.jp/

これからも,ひょうごの自然・環境・文化のすばらしさを未来に伝えるすばらしい活動を展開してくださるみなさまと一緒に,ひとはくも歩んでゆきたいと思います.

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ひとはく館長(中央)を囲み晴れやかな気持ちで顕彰式を迎えたみなさま.

 橋本佳延(連携・担い手養成マネージャー)

ヒメボタルの季節となりました。

ヒメボタルは林や草地にすんでいる陸生のホタルで、黄色いフラッシュ光の輝きは、ゲンジボタルとはずいぶん趣が異なります。今年はぜひ観察してみてください。

(↑)ヒメボタルが林の中を飛んでいると、こんな感じです。

(↑)これは、ヒメボタルがとまって光っているところです。


こんな光景が見られるところは各地にあるのですが、まだよくわかっていません。
多くの人は、ホタル=川だと思ってます。これは、ゲンジボタルが有名すぎるからですね。

そこで、今年は、みんなで六甲山系のヒメボタルの分布を調べることにしました。六甲山にもこのような場所があるのですが、まだよくわかっていないので、みんなで手分けして調べましょうという趣旨です。六甲山のヒメボタルは、宵のうちには光ってくれませんので、調査は深夜になります。なかなか手強いですが、新しい生息地を見つけたときのよろこびは、ひとしおです。

セミナーは6月13日の金曜日の午後、県立六甲山自然保護センターで行います。このときに、ヒメボタルについてのくわしいお話をし、調査の作戦を立てます。
ご関心の方は、ぜひ「六甲山系ヒメボタル分布調査プロジェクト」への参加をご検討ください。

いきなりここに入るのはちょっと・・・と思われる方は、丹波市観光協会さん主催の第3回ヒメボタルまつりをオススメします(ひとはく共催)。6月中旬から7月上旬にかけて毎週土曜日に観察会が行われます。暗闇に輝くヒメボタルをお楽しみいただけます。
第3回ヒメボタルまつりのチラシをダウンロードする(PDF880KB)

八木 剛@自然・環境評価研究部でした

ミツバチが収穫ダンスを踊り、その距離と方向の情報を読み取り、その情報を使い
こなしていると信じられてきた。ところが、実際に収穫ダンスのデータを取ってみる
と、信じられている実態と違うことがいくつか見つかる。
とくに、餌場に行ったことのない働きバチは、ダンス情報を「受け取っても」餌場の
場所に関するダンスをまったく踊ることができない事実には驚かされる(もちろん何
度か行けば踊れるようになる)。
また、最近の神経生理学や進化発生生物学の発展から「ダンス言語所持」を眺望
してみると、いろいろ疑問が生じてくる。尻振りダンスの客観情報を読み取ることは、
最高レベルの高度な能力を必要とするのだが、それが100万ニューロン程度の「微
小脳」で可能なのか、という疑問が湧いてくる。

 ミツバチが得意とする嗅覚情報を、実験系から完全に取り除くことは不可能に近く、
今までの実験的な証明を難しくしている。ロボット蜂の実験でも、その実力は本物の
1/5〜1/10程度と言われている。
この「実力」は漏れでた匂い情報によるものと考えることができる。

 ミツバチの世界に、匂い「言語」とダンス「言語」がある場合、その状況を精査して
みると、古い感覚系の匂い「言語」を差し置いて、高度な情報処理系のダンス「言
語」は進化しようがなく、萌芽的な状況のままで存在していることが推測される。

 ダンス「言語」を使っていないとすれば、ミツバチたちはなぜ収穫ダンスをするのだ
ろうか。現在の推測は、飛行の興奮が蓄積したとき、興奮が漏れ出して、通常使用
している飛翔筋や歩行筋を発動させてしまうというものである。いうなれば、生理的
条件がそろうと、つい出てしまう「くしゃみ」や「汗」のようなものと考えている。

                           大谷 剛(自然・環境マネジメント部)


背番号をつけた働きバチ: 収穫ダンスの実験では必ずしも個体マークはつけない
のだが、個体の日齢や経験が関係するので、つけるべきである。


観察巣箱: 餌場から帰ってきた働きバチがどのようなダンスを踊るのか、踊らない
のかをこの観察巣箱でチェックしていく。

先月の20日に「ひとはく恐竜ラボ」がオープンしました。

この施設では、一次・二次発掘調査で採取した岩盤から化石を取り出す作業や、
4000点を越す恐竜化石のクリーニング(化石の表面を覆っている石の膜を取り除
く作業)がガラス越しに間近で観察することが出来ます。


また、腰の骨(腸骨)から尾の前方部までが連結した状態の化石も観ることがで
きます。これらの化石は恐竜ファンならずとも一見の価値がありますので、どうぞ
みなさん恐竜ラボにお越しください。


化石の状態は毎日のクリーニング作業で日々変化していきます。
そういった変化を感じるのも面白いと思いますよ。毎週日曜日の午後には研究員
の解説もありますので、是非一度「ひとはく恐竜ラボ」にお越しください。
公開時間は10:00から17:00まで、見学料は無料です。
また、本館のほうには、これまでの研究成果や本物の恐竜化石も展示してありま
すので、どうぞ併せてお立ち寄りください。みなさんも身近に太古の生物を感じて
みてはいかがでしょう!

                          池田 忠広(自然・環境評価研究部)

ホオノキの大きな花

2008年5月22日

 5月も半ばになると,篠山付近でもホオノキの花を見かけるようになります.
ホオノキはモクレン科の植物.甘い香りが辺りに漂い,白い花は初夏の日差しに輝いてとてもきれいです.

花
 ホオノキの花と葉.樹高が高いので,花を見る機会は少ないかもしれません.葉は大きくてホオバ味噌に使われたりします.

メシベとオシベ
 手前の花びら(花被片)を取り除いて撮影.上半分の赤紫色の部分がメシベ.下半分の白っぽい部分がオシベ.メシベもオシベも多数あって,1つ1つが螺旋状に配列しています.

果実
 若い果実.メシベが螺旋状に配列していることが良くわかります.花びらやオシベは全部脱落しています.

 この季節,博物館近くの街路樹である「トチノキ」も花をつけています(まだまだ小さい樹なので,花をつけていない株もあります).花は樹のてっぺんに咲いているので,ホオノキ同様,目線をあげないと見えませんよ〜


(以下,植物が好きな方へ)
 モクレン科の花は原始的だとよく言われます.何故なのでしょう?
 花びらは葉が変化したものだと考えられているため,より葉に近い花を持つモクレン科は原始的だとされているのです.
 モクレン科の1つのメシベは1つの心皮から構成されていているので,2つに折りたたまれた葉の内側に胚珠(受精後,種子になる部分)が付いた状態だと見なせます.オシベは花糸と葯がはっきり分化していません.しかも,これらのメシベとオシベは,(互生する葉のように)螺旋配列しているのです.


布施 静香 (自然・環境評価研究部)

アワフキムシの「あわ」(↓)を見かける季節になりました。いろんな草木についています。

「あわ」をかきわけてみると、中には、5mmくらいの小さな虫が入っています。


拡大してみると・・・


これは、アワフキムシの幼虫です。セミに近い昆虫で、植物の汁を吸っています。

この虫を「ホタルの幼虫」と思っている方が、けっこう多いです。
「あわ」が、ホタルの季節によく見られることと、赤と黒の体色のパターンがホタルによく似ているからではないかと思います。ホタルと反対に、頭や胸が黒で、お腹が赤いですが。。。

ほんとうのホタルの幼虫は、水中や地表にすんでいて、あまり目立たない色をしています。

ところで、赤と黒がよく目立つ、いわゆる「ホタルカラー」の虫は、ホタル以外にいろいろ見られます。
これは、ホタルは毒虫なので、ホタルに「擬態」していて、鳥などに食べられにくいからだとか。。。ほんまかいな??

アワフキムシは、成虫になると「あわ」を吹かず、翅(はね)が生えて赤と黒の色もなくなり、あまり目立たないです。さわろうとすると、ぴょこーんと跳ねて飛んでいきます。

八木 剛@自然・環境評価研究部でした。

本日2008年5月15日(木)、博物館のまわりの深田公園で、ハルゼミの声をききました。

ハルゼミは、例年ゴールデンウィークの頃から鳴きはじめます。ゲーゲーとカエルのような声なのと、季節が春なので、セミの声とは思わない人も多いと思います。声はすれども、姿を見ることはかなり難しいです。体長3cmくらいの小ぶりのセミです。


(↑写真は三田市内で撮影したもの)

セミの姿と鳴き声はこちらのページでチェックできますよ。

兵庫県には13種のセミがいます。
だいたいの出てくる順番は、ハルゼミ、エゾハルゼミ、ヒメハルゼミ、ニイニイゼミ、ヒグラシ、クマゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、エゾゼミ、コエゾゼミ、アカエゾゼミ、ツクツクボウシ、チッチゼミ。全種制覇には、かなりの努力が必要。
ハルゼミは、マツ林にいます。三田では、ニュータウン内の公園でも声をきくことができます。

八木 剛@自然・環境評価研究部でした

 2008年9月20日〜11月30日、ひとはくで日仏共同企画『ファーブルにまなぶ』展を開催します。
今年は、ファーブルが「昆虫記」最終巻(第10巻)を刊行してから100周年にあたります。
これを記念して、国立フランス自然史博物館と国内の5つの博物館(北海道大学博物館、国立科学博物館、北九州市立いのちのたびの博物館、滋賀県立琵琶湖博物館、兵庫県立人と自然の博物館)が資料、資金や知恵を持ちより『ファーブルにまなぶ』展を共同で巡回開催することになりました。

ファーブルが採集した昆虫や植物標本をはじめ、観察装置、手書き原稿、ダーウィンと交わした書簡など日本初公開の展示物を見ることができます。
また、昆虫記に影響を受けた日本の昆虫研究100年の成果を展示で紹介するなど、盛りだくさんな内容になっています。たぶん、これほどまでに大掛かりな「ファーブル」展は、もう日本で開催できないかもしれません。2007年夏に北大から始まった本展の全国巡回も、2008年秋のひとはくで最終開催となります。
ひとはくがファーブルに出会える最後のチャンスです。
この秋、ファーブルをお見逃しなく!


「ファーブルにまなぶ展公式ポスター」

 さらに、ひとはくでは、『ファーブルにまなぶ』展にあわせて、兵庫地域展「兵庫のナチュラリストたちと昆虫不思議ラボ」を同時開催します。
「観たり、聞いたり、嗅いだり、動かしたり」して、昆虫の不思議や自然観察の楽しさを体感できる、展示やワークショップ、虫や自然を愛した兵庫ゆかりのナチュラリストたちの紹介、ファーブル講談、紙芝居、お絵かき、など親子で楽しめるイベント満載で、みなさんをファーブルの世界へいざないます。
乞うご期待!

「昆虫不思議ラボで発見?」 

  
「ファーブル講談も聞ける!」


こちらのひとはくニュースでは、これから『ファーブルにまなぶ』展のみどころや、ファーブル先生の波瀾万丈な人生の紹介、兵庫地域展の制作裏話などを連載していきます。
ブログ連載の方もご期待ください。

橋本佳明 (ファーブルタスクフォース・自然環境評価研究部)

—日仏共同企画『ファーブルにまなぶ』展・兵庫地域展「兵庫のナチュラリストたちと昆虫不思議ラボ」
開催まで、あと138日—
ひとはくファーブル展ホームページ: http://hitohaku.jp/tokubetuten/fatop.html
(巡回展「ファーブルにまなぶ」は4/20-8/30まで 琵琶湖博で開催中)

5月3日(土)〜4日(日)の2日間、毎年恒例の『ありまふじフェスティバル'08春』ミニキャラバンを行いました。

今年のメインは、『ちょこっと体験ひとはくセミナー』。ひとはくでやってるセミナーってどんなもの?そんな疑問にお答えすべく、30分程度のプログラムを1日に6つ行いました。いつ行っても何かやっている。それが今年のひとはくです。

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<セミナー>皆さん熱心にお話を聞いてくださいました。

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<展示>福島大池の生きものの標本が並んでいました。たくさんの生きものがいることをわかってもらえたでしょうか?

会場に来てくださったみなさん、ありがとうございました。セミナーを体験された方も残念ながら参加できなかった方も、ぜひ博物館のほうへも遊びにきてくださいね。

ひとはくで行われるセミナーについては、こちらをご覧ください。
ひとはくセミナー(要事前申し込み)
オープンセミナー(申し込み不要)

遠藤 菜緒子(自然・環境マネジメント研究部)

端午の節句には餡入り団子をカシワの葉でくるんだ柏餅と長細い団子をササの葉で包み,
イグサで縛った粽を供える。現在,このようなカシワの柏餅とササの粽が一般的であるが,
柏餅や粽をつつむ植物に地域性や多様性は存在しなかったのであろうか。
昭和初期の食文化をまとめた文献をもとに,その当時の柏餅と粽を調べてみた。すると,
驚いたことに柏餅と粽の多様性は非常に高く,カシワの柏餅もササの粽も主流ではなか
った。

 
  (写真:かしわもち)
                     
                                         (写真2:ちまき)

 柏餅ではサルトリイバラを用いた例が多く,その他コナラ,ホオノキ,アカメガシワなどの
多様な植物が,粽では日本海側はササ,太平洋側ではヨシ,ススキ,チガヤなどの様々
な植物が用いられていた。カシワを除いて柏餅も粽も各々の地域の里地・里山に生育す
る植物を利用して作られていたことになる。100年も経過していないのに,柏餅と粽の多
様性が失われたのは地域の食文化が大切にされなくなったためであろう。
江戸型のカシワの柏餅が全国に広がったが,その柏餅のカシワも中国からの輸入である。

                           服部 保(自然・環境再生研究部)

今の時期、ひとはくに来るともれなく聞くことのできる鳥の声があります。
「ひーぴょりぃ ぴぃ」と朗らかな声で鳴くこの鳥は、『イソヒヨドリ』です。

ひとはく前のサンフラワーの屋根の上でよくさえずっています。イソヒヨドリはなわばりを持
つので、このあたりで見られるのはたいてい同じ個体です。彼♂は、時々はエントランス
前の国旗ポールのてっぺんや、ウエルシアの屋根でも鳴いてみたりします。それから、エ
ントランス前の芝生の上で、歩いたり、走ったりしながら昆虫などのエサを捕っています。
夜に博物館に来られる方はあまりいないでしょうが、実は夜にも鳴いているのです。
静かな住宅街に明るい声が響き、逆にちょっと物悲しい雰囲気を感じさせます。

<写真>ひとはくの彼。2008年4月13日。

これほど必死でさえずっている理由のひとつは、自分がここにいるのでなわばりに入って
こないようにと他のオスに警告するためです。
もうひとつの理由は、近くにいるメスの気を引くためです。オスの声に引かれたメスは、オ
スを吟味してつがいになるかどうかを決めます。メスに気に入られれば、巣を持ち、一緒
に子育てします。去年はおそらく、ウエルシアの屋根の隙間に巣を構えていました。ひと
はくでは、6月になると巣立ったヒナを連れた親子を駐車場のあたりで見ることができます。


<写真>巣立ったばかりのヒナ。おぼつかない感じ。2007年6月。

ひとはくにお越しの際は、じゃましない程度に彼の生活を観察してみてください。
今年も無事につがいがつくれるかな。遠くから温かく見守ってくださいね。

良い写真がないので、八木先生の記事をご参照ください。たぶん“彼”です。

遠藤菜緒子(自然・環境マネジメント研究部)

26日に行われたG8環境大臣会合開催記念シンポジウム「アジアからの発信 人と自然の共生のみちをさぐる」の国内外からの講演者を交えて、現地観察会を行いました。

観察会では、川西市一庫に日本が誇る里山を見学に行きました。この地域の山をよく見ると高さの異なる林分がモザイク状に分布しています。これは、山の斜面に植林されたクヌギを8〜10年おきに伐採しているためです。毎年、伐採する範囲を替えていることによって、ひとつの地域にさまざまな林齢のクヌギ林が混在するようになるのです。こうした変化にとんだ環境は、生息環境の異なる動植物たちが同所的に存在することを可能にし、ゆたかな種の多様性を生み出すと考えられています。

一庫の里山 伐採直後の林

一庫の里山。様々な林齢の林がモザイク状に分布している。

伐採された直後。殺伐とした風景に見えますが、数年たつと再び立派な林に育ちます。

伐採されたクヌギは、一庫炭の原料として用いられます。山の土地はたくさんの方によって小区画づつ所有されているそうですが、この地域では炭焼きをされる方はお一人だということです。木の伐採はその方のみがおこなっています。このことによって、持続可能な森林資源の利用が可能になっているのです。

解説を聞かれるゲストのみなさま

インド、インドネシア、韓国など海外講演者からも熱心な質問が飛んでいました。今も生き続ける里山の姿を堪能していただけたでしょうか。

G8環境大臣会合にさきかげて、環境省とともにひとはくが主催して標題にあ
る国際シンポジウムを開催しました。

  
(桜井環境副大臣)
  
  

(井戸兵庫県知事)
 
桜井環境副大臣や井戸兵庫県知事もお見えになりました。


「里山」に焦点をあて、里山と地域のかかわり、文化としての里山、兵庫県の施策や
アジアの里山など具体的な事例紹介が行われました。



(パネルディスカッション)
その後、岩槻館長のコーディネイトによるパネルディスカッションが行われました。


(会場のようす)
400人を超える方にご参加いただき、立ち見が出るなど盛況でした!


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キビヒトリシズカ(センリョウ科)

春先に白い花を咲かせるヒトリシズカの仲間。淡路島、小豆島、岡山県、九州北部の瀬戸内海に分布し、朝鮮、中国にも分布する多年草。兵庫県ではレッドデータブックのBランクに指定されている。篠山で栽培したものを撮影。

藤井 俊夫 (自然・環境再生研究部門)

4月23日午後5時30分からNHKラジオ第一放送(666KHz)にひとはくの池田研究員
が出演しました!


(閉館後の恐竜ラボで)

収録場所は、20日にオープンしたばかりの「ひとはく恐竜ラボ」お昼に30分ほど、NH
Kラジオのリポーターと打ち合わせをして、いざ本番。
池田研究員は事前にあれこれ話すことをメモってましたが、本番にはメモも見ることな
く、ラボの魅力を語っていただきました。
ラジオで池田研究員の姿が見れなくて残念!
池田研究員の収録様子です。


(本番中〜)

「めったに見ることの出来ない、化石クリーニング作業を身近で見てください。」とのこと
でした。

今朝、三田市大原にある田んぼでシュレーゲルアオガエルの鳴き声を聞きました。今年、初めての鳴き声です。ピキピキ、コロコロ♪といった感じで、木琴をたたいているような軽やかな鳴き声です。昨日からの暖かい雨で、冬眠から完全に目覚めたのかもしれません。アマガエルによく似ていますが、よく見ると違う顔をしています。どこが違うか写真で見比べてみてくださいね。

シュレーゲルアオガエル アマガエル

シュレーゲルアオガエル

アマガエル


これから、いよいよたくさんの両生類が活動を始める季節に入ります。ニホンアマガエル、トノサマガエル、ヌマガエルなど、いろいろなカエルたちの鳴き声を聞き分けられると楽しいですよ。

田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)

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4月1日付けで研究員として、
ひとはくに加えていただきました、
山崎義人です。


環境計画研究部門において、
まちづくりやむらづくり等を通して、
地域社会と地域環境の持続的な関係を、
みなさまと一緒に考えていけたらと
思います。


環境学習やまちづくり学習なども
今後、展開していけたらと思います。

よろしくお願いいたします。

春といえばサクラ。
では、サクラといえば何でしょうか。たぶんソメイヨシノを連想される方が圧倒的に
多いのではないでしょうか。ソメイヨシノは、オオシマザクラとエドヒガンの自然交
雑または人工交配によって生まれた園芸品種であり、江戸時代中期〜末期に誕
生したと言われています。種子はできても正常に育たないため、挿し木や株分け
など栄養繁殖的な方法でしか増やすことができません。ですから、ソメイヨシノは
いろんな地域に植栽されていますが、実はそれらは遺伝的に全く同じもの、要す
るにクローンなのです(ご存知でしたか?)。
 
   
  
さて、話は突如かわって、ここからが本題です。ソメイヨシノは園芸品種ですが、
日本にはいろんな種類の野生のサクラが生育しています。このうち、今回は兵庫
県に自生する代表的なサクラ(バラ科サクラ属)をご紹介します。ソメイヨシノの花
見も楽しいですが、野生のサクラの花見もなかなかおつですよ。


1. エドヒガン
ソメイヨシノの母種。本州・四国・九州に広く分布していますが、兵庫県では大変
珍しく、兵庫県版レッドデータブックのCランクに指定されています。自生地は限ら
れていますが、妙見ケーブルや一庫ダムの周辺では比較的多くみられます。
花期は4月上旬〜中旬です。


2. ヤマザクラ
 県内各地の里山で普通にみられます。展葉と同時に花を咲かせるのが特徴で、
褐色の若葉と淡紅色の花の調和がたいへん優美です。
花期は4月上旬〜下旬です。


3. カスミザクラ
 県内に広く分布していますが、なぜか淡路島ではほとんどみられません。ヤマ
ザクラと同じく展葉と同時に花を咲かせます。ただし、若葉は黄緑色で花は白色
です。
花期はヤマザクラよりもやや遅く、4月下旬〜5月上旬です。


4. キンキマメザクラ
 本州の日本海側(兵庫県では但馬地域)を中心に分布し、蛇紋岩地帯に多いと
いう特徴があります。樹高は低く、5m程度にしかなりません。3月下旬〜4月上旬
に淡紅色の花を下向きに咲かせます。花は少なくて迫力に欠けますが、何ともい
えない風情があります。


5. ウワミズザクラ
ヤマザクラやカスミザクラに比べると数は少ないのですが、県内に広く分布してい
ます。サクラらしくないサクラで、花期(4月中旬〜下旬)になると、新しい枝の先に
総状の花序を出し、そこに白色の小さな花を数多くつけます。
その姿はまさに「白いブラシ」です。


                           石田弘明(自然・環境再生研究部)

春の虫

2008年3月29日

春の虫といえばギフチョウです.だいたいソメイヨシノが咲く時期に成虫が現れ
ます。早春限定でみられる事に加え、姿も美しく、それなりの生息環境が保た
れた場所にしか現れない事も人気の理由でしょう。ギフチョウは里山の虫です
が、山奥にも春の虫はいます。

ブナ林の代表的な春の虫は瑞々しいブナやミズナラの葉に見られるルリクワ
ガタの仲間でしょうか。ブナの葉は夏になると硬くて色も濃くなりますが、展開
直後は柔らかく、毛が多くモケモケです。人間が見ても美味しそうだったりしま
す。虫はそのような賞味期限にうまくシンクロして出現します。ノミゾウムシの
仲間も春は早めに現れ、展開しつつある葉に産卵します。
穴場はカエデの花です。あまり目立ちませんがカエデの仲間は大量に花を咲
かせます。遠目には樹全体がほんのり赤く見え、近づいて注目すると、ちゃん
と花が咲いています。そして蜜と花粉目当てに小さな虫がわんわんたかって
います。ハナアブやカメムシ、翅のあるアブラムシ、小型のカミキリ、ヒラタハナ
ムグリなど、虫だらけ。虫を食べる虫も来ています。中には「カエデの花で採れ
るがその他の生態は不明」というような謎の虫もいて、その虫と人類の接点は
今のところ春のカエデの花だけだったりします。

晩春に多い虫もあります。最近は「養老虫」として知られるヒゲボソゾウムシの
仲間がそうです。これもギフチョウなみに環境を選びますが、特定の植物との
つながりは弱く、郊外の針葉樹の混じった広葉樹林ならたいてい何種か見ら
れます。いる所にはワンサカいて、緑色に輝く軽快な姿がそこらじゅうに見られ
ます。
森から湧き出すように現れ、梅雨前には姿を消します。

(自然・環境評価研究部 沢田佳久)

芽吹きを待つカシワノミゾウムシ


比較的ハデなハウチワカエデの花

厳しい寒さから一転して春本番の暖かさになりましたね。
早春にだけ現れる虫たちも、順調に出てきているようです。

晩秋から早春にかけて現れる「キリガ」と呼ばれる蛾のなかまがいます。
やわらかな毛並みや上品な色彩から、人気の高い蛾です。キリガには、晩秋にだけ現れるもの、晩秋に現れてそのまま越冬し早春にかけて活動するもの、早春にだけ現れるものがあります。(※1)

JR「T田尾」駅は、山間にあって、灯火にいろんな蛾が飛んで来ることで、わりと有名な駅です。2008年3月16日(日)、キリガの採集に訪れた少年たち(※2)のようすを観察しました。



改札前。「二匹のディスタンス」(※3)風に、ならんでもらいました。かわいいでしょう。左:スギタニキリガ、右:スモモキリガ。


階段でしゃがんでいるのは、気分が悪いからではありません。蛾は地面に落ちていることが多いです。珍品が無惨に踏まれていて、ああ、なんてことを・・・と思うことあり。


蛾は、天井にはりついていたり、すき間にいたりします。ちょっとお行儀悪いですが、隅々まで見ることは重要です。


ええもん採れましたかー? 夜はさすがに寒いっすねー。という感じ。


スギタニキリガ 早春だけに現れる、キリガの中では大型の種類。普通種だけど、思わず見とれる美しさです。格調高いっすよー


自転車置き場の地面に落ちてたシロトゲエダシャク。メスは翅がない「フユシャク」と呼ばれる蛾のなかまです。フユシャクの中では最も遅く現れる種で、3月に見られます。薄い翅とふさふさのアンテナ(触角)が上品。


※1、3 「共生のひろば」第3号に掲載の「宝塚市武庫川渓谷と西宮市甲山のキリガ相」「二匹のディスタンス」を参照下さい。(現在印刷中ですので、配布およびホームページでの公開はしばらくお待ち下さい。)

※2 ひとはくのセミナー「ユース昆虫研究室」現役および卒業生(テネラル)の人たちです。ユース昆虫研究室オフィシャルサイトはこちら。過去のようすがごらんいただけます。セミナーはこちらからお申込いただけます(中学生限定。〆切:4月1日です)。

キリガの採集についてさらに関心がある方にはこちらが超おすすめです。


自然・環境評価研究部 八木 剛 でした。

第2次発掘で見つかった化石を周囲の岩盤ごと切り出し、セッコウで固めて
大小9つ塊にした後「プラスタージャケット」で覆って保護し、クレーンで吊り
上げ、トラックに載せ搬出しました。
そのプラスタージャケットの1つがひとはくのエントランスにやってきました!
エントランスに置いてあるのは、9つのうちの2番目に大きいものです。
4月20日(土)オープン予定の化石クリーニング施設「ひとはく恐竜ラボ」に
移され、慎重に岩石から取り出す作業が進められますので、さわることが
出来るのはそれまでになります。

「ひとはく恐竜ラボ」では、作業のようすを間近に見ることができるようになっ
ています。



(プラスタージャケットはセッコウをはがして、化石の取り出し作業をします。)




この機会にひとはくに来て、中に化石が入っている、このプラスタージャケット
をさわってみてください!


(エントランスホールに置いてあるプラスタージャケット)

滅多に体験出来ませんよ。
ただし、上に乗ったり、乱暴なことをするのはやめてくださいね。
※ 衣服が汚れるかもしれません。 ご注意ください!

工事のお知らせ

2008年3月 2日

4Fセミナー室付近の工事がはじまりました.
で工事中の貼り紙を見ると,なんとオトシブミさん登場! 葉を巻いている途中らしく,まさに「工事中」です.
よく見るとチョッキリさんのような気もしますが.

(昆虫担当 沢田)


※博物館は通常通り営業しています。

「共生のひろば」

2008年2月29日

人と自然の博物館では毎年2月11日に、各地域でひとはくの研究員と連携して様々
な活動を行っているグループや個人による日頃の研究や活動成果の発表の場とし
て、「共生のひろば」を開催しています。


一昨年に始まり、今年で3回目となりました。発表の数は年々増加して、今回は口
頭発表が19件、ポスターや作品の展示などによる発表が26件にもなっています。
参加者数も一般の聴講者を含めては200人を超えるほどになりました。昨年までは
博物館4階の大セミナー室で大勢の立ち見に囲まれなが発表が行われていたので
すが、今回は参加者のさらなる増加が予想されたため、思い切って会場をホロンピ
アホールとしました。そのせいか聴講者もゆったりと発表に集中することができたよ
うです。


発表会終了後に行われた茶話会では、特に優秀な発表に贈られる館長賞が口頭
で2件、ポスター・展示で1件、ユニークな発表に対して贈られる名誉館長賞が口頭、
ポスター・展示各2件に贈呈され、多くの参加者の拍手を浴びていました。

                             古谷 裕(自然・環境評価研究部)

第3回共生のひろば当日の様子

2月22日博物館にはばタンがやってきました。


企画展示室にて
はばタン「ねぇねぇ、秋山先生。クリプトガミック・ボタニーってなぁに?」
秋山研究員「隠花植物といって花の咲かない植物なんですよ。」
   
    
    


高橋研究員が収蔵庫を案内しました。
はばタン「シカの剥製だ〜」


    

化石工房前
ひとはく博士「古谷研究員、肉眼で見えない化石の研究ですね。」


    
 
化石のレプリカづくりにはばタンとユミお姉さんが挑戦。
はばタン「春名先生、完成しました!」
春名先生「はばタン、うまく出来たね。」

   
 
夢のコラボ!「ひとはく博士とはばタン」

     
         

     
                 はばタン、館内見学中♪     

     

はばタン「フロントスタッフの高瀬さん〜1階を案内してください〜」
高瀬さん「大昔の生きものの化石がたくさんあるよ。
      はばタンが知っている化石はあるかな?」
    


はばタン「博物館、楽しかった〜。日記をつけよう」

この様子は、3月1日(土)午後5時45分〜6時の「はばタン便」で(サンテレビ)
放映されます。
みなさん是非見てくださいね〜。

研究員の休日

2008年2月27日

「氷ノ山彷徨」 

・土曜・日曜とお仕事に専念して、月曜日にかける。
・2008年2月25日(月)3:00起床、3:30出発。篠山小雪道路凍結真っ白。舞鶴道真っ白。
・豊岡道雪横殴り、トロトロ40km、和田山雪。若杉峠雪、戸倉峠雪激しい。
・山女魚茶屋の引き込み林道が除雪してない。仕方ない、国道29号の膨らみに駐車。
・山女魚茶屋までの国道、融雪機全開、こんなアホナ、横からシャワーや、雪壁で避けられない。
・跨ぎ飛び越え、ほうほうの態で山女魚茶屋へ、閉鎖のよう。
・土日のトレースがあるはずと期待してたけど、全くない、へこんでもない。これは無理かも。積雪2mに新雪50cmほど。
・雪は降り続く。6:00夜明けとともに出発。ラッセル膝、雪質は軽い軽いパウダー、気温マイナス五度。
・7:00屈曲部、9:30峠林道はずれ尾根へ。雪は小止み、単独膝ラッセルでは行きつかんだろう。





・10:30に1300m台地に到着、薄日が差したり、ガスに入ったり小雪。前方三の峰は真っ白。
・笹も潅木も全くなし、いつも出来ている難儀な風紋もなく、硬雪の上に20cmのパウダー。
・11:45三の峰着、氷ノ山はまだ遠い、ガス薄日小雪、視界はまずまず、GPS順調。どうするか。
・決行、鞍部まで直ぐ。快調に鞍部の雪庇を巻き、ピークを巻き。
・13:00山頂着、扇の山が前方に、鉢伏スキー場が眼下に。薄日寒いガス・小雪から晴れだす。
・13:30シールを外し出発、あっという間に鞍部。シール付け、登り返し。
・14:30三の峰・避難小屋に戻る。スノーボーダー二人が若桜スキー場から。
・直ぐに出発、シール外す。真っ白の台地を一直線、ヒヤー最高、パウダー20cm。体感時間10秒。



・14:40ブナ林到達。15:10林道に出る。ここからが誤算、雪の表面が凍って抵抗となり滑らん。
・林道30分の心つもりが、一時間以上を要す。
・16:30山女魚茶屋、16:45車帰着、天気晴れ。
・身体を苛めてくたくたで快調、我が家でのエビス大ビンビール二本が沁みこむ。最高の「氷ノ山」でした。
・氷ノ山の肩に少々いびつなシュプールが。登山靴ジルブレッタ。プラブーツでは恐らく行き着かんでしょう。
・山スキーの真髄は「直滑降」にあり、三の峰滑降は痛快であった。

田中哲夫(自然・環境マネジメント研究部)

2月17日に今年度3回目となる(1回目と2回目は11/11と12/23に実施しました)
ひとはくサイエンスショーを実施しました。
当日のブースの様子をご紹介いたします。


電気のしくみを理解しよう(関西電力株式会社 玉置先生)


    


「うわ〜出来上がったミカン食べたいよ〜」
缶詰のミカンに挑戦!(柏原高校 尾松先生)

     
 

可愛いひな人形が出来ました。
まゆ玉でつくるひな人形(宝塚高校 篠谷先生)

       


    
牛乳パックで挑戦!逆さビデオカメラづくり    公園模型をつくろう
(ひとはく 赤澤研究員)               (ひとはく 嶽山研究員) 


      



アンケート回収してま〜す。(本部)

             
   

切っても切ってもプラナリア(有馬高校 大林先生)

            

すご〜いっ。聞き応え十分の音楽隊!
ロボット音楽隊 (ピーエルオートテック株式会社 田口先生)
   
    
前回の2回とは異なる内容で実施。
1,000人近くのお客様にご来館いただきました。
来年度の開催は、2月15日(日)です。
詳しくはホームページもしくは、生涯学習課サイエンスショー担当まで。

 「みんな好きな者ばっかり集まってますから」と、西宮市から小学校の生活科研究部
のベテランの先生方8人がひとはくに集合。

2007年11月13日、理数ワンダーランドで「つくって遊ぼう」のブースを開設されました。
折り紙が、時間がたつと勝手にむっくり起き上がる「むくむくムックリ」や「紙とんぼ」「ス
トロー笛」「割り箸てっぽう」「動く車」など盛りだくさんのメニュー。
集まった子どもたちや童心に返った大人が「うぁ〜」「へぇ〜」と大騒ぎ。でもそれ以上に
パワフルに、満面の笑顔で工作をエンジョイされる先生方の方が印象的でした。
  

                      春名 潤一(生涯学習課 指導主事)

 兵庫県生活衛生課によると兵庫県で最も多いキノコ中毒は「ツキヨタケ」によるものだそうです.
ツキヨタケは夜光るキノコとして有名ですが,昼間はシイタケ風の茶色いキノコで,一見食べられそうです.
ツキヨタケ上面ツキヨタケ下面
ツキヨタケの上面(写真左)とツキヨタケの下面(写真右).大きさ12cm位だった.三川山で撮影(クリックすると写真が大きくなります).

 上の写真は典型的なツキヨタケを撮影したものですが,たまに上面の色(=カサの色)がかなり薄く,黄土色のツキヨタケも見かけます.そんな個体はムキタケという食べられるキノコにとてもよく似ています(大学生の頃,私も危うく食べてしまうところでした).ムキタケとツキヨタケは混生することもあるので,とにかく素人判断で食べたりしないでくださいね.

 兵庫県生活衛生課のホームページに「食べてしまった時の対処法」「中毒の予防法」「毒キノコの紹介」」掲載されています. 是非見てみてください.
→毒キノコによる食中毒について(兵庫県生活衛生課のページ)

 また,今週土曜日(2007/2/23)から開催される企画展「クリプトガミックボタニー」ではツキヨタケのフリーズドライした実物標本が展示されています.この企画展は,花の咲かない植物の多様性や面白さを紹介したものなので,特に「有毒/無毒」の視点ではキノコを紹介していませんが,ツキヨタケの大きな特徴である「ツキヨタケを切断したときに現れる柄の黒いしみ」を見てもらうことができます.
→企画展「クリプトガミックボタニー 隠花植物の不思議な世界」
是非お越しください.

布施静香(自然・環境評価研究部)

 企画展「クリプトガミック・ボタニー」に登場するキノコついて紹介します。

まずキノコの形をイメージしてみてください。
一番簡単なのは椎茸やシメジのような形でしょうか。傘と柄があって、傘の裏に
はヒダがあって、ヒダから胞子が出る、大体そんな形ですね。
しかし、舞茸を見てください。胞子が出てくるはずの“ヒダ”がどこにもありません。
実は舞茸はヒダのかわりに管孔(かんこう)と呼ばれる穴がたくさんあり、そこか
ら胞子を出しているのです。

キノコには面白い胞子の出し方をするものがあります。例えばキヌガサタケの胞
子は臭い粘液に混ざっています。キヌガサタケが成熟すると臭い粘液がドロリと
出てきて、蝿が群がります。胞子はその蝿によって運ばれて行くのです。また、
チャダイゴケの仲間はコップ状の体の中に碁石のようなものが入っています。こ
の碁石は胞子の塊で、雨がコップの中に落ちることで弾き出され、散布されると
考えられています。他にも体の中から胞子を噴き出すキノコなどがあります。


(★チャダイゴケの仲間)

 キノコの中には面白い生活を送るものもいます。その一つが冬虫夏草です。
冬虫夏草は生きた虫の体に寄生して生えるキノコの総称です。かつて「冬は虫で
夏は草(キノコ)になる」と考えられていたため、このような名前がつけられました。
昆虫の口や、呼吸をする気門といった部分から菌が入り込み、体液によって移動
しながら脂肪組織やタンパク質を分解して成長します。やがて昆虫が死に、体中
に菌糸を張り巡らせます。 充満した菌糸体は成熟し、昆虫の外皮の弱い部分を突
き破ってキノコ(子実体と呼ばれる部分)を伸ばすのです。

企画展では、キノコの標本や拡大模型を展示しています。
ちょっと異様で面白い生物の世界を楽しんでください。


(★冬虫夏草アリタケの拡大模型)

自然・環境評価研究部 布施 静香

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企画展「クリプトガミック・ボタニー〜隠花植物の不思議な世界」
 開催期間 2月23日(土)〜8月20日(水)
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企画展「クリプトガーミック・ボタニー 隠花植物の不思議な世界」のセミナークラブ会員向けプレビューが行われました。
多数の会員が来られ、研究員の解説に耳を傾け、写真を撮ったり、アンケートに意見を書いたり、熱心に見学されました。

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クリプトガーミック・ボタニーという言葉は「隠花植物学」といわれ、コケ植物、シダ植物、藻類、キノコなど花の咲かない植物を研究する学問のことです。
会場にはコケや菌類の美しい写真、キノコのフリーズドライ実物標本、冬虫夏草の拡大模型、巨大コンブとワカメ、キノコ染めの作品など、おもしろいものがたくさん展示されています。

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       アシナガヌメリ           トガリアミガサタケ          ワカメ

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  冬虫夏草(アリタケ)       マツバラン             キノコ染め

隠花植物の色や形には、花の咲く植物とはまた違う、独特の美しさ、不思議な生活様式などがあります。
2月23日から一般公開いたしますので、皆様ぜひおいでになって、不思議と美の世界をご覧ください。

                               高橋 晃(企画調整)

今日のひとはくは「共生のひろば」の発表者でいっぱいになりました。

「共生のひろば」というのは、幅広い年齢層や県内各地の個人あるいはグループが、地域の自然や身の回りのことを調べたり、活動してきたことを発表する場として、年に1回、2月11日に開催しているものです。
第3回目の今年は、参加者が多くなったので会場をホロンピアホールに移して行われました。150名以上来られたのではないでしょうか。口頭発表の発表者のなかには、朝、会場をみて驚かれた人も居ましたが、皆さん落ち着いて発表されました。

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発表者は就学前の小さな子から小・中学生、高校・大学生、主婦、さらにはお仕事をもっている現役の方から70歳を過ぎた高齢者の方まで幅広く、したがってテーマも本当にさまざまです。
口頭発表が19題、ポスター発表が26題あり、ポスター会場ではポスターというよりショーウィンドウの中の展示のようなものもあり、たいへんカラフルで楽しい展示が出来上がりました。

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発表会の終了後はひとはくサロンで茶話会が催され、発表者やグループの人たちに館員も混じって交流しました。気の早い人はもう来年の調査をどうするか、という話題で盛り上がりました。皆さんとても元気で活力がみなぎっていました。

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最後に、今日の発表のなかから優秀な発表として次の3題に館長賞が贈られました。
「亜熱帯性の蛾イチジクヒトリモドキの兵庫県姫路市における発生状況:占部晋一郎(テネラル)」(口頭)
「有馬富士公園湿地ゾーンにおけるインタープリテーションの提案:大根裕士ほか(淡路景観園芸学校・神戸学院大学)」(口頭)
「いのちの宝庫・湿地:西村朱吉史(平成19年度湿地管理に関する勉強会)」(ポスター)

そして次の4題にユニークな発表として名誉館長賞が贈られました。
「網を持って逆瀬川へ行こう!家族で燃えたミヤマアカネ・マーキング2007:清水知子ほか(あかねちゃんクラブ)」(口頭)
「run♪run♪plazaが拓くジュニアナチュラリストの未来:小西真弓(run♪run♪plaza)」(口頭)
「空木という名の植物 茎の中は空洞か?:西野眞美(植物リサーチクラブ)」(ポスター)
「鳴く虫マップ2007 神戸市北区道場町日下部の有野川周辺:宮武美恵子(鳴く虫研究会「きんひばり」)」(ポスター)


「共生のひろば」は来年度も同じ日、2月11日(祝)に開催します。参加してみたいと思われる方は、とりあえず当館や県下各地で行っているセミナーや観察会、イベントなどに参加して研究員に声をかけてみてください。新しい世界を知るきっかけが必ず見つかると思います。

                                  (高橋 晃・企画調整)

博物館近所のサギの集団繁殖地に、第一陣のアオサギがやってきました。

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アオサギは、日本に普通に見られるサギです。日本で繁殖するサギの仲間では最も大きく、翼を広げると160cmにもなります。兵庫県では1年をとおして見られますが、繁殖期が終わると集団繁殖地では見られなくなります。冬の間どこかへ行っていたサギ達は、繁殖期を迎えて集団繁殖地に徐々に集まり、ここで夏まで子育てをします。

まだまだ寒い毎日ですが、春の気配が近づいてきていることを感じました。

遠藤 菜緒子 (自然環境マネジメント研究部)
参考:ひとはくリサーチプロジェクト『鵜サギコロニー』

今日は臨時休館中最後のイベントである避難訓練、消火訓練がありました。

9時10分にサロンから出火したという想定で、職員は避難誘導・搬出警護・救護・消火と各班に分かれて行動し、館から外のエントランス前に集合しました。

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消防署職員の説明に続いて消火器による消火訓練が行われ、何人かの職員が実際に消火器を操作して消火するというものです。
日頃したことのない操作に少し手間取る場面も見られましたが、みなしっかりとレバーを握り、消化剤を巻き上げながら火に立ち向かいました。

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館では火災等がないように十分気をつけていますが、万が一の際に慌てないよう実地訓練をしています。皆さんも乾燥している冬の季節ですから火元には十分気をつけてくださいね。

博物館はこの行事をもって臨時休館を終わり、明日からふたたび開館します。
寒い時期ですが、館内ではいろいろ楽しい催しをいたしますので、皆様お誘いあわせて 「ひとはく」へおいでください。
                            (企画調整 高橋 晃)

デパートの植え込みの中にスキミアが入っていました(中央の赤いつぼみの植物)。
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スキミアは、最近お花屋さんでよくみかけます。
これは、もともと、日本のミヤマシキミ(変種にミヤマシキミ・ツルシキミなどがあります)という植物です。

野生のミヤマシキミ(京都・音羽山)
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雌花と雄花
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江戸時代の終わりにヨーロッパに持って行かれて、園芸界で大人気になりました。

ヨーロッパで描かれた絵("Revue Horticole" p. 311, 1874年)
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イギリスなどでは、生け垣に使うそうです。
日本での観賞の仕方とはずいぶん違っていて驚きます。

野生のミヤマシキミの花は、4月頃、六甲山や篠山で見られます(秋の赤い実もきれいです)。

(自然・環境評価研究部 福田知子)

 今年の1月,兵庫県内でチョウセンアサガオによる食中毒が発生しました.
兵庫県生活衛生課の担当者のお話によると,畑から引き抜いた根を使って「きんぴらごぼう」を作って食べた方が,約30分後にめまいなどを発症し,以後瞳孔拡大,頻脈,幻視等の症状を呈して,入院されたということです.

 チョウセンアサガオの根は確かにゴボウに良く似ています.観賞用に植えられたチョウセンアサガオがいつの間にか近くの畑に逸出し,運悪くゴボウ畑に入ってしまうと,これはなかなか厄介です.チョウセンアサガオは有毒植物として有名で,花が咲いているときは決して間違わないですが,冬など地上部が枯れている時期は注意してください.

 兵庫県生活衛生課のホームページに詳しい記事とチョウセンアサガオとゴボウの違いが掲載されています. 是非見てみてくださいね.
→有毒植物による食中毒について(兵庫県生活衛生課のページ)

布施静香(自然・環境評価研究部)

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ケチョウセンアサガオの花(写真左)と根(写真右).チョウセンアサガオと同様,ケチョウセンアサガオも,食中毒を起こす植物です.最近はケチョウセンアサガオもよく栽培されています(撮影:鈴木武@ひとはく).

チビクチキウマ

2008年1月24日

 昨年5月に兵庫県初記録となるコオロギの仲間を篠山で採集しました。名前はチビクチキウマ。カマドウマ(竈馬:昔の台所の竈周辺に住んでいたので、この名前がある)の仲間で、森林の朽木などで見つかることが多く、体長が2cmと、この仲間では比較的小さいことから名づけられました。2003年に石川均氏によって学名が記載発表された新種です。原記載によると、従来の分布は本州(神奈川、長野、山梨、静岡、大阪)、九州(福岡、宮崎)から知られており、日本固有種。兵庫県からは生息が予想されていましたが、初記録となります。標高500-1,200mの森林に生息し、雌の産卵管が短く、上によく曲がるのが特徴です。5月23日に、ささやまの森公園内で植物調査中に1雌が採集されました。カマドウマ科は日本から80種が知られており、翅が退化し、後脚が発達するのが特徴で、体色も朽木や落葉に似ているものが多く、見つけるのが難しい昆虫です。
 日本にはバッタ、コオロギ、キリギリスの仲間が500種以上も生息し、近年の研究の進展により、その全貌が明らかになりつつあります。みなさんに馴染みの深いキリギリスもヒガシキリギリスとニシキリギリスの2種類に分けられています。

藤井 俊夫(自然・環境再生研究部)


 写真は2枚とも5年ほど前に公園内で撮影されたチビクチキウマの雄成虫(撮影:太治庄三)。

ひとはくオリジナルの大きなスクリーンで動く紙芝居、デジタル紙芝居。
新作『コウちゃんの60日間』を上映いたします。

コウノトリは60日間で巣立つと言われています。
主人公、コウノトリのコウちゃんの誕生から巣立ちするまで、コウノトリの親子が、
お互いにどのように接し、成長してゆくのかを描いたあたたか〜い物語です。

この作品は、フロントスタッフの全て手作り作品。
イラストは松田沙耶香さん。
ストーリーは松田沙耶香さん、笹山由利子さん、水間さ梓さんの3人で作りました。

水間:「アニメーション処理に力をいれましたので、そこにも注目していただければ」
笹山:「コウノトリをもっと身近に感じていただければ」
松田:「コウノトリの親子がお互いを想って成長していく姿を描きました」
と制作者の3人。

是非、ご覧ください!


 
(デジタル紙芝居より:コウちゃんの誕生と巣立ちのシーン)

デジタル紙芝居 『コウちゃんの60日間』
上映期間 : 2月末まで
上映時間 : 毎日2回  ・11:00〜11:15 ・14:30〜14:45
上映場所 : 3階アースシアター


(写真:発掘作業のようす)


(写真2:三枝研究員と池田研究員)

1月18日(金)、第2次発掘作業中にカルノサウルス類と見られる獣脚類の歯が
発見されました。この歯の長さは3.5cm以上、幅は1.5cmぐらい。
発見者は村上喜利さん。(77歳・丹波市山南町青田在住)

村上喜利さんは、発掘現場に見学に来られた方への案内ボランティアもされてお
り、見学者の方に恐竜の歯の説明もしていたそうです。そのため、自分が発掘作
業をしているときに「もしかしたら、歯が入っているかも?!この石は大事にしなく
てはいけない!」と感じたそうです。
「なんとか見つけたいという気持ちで作業していたが狙ってやれるもんじゃない。
これで励みができた」

「1次発掘も参加させてもらったが、みんなに迷惑をかけんうちに自分で定年を決
めよう。2次の発掘は参加するのを止めよう」と思っておられたそうです。しかし、1
次発掘の仲間から「やろう!まだやれる!」と誘われ、第2次発掘作業に参加。


(写真3:記者に囲まれた村上さん)

「発掘のメンバーは、とてもいい人たちばかりで楽しい」と大勢の記者に囲まれ笑
顔の村上喜利さんでした。

隠花植物の世界へ

2008年1月20日

人と自然の博物館企画展 
 「クリプトガミック・ボタニー〜隠花植物の不思議な世界」
 開催期間 2月23日(土)〜8月20日(水)

 シダ,コケ,菌類,藻類など,花をつけない隠花植物にもたくさんの種類が
あり,私たちの生活に深く関わっています.このような隠花植物の美しく不思
議なかれらの姿を、多角的に紹介するのが今回の企画展のねらいです.


(写真:兵庫県で見られる隠花植物たち)

キノコ染めや食品,園芸,アクアリウムなど,私たちの生活との関わりについ
てもやさしく紹介しています.企画展のために新たに撮影されたビデオには,
小さな体に秘められた予想外の激しい動きなどの特選映像が満載です.
これまで気づかなかった不思議な自然の世界をぜひご覧ください.


(写真2:「窟屋の金水(いわやのきんすい)」藻類ヒカリモ)

 また、企画展開催期間中に,以下の講座・イベントが開かれます。
いずれも入館料のみ必要となります。

●企画展講座「こけ・しだ・きのこ その不思議と美の世界」
2008年5月11日(日曜) 午後1時半〜3時半
定員80名
会場:人と自然の博物館4階 大セミナー室
申し込み方法:氏名、年齢、住所、連絡先をご記入の上、「企画展講座受講
希望」と明記して、はがき、FAXまたはEメールでお申し込みください.

●ギャラリートーク 毎月第三日曜 14時〜14時半(事前申し込み不要)
 展示制作を手がけた研究員が企画展示の見どころをわかりやすく解説します.


自然・環境評価研究部 秋山 弘之

ひとはく2008

2008年1月20日

ひとはくへ来たことがありますか?ひとはくのイベントに参加したことがありますか?
もし、あなたがひとはくを名前でしか知らない人だったら、あなたはだいぶ損をして
います。

2007年のひとはくは恐竜化石でテレビや新聞に度々紹介されました。まだ人の祖
先のかけらもなかった1億3、4千年前に、日本列島をノッシノッシと歩いていた巨大
な動物が、化石のすがたで語りかけてくれるのです。すばらしい機会です。

化石で知名度を上げましたが、ひとはくのお宝はこれだけではありません。テレビや
新聞が知らない楽しみを発見するのはあなた自身です。ひとはくは誰でも楽しめる材
料を山ほど準備して、あなたが人生を豊かにするのをお手伝いします。
ジャングルに咲くラフレシアを見ませんか?


里山の生活が失われるってどういうことか、ちょっと考えてみませんか?
日本の自然はどのような進化の結果今のすがたをとるようになったか、わたしたちの
生活がその自然とどのように共生しているか、しばらく実体験をしてみたら?

2008年は、あなたがひとはくで生きることの歓びを満喫する年であってほしいです。

人と自然の博物館長 岩槻 邦男

ツチノコ発見か??

2008年1月19日

顔

 昨年の暮に姫路市の前川さんが山道でツチノコを発見したというお電話がありました。写真を送っていただくと胴回りが太くて、全長が75cmと大物。確かに、聞き伝えられるツチノコに似ています。本州にはヘビが8種類しかおらず、体型から考えるとマムシだろうと思いました。が、マムシは大きくなっても60cm程度なので、どこか様子がおかしい点が気になりました。

前川さんのご自宅に伺い、直接確認させていただくとやっぱりマムシではありません。私もこれまで見たことがないヘビだったのですが、調べてみるとパプアニューギニアあたりに生息している“ボア”の仲間のようでした。見た目では、バイパーボアというヘビに一番似ているように思います。

頭が砕かれて死んでいた、ということですが、なぜ山道で見つかったのでしょうか。ペットとして飼いきれなくなり頭を砕いて捨てた、というのが私の推測です。最近、「リョーハ」(両爬:両生類と爬虫類)という名前が有名になるくらい、海外の両生類と爬虫類をペットとして飼うことがブームになっているようです。両生類では、ペットのカエルを捨てることでツボカビ(両生類の伝染病)が広がってしまうといった大きな問題もあります。きちっとしたマナーのもとで、生きものを飼育していただけるといいのですが。

頭胴回り

全身


田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)

 今年のメンテナンス休館は2008年1月21日(月)から2月7日(木)です。この期間はひとはくの展示はお休みです。休館中は,常設展示に積もった1年分のほこりを掃除したり,標本の燻蒸作業をしたりします。
 休館期間が明けると,共生のひろば(2/11)やサイエンスショー(2/17)など,さまざまな催しが開催されます。どうぞお楽しみに!

 博物館の開館日のカレンダーはこちら。

岩槻邦男館長による2008お正月特別セミナー「お正月をいろどる植物−ウラジロ−」が行われ、約70名の聴衆で大セミナー室はいっぱいになりました。

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ウラジロに始まり、門松やおせち料理まで、お正月に使われるさまざまな植物について、その植物の説明だけでなく、なぜ使われているのか、その理由を日本人の自然との関わり方の中で考えるというお話でした。

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葉裏の白色を尊んで使われるウラジロや、常に緑を保つ門松のマツ、古い葉から若葉へ間断なく交代するユズリハなど、お正月のおめでたさを表すのにさまざまな植物が使われてきました。日本では昔から身の回りにある植物に意味をもたせ、うまく利用するというやり方で自然とつきあってきたのです。

日本人の自然観と密接に結びついた、自然との共生のしかたの本質をつくお話でした。

                           (企画調整  高橋 晃)

 今年は「国際カエル年 −Year of the FROG−」として世界各地でカエルにまつわる色々な啓発活動が行われます。英語のホームページですが、宜しければごらん下さい(http://www.amphibianark.org/yearofthefrog.htm)
このHPの中で、キーメッセージの部分は日本語版がでています(→こちら (pdfファイル))
 今、世界中でカエルをはじめ両生類が姿を消していっている、ということが分かってきました。絶滅危惧にある両生類は世界で32%(約6000種類のうちの3分の1!)にも達するようです。これは、鳥類の12%、哺乳類の23%と比べてもとても危険な状態です。約3億年前にイクチオステガという動物が、魚類から両生類へ初めて進化したと考えられています。そのような3億年の歴史をもつ両生類が今、世界的な危機に陥っているのです。

 その理由の1番は、両生類のすみ場所が直接破壊されていることです。両生類がすんでいる湿地や池、田んぼなどは開発の対象となりやすいのです。そのほかにも、農薬の影響や、紫外線の影響、最近ではツボカビの影響(http://hitohaku.jp/tsubokabi/)が世界中で出ています。両生類は、水と陸の両方の環境がよくないとすんでいくことはできない、とても敏感な弱い生き物といえます。

 日本では、これらの影響に加えて、稲作の衰退が大きな減少理由の一つになっています。人が里山で作ってきた沢山の水田やため池はカエルたちのすみ場所にかなり貢献したはずです。川の上流部から中流部では、自然状態でそんなに大きな水溜りはなかなかできないでしょう。
 わたしたちがまず出来ることは、日本のお米を食べることだと思います。パンもおいしいですが、ご飯もシッカリ食べていきましょう。

田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)

みなさま 新年明けましておめでとうございます

人と自然の博物館は今年も1月3日から開館しています。
朝から、人と自然の会の皆さんが子供たちと一緒に遊ぼうと、“凧揚げ”、“羽根つき”、“独楽まわし”など昔ながらの遊びを準備され、大勢の親子連れの皆さんが楽しい一日を過ごされました。


凧を自分の手で作って揚げようということで、親子で作りました。子供たちよりおじいちゃんが張り切って作るという場面がみられました。簡単な凧ですがよく上がります。寒くてもへいちゃら。走り回る子供の後ろで凧が勢いよく上がっています。

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館内サロンでは羽根つきに大人も子供もみな夢中です。相当な運動量ですね。

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独楽まわしは結構難しいものです。大人は、昔遊んだ記憶をよみがえらせて張り切っています。子供たちは、一度おぼえるとすぐに上達します。

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今年の干支ネズミにちなんだ展示もやっています。

ネズミといったらハツカネズミやドブネズミくらいしか思いつかなかったのですが、こんなにいろんなネズミが居るとは驚きです。植物にもネズミにちなんだ名をもつものが多くあり、ネズミは私たちの生活の中でたいへん身近な動物だということをあらためて思いました。

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こちらは14日まで展示していますので、ぜひお立ち寄りください。


本年もいろいろな催しで楽しめる“ひとはく”をよろしくお願いいたします。
                              (企画調整室  高橋 晃)

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